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ARTHUR RIMBAUD

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『ARTHUR RIMBAUD』(BIBLIOTHÈQUE NATIONALE, 1954)と『文学』38巻7号(岩波書店、昭和四十五年七月十日)をある書店で。ランボーの方は生誕百年記念としてフランスの国立図書館で開かれた展覧会の目録。『文学』はチェーホフ特集。チェーホフを少し読んでいるので参考に。

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左:手紙  右:詩稿


某古書店。これらの雑誌の棚の前で物色していると、店主と店員さんの雑談が聞こえてきた。

「硬い本を売るときは梁山泊で、柔らかいのは善行堂だって(笑)」
「あの人は、ただ安い本ばっかり買ってるわけじゃないからね、興味ある資料は高くても買う」
「安いのしか買わない客もいるけど、そういうのに限って、あそこがどうだこうだって・・・」
「いっぺんでも、高い本、買ってみろと思うけどな(爆笑)」

あ、オタさんの話だな。小生が棚の陰にいるのを知ってか知らずか、耳の痛い話をしておられた。これじゃ手ぶらでは出られないな・・・と迷いに迷って、上の二冊に、もう一冊、三冊買ってレジに持って行く。合計千円、ふんぱつ。

日本の古本屋メールマガジン記事
シリーズ古本マニア採集帖(南陀楼綾繁)
第8回 神保町のオタさん「本のすき間」を探るひと(後篇)


by sumus2013 | 2019-08-31 19:49 | 古書日録 | Comments(0)

英獨の戦ひ

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『英独の戦ひ』(青盛堂書店、大正三年九月二十日)。画作兼発行者=堤吉兵衛(日本橋区吉川町五番地)。印刷所=清美堂(東京市浅草区左衛門町一番地、岩見米三郎)。青盛堂書店を国会図書館で検索すると一九一二年から一九二二年までのタイトルがかなりヒットする。タイトルから判断すると児童書ばかりのようだ。本書の作りを見てもいわゆる浅草の「赤本」である。表紙は活版の網版のように見えるが、本文の線描は木版摺り、彩色は型抜きの手彩色ではないかと思う。

堤吉兵衛で検索すると、元は浮世絵の版元だったようだ。明治時代の初め頃から絵入りの戦記ものや教科書類、都々逸、講談本、絵本などを手がけていた。出版数はかなりの数にのぼる。

《青盛堂、加賀吉と号す。加賀屋吉兵衛ともいった。文化期から明治期に両国米沢町1丁目、後に日本橋吉川町で営業している。文政末期、歌川国芳による大判の錦絵揃物『水滸伝豪傑百八人之一個』が大好評であったことで知られる。》(ウィキ)

本書、大正三年九月発行ということは、第一次大戦が始まったばかり。日本政府がドイツに宣戦布告したのは同年八月二三日だ。ひと月と経っていない。本書には八図が収められており、それは「我が騎兵の突貫」「砲兵隊の前進」「独兵の逆撃」「独兵青島を死守す」「仏国の進撃」「独兵の苦戦」「我が飛行隊の爆弾投下」「我が艦隊の砲撃」と題されている。

ところが、実際の「青島の戦い」は一〇月三一日〜一一月七日なので、これらは戦闘予測図ということになる。「我が飛行隊の爆弾投下」とあるが、日本の戦争で初めて航空機が使われたのがこの戦いだった。日露戦争のような肉弾戦は行われなかった。素直に奥付の発行日を信用するとしたら、ニュースの先取りになっている(?)

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「仏国の進撃」「独兵青島を死守す」



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奥付/「我が艦隊の砲撃」


最後が砲撃で終わっている。青島入城でないところ、やはり予想図だったようである。赤本の仕事ぶりが分かる一冊だった。

by sumus2013 | 2019-08-30 20:16 | 古書日録 | Comments(0)

カルミデス

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『プラトン全集 カルミデス篇 イオン篇』岡田正三訳(第一書房、昭和八年九月二十日)。背と角が革装になった文庫判(正確には本体142mm×104mm)。第一書房の本にはさほど触手が動かないので、ほとんど持っていないが(二冊か三冊はあるはず)、これは手のひらサイズで気に入った。善行堂で。そこそこしました。

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もうひとつ、この本が気に入ったのはレッテルがあったから。現存の古書店。

Takenaka Shoten
OGIKUBOEKI MINAMIGUCHIMAE

竹中書店 荻窪駅南口前


美青年で体格も立派なカルミデスが、魂もいいものをもっているか、どうか、ソクラテスたちが質問ぜめにしてつるし上げるというか、いたぶる。ある種の滑稽な話、コメディである。

by sumus2013 | 2019-08-29 20:27 | 古書日録 | Comments(0)

詞のやちまた

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本居春庭『詞八衢』上下二冊のうち上巻のみ。題簽も失われている。印刷面の荒れ方から明治版だろうと思う。早稲田大学図書館に前川文栄堂版(出版年不明)が所蔵されている。初版は文化三年(1806)。序は『古事記伝』の出版にも関わった植松有信


内容の説明はとうていできないが、下記サイトを読んでいただければ、おおよそのことは分かる。ものすごく簡単に要約すれば、春庭が古文の活用を整理した労作、そういうことである

松岡正剛の千夜千冊 1263夜 足立巻一 やちまた

活字では読めないようで、同じく春庭の『詞通路』が文化科学高等研究院出版局から今年の四月に刊行されたばかりのようだ。

本居春庭 詞通路


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足立巻一『やちまた』が読みたくなった。読もうと思いつつ、けっこう高かったりして、まだ手にしていない。いずれ近いうちに。



by sumus2013 | 2019-08-28 17:41 | 古書日録 | Comments(2)

やしなひぐさ

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小林庸平『やしなひぐさ』(小林庸平、昭和貳年五月二十日)なる書を頂戴した。

《日用人のためならんことを。書画詩歌又は浮世のこと草までを書きつけ身を修め家を斎[ととの]ふるのことわりをなん。さとし安き教訓に神儒仏の三ツの教の隔なく。集めてもてるあり。文車にもあまらんとす。》

よってこの本一冊にまとめてみました、という著者の序文がついている。ペラペラめくっていると、つぎのような成句に出会った。小不忍則乱大謀。

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要するに「韓信の股くぐり」である。韓信(かんしん)は中国秦末から前漢初期にかけての武将。劉邦の元で数々の戦いに勝利し劉邦の覇権を決定付けた。張良・蕭何と共に漢の三傑の一人。

《ある日のこと、韓信は町の若者に「てめえは背が高く、いつも剣を帯びているが、実際には臆病者に違いない。その剣で俺を刺してみろ。できないならば俺の股をくぐれ」と挑発された。韓信は黙って若者の股をくぐり、周囲の者は韓信を大いに笑ったという。その韓信は、「恥は一時、志は一生。ここでこいつを切り殺しても何の得もなく、それどころか仇持ちになってしまうだけだ」と冷静に判断していたのである。この出来事は「韓信の股くぐり」として知られることになる。》(ウィキ)

愚者たちの短気につける薬が欲しい、ほんと。

小林庸平という人物は(同姓同名の人が多過ぎて検索できていないが)、本書の奥付広告によれば、大阪朝日新聞記者。西宮市東町三丁目に住んでいた。他に『仏説因果経和讃』『白隠禅師施行歌』の刊行予告、『通俗食養の手引』の再版予告が掲載されている。『民間簡易自療法と其の体験』執筆中の告知もある。

国会図書館で検索してみると『通俗食養の手引』は大正二年版が古い。『食養雑誌』に寄稿し、著書に『食物の養生』(鈴木商会出版部、一九一五年)、『食養の友』(帝国食養会、一九二六年)がある。また予告された二冊も刊行されている。その二冊(『仏説因果経和讃』『白隠禅師施行歌』)は自費出版で、かつ無料で配ったようだ。

《一万部限り御希望の方に贈呈す》

『民間簡易自療法と其の体験』告知には以下のようにあった。

《著者青年の頃諸種の疾病に苦められ死生の境涯に彷徨すること多年、偶々故石塚左玄氏が創唱する食養法(化学的)に依つて全く頑健に又確実に其の健康を恢復したり、是れより先き大正四年春、石塚氏が食養法を中心とし、『通俗食養の手引』を著はして同好の士に頒つ

石塚左玄はウィキも立っている有名な軍医である。



by sumus2013 | 2019-08-23 20:29 | 古書日録 | Comments(0)

好向軒窓

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かなり久しぶりで求めた漢詩のマクリ。絹布にしたためられている。くずし方は慣れている感じだが、それだけになかなか難物。ちょっと読めそうにない。詩句を検索しても類似作はほぼ何も出てこないようだ。七言律詩で脚韻はきちんと踏んでいる。下平声一先、くらいはわかるのだが・・・もう少し無い知恵を絞ってみたい。ご教示歓迎。

八句目は一文字足りないが・・・こういう読み方ではないのかもしれない・・・。

[布香]
 好向軒窓養請
 蒼ゝ山水棹歌
 玄夫仇石談汀上
 白鷺窺魚立格
 積翠浮嵐朝暮景
 薇山  画図
 間中也有閑中楽
 夏日真成 祭

 題積翠軒為
 高立言岡謁宗向用主澐褐 竹香棟
[足棟][除天]
 
最後の行の署名のところ「竹香棟」と読めるので、検索してみたところ、小原竹香だと判明。書家で津山藩士。

《・小原千座 徳守神社祠官、津山を代表する万葉歌人。当時有名な歌人たちと交友があった。
・小原竹香 (文化十二年~明治二十六年)小原千座の長男。勤皇の志を抱き、鞍懸寅二郎等と意気相投。勤皇の士として全国人士と交わり、津山のために貢献した。》

by sumus2013 | 2019-08-22 19:41 | 雲遅空想美術館 | Comments(0)

超現実主義宣言

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アンドレ・ブルトン『超現実主義宣言』生田耕作訳(中公文庫、1999年9月18日)を善行堂にて求めた。中公文庫を改装した手製表紙本。背革、ヒラは綿布かと思う。表紙の道化師の絵は(見覚えがあるが、何だったか思い出せない)手書きではないようだ。版画か? 技術的には素人だが、けっこう凝った装幀ではある。その割に表題紙が安直すぎる。


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中世の道化師(jester/fou du roi)は独特な帽子(fool's cap/chapeau du fou)を被り、これまた道化の姿をかたどった笏(bauble, or scepter/sceptre)を持っている。ブルトンへの当てこすりだとすると、なかなかシャレの効いた装幀だと思う。本文中に何か言及があるのだろうか、ざっと目を通した感じでは、見当たらなかった。


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一応シュルレアリスム好きなのだが、この本はなぜか今まで買ったことがなかった。そこそこの値段が付いている思潮社版が、たまさか安く手に入るときにもスルーしてきた。どうやら、ブルトンの読書日記みたいなものだ。その当時、いまだ世間では評価されていなかった隠れた作家たちについて意味不明の形容をもって紹介している。たしかに、そのレパートリーには惹きつけられるものがあるが、その書きぶりは、どうもなじまない。


by sumus2013 | 2019-08-21 20:49 | 古書日録 | Comments(2)

ヴィジョネア展

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ファンタスティクアートグループ
ヴィジョネア展
8月20日〜25日
10:00 - 16:00
法然院講堂 http://www.honen-in.jp

臼井信雄
田中 穂
田中照三
山田英伸
上田 寛
林 哲夫

by sumus2013 | 2019-08-19 07:34 | 画家=林哲夫 | Comments(0)

「芝居とキネマ」臨時増刊

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『「芝居とキネマ」臨時増刊 映画芸術』(大阪毎日新聞社出版部、大正十四年四月十日)。タテ33cmの大判グラフ雑誌。表紙は名越國三郎「仮面」。名越は大毎の学芸部員として挿絵や装幀を担当していたようである。

「人魚の嘆き」挿画考~挿画家の謎

大正末期にどういう俳優や監督、または海外の映画に人気があったのか、写真で見るとやはりよくわかる。阪妻、岡田嘉子、ルドルフ・ヴァレンチノ・・・・驚いたのはこちらの女優さん。誰だかわかる人は、よほどの映画通か、明治生まれ!?

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村田実監督「清作の妻」(日活、一九二四年)のワンシーン。このヒロインを見事に演じ認められた、浦辺粂子。あの、うらべくめこさんである。おばあちゃんアイドルとして一九八〇年代にはよくテレビに出ていたので、その印象しかないが、若き日(二十二歳)の姿を知るとイメージも変わろうというもの。

この臨時増刊は映画の裏側というか具体的にどうやって映画が作られているのかという内容が豊富で、いろいろ見所があるが、おっと思ったのはこちら。

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「冒険撮影」と題されているページの写真。右が神戸商船ビルデイング、左がオリエンタル・ホテル。

《商船ビル頂上の追ッ駆けの場面。この時にも俳優もカメラマンも可なりの冒険を演じてゐます。殊に、撮されてゐる俳優の先に立つてゐるのは、支那少女に扮してゐる松葉文子が懸命の芸当です。》

スタントマンはまだいなかった? わけでもないだろうが、これは本当に命がけである。しかし、写真としては、神戸オリエンタル・ホテルが写っているのに惹きつけられた。こちら側が写っている写真は少ないかも・・・黒っぽいところはアイビーか何かの植物を全面にはわせているようだ。

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こちらは『京都 大阪 神戸 明りの名所』(京都電燈株式会社、昭和八年十月一日)より。

 オリエンタル ホテル
  神戸市神戸区播磨町
 
前の写真からは九年ほど後になるが、ホールの内部がよく分かる。この二点をほぼ同時に見つけたので、オオッと思ったわけです。


『「芝居とキネマ」臨時増刊 映画芸術』は大日本レトロ図版研Q所蔵書


by sumus2013 | 2019-08-18 21:07 | 古書日録 | Comments(0)

暑い盛りのレッテル便り

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二通矢継ぎ早に届いたので同時に紹介する。左側の四枚。

《4枚のなかでは一草堂が珍しいかもしれません。行った記憶はまったくなく、検索するとどうやら今は同名のビルになっているようです。グーグルのストリートビューが夜の撮影だったのには驚きました。どんな品揃えだったのでしょう。》

一九七三年版『全国古書店地図帖』(図書新聞社)によれば《明治物絶版書、稀書の蒐集》とある。さくら通りの近くには大学時代の友人の実家があって(繁華街の真ん中に!)よく遊びに行っていた。一九七五年頃からだから、おそらく店はあったはずだが、まだそんなに古本世界には足を突っ込んでいなかったので、まったく記憶にない。

右側では

《(おそらく)珍しいのは2枚目、大盛堂というと、渋谷駅前交叉点そばの有名な新刊書店。しかしこのレッテルでは「藤沼」「宮益坂上」とあり、同一の書店かは分かりません。》

上記の地図帖にも宮益坂上に大盛堂はない。正進堂書店、中村書店、玄誠堂書店、タツミ書店のみ。このレッテルの様子からして戦前ではないだろうか。

今後も楽しみにしてます!

by sumus2013 | 2019-08-17 20:55 | 古書日録 | Comments(0)