林哲夫の文画な日々2
by sumus2013
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もよおしいろいろ

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大阪市中央公会堂開館100周年記念特別展
「大大阪モダニズム ― 片岡安の仕事と都市の文化―」

平成30年7月21日(土)~9月2日(日)

公開シンポジウム「『大大阪』イマジュリィの世界」 
日時:7月29日(日)13:00~16:00 
定員:150名(申込先着順) 
会場:住まい情報センター 3階ホール
主催:大正イマジュリィ学会・住まいのミュージアム大阪くらしの今昔館

講演会「映画『大大阪観光』を読み解く~都市観光・モダニズム・政策プロモーション~
講師:橋爪節也氏(大阪大学教授) 
日時:8 月19 日(日)13:30~15:30(受付13:00 より) 
定員:150 名(申込先着順) 
会場:住まい情報センター 3階ホール

常翔学園常翔歴史館+住まいのミュージアム大阪くらしの今昔館
http://konjyakukan.com/kikakutenji.html



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四時清賞展
彩美コレクションII
2018年10月7日〜11月4日

天門美術館



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木琴博覧会
今、甦る! 木琴デイズ
2018年11月13日

京都文化博物館別館ホール

通崎好み製作所
http://www.tsuuzakimutsumi.com




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須田悦弘 ミテクレマチス
2018年4月22日〜10月30日

ヴァンジ彫刻庭園美術館
https://www.clematis-no-oka.co.jp/vangi-museum/





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by sumus2013 | 2018-07-22 10:34 | もよおしいろいろ | Comments(12)

『蒐める人』刊行記念 トークイベント

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南陀楼綾繁(古書ほうろうHPより)


『蒐める人』(皓星社)刊行記念 トークイベント

*

『sumus』から生まれた本のこと【京都篇】

​ひたすら集め、しつこく調べ、記録する……。
南陀楼綾繁の新刊『蒐める人 情熱と執着のゆくえ』は、
書物同人誌『sumus』掲載のインタビューをまとめたものです。
刊行を記念して、
それぞれ著書を持つ京都在住の3人の同人と、
『sumus』について、
本について語り合います。
出演
南陀楼綾繁-林 哲夫-山本善行-扉野良人


7月 26 日(木)
18:30 開始(18:00 開場)

​於:メリーゴーランド京都(ギャラリースペース)
  
​参加費1,000 円

予約
mgr-kyoto@globe.ocn.ne.jp
tel/fax:075-352-5408


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by sumus2013 | 2018-07-22 10:34 | もよおしいろいろ | Comments(0)

小沼丹生誕百年祭

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2018年9月9日〜15日

九濃文庫
兵庫県たつの市龍野町日山435-2


九濃文庫とガレリア


城下町龍野に多世代交流カフェ「旧中川邸」を!
大正モダン建築リノベーション!

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by sumus2013 | 2018-07-22 10:34 | もよおしいろいろ | Comments(0)

イコン…わたしの神々 林哲夫作品展

七月二十一日 土曜日。京都市、本日の最高気温はやや下がって37.7度でした。土曜日ということもあり、多数の入場者がありました。遠方からから来てくださった皆様に御礼申し上げます。どなたとお話ししても、やはり近頃の地震と大雨の話題が出ました。

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ヴァン・ゴッホ


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澁澤龍彦



***


七月二十日 金曜日。38.6度。マチマチ書店氏、続いて古書ダンデライオン氏。阪神夏の古書ノ市(8月8日〜14日)の話など。女性店主の出店が増えるのだそうです。というような話をしているところに蟲文庫さんも京都滞在から倉敷に戻る道すがら寄ってくれました。倉敷市内は大雨の被害はないとのことです。ただ美観地区の観光客は激減とか。蟲さんところはあまり変化なしとおっしゃっておられました。

シングル盤ジャケット色々作って見ました。抽象的なものがほとんどですが、猫(水彩)とジャニス(油彩)はこんな感じです。

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***


七月十九日 木曜日。なんと39.8度。休みでよかった。嬉しいことに通崎睦美さんが拙作個展を紹介してくださいました。本日付け産経新聞夕刊です。


***


七月十八日 水曜日。なんと39度超え。ヨゾラ舎主人、大阪からの買い出しの帰りに寄ってくれました(月曜日に開けたので振替休日だとか)。トラベリングブックストアさんともいろいろお話できました。暑い中ありがとうございます。明日、木曜日は定休日です。次は金曜日午後(だいたい1〜5時)、会場に居る予定です。会場は涼しいですので安心してお越し下さい。

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***

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七月十七日 火曜日。38度。午前中から山鉾巡行。そのせいか来場者少な目でした。それでもパリに住んでおられる女性のライターさんや編集者の方とお話できました。ヴァンヴに引っ越しされたばかりだとか、ブラッサンス公園の古本市の直ぐ近くらしい、それはうらやましい。

***

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七月十六日 月曜日。38.5度。宵山。さすがの熱暑で昨年よりも人出はやや少なめと聞きましたが、それでも多勢の観光客で鉾の据えられた界隈は賑わっていました。当方もそれなりに賑やかでした。みつづみ書房さんに面白い話をいろいろ聞かせてもらいました。

川岸から
http://blog.livedoor.jp/aoinoyama-aoinomori/archives/10562888.html

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***


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七月十五日 日曜日。38.7度という猛烈な暑さが続きます。にもかかわらず、宵宵山ということで人出も多かったです。午後から某女史による某記事の取材を受けました。日頃あまり深く考えていなかったことを追求されて、この暑いのに、冷や汗をかきました(笑)。

前回の個展のときにはまだ旧式だったエアコンが、新しい大型のものに取り替えられており、さらに廊下にも取り付けられ、レトロな寿ビルの快適度は格段に良くなっています。TOBICHI京都の来客はさすがです。メリーゴーランド京都の方も負けてはいませんが。


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林オリジナル・カバー付文庫本、単行本です。下段右は葉書作品など


***


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七月十四日 初日。午前十一時着。もうすでに某氏が古本棚に張り付いておられました。熱心に頭が下がります。感謝です。TOBICHI京都効果もあって来場者多し。38.5度という熱暑のなか、ご来場いただいた皆様にお礼申し上げます。

マン・レイと余白で
http://d.hatena.ne.jp/manrayist/20180714

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七月十三日 展示作業終了。品数が多かったため、三時間ほどかかりました。微調整は明日にでも。

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七月十二日 なんとか荷物を作りました。メリーゴーランドでは、古書ばかりでなく、いろいろな雑貨、その他の小物をたくさん並べる習慣になっています。その準備にけっこう手間取りました。コラージュなどもこれまで以上にヴァリエーションをもたせています。とにかく、お出かけを。お待ちしております。土曜日からです。

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七月九日 仮額縁がほぼ完成。絵を置いてみました。アイドルばかりでなく、身近だった方々の肖像も何点か描いています。ここに写っているのは上が湯川成一さん、下が松本八郎さん、です。

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七月四日 ようやく仮額縁の製作を始めました。最終的な仕上げをしていない作品もまだ数点ありますが、油彩画十数点は出せるようにしたいと思っています。額だけは先に作っておかないといけません。

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***

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しばらくぶりにメリーゴーランド京都で個展をやらせてもらいます。今回は人物像ばかりを並べようかと思います。他にコラージュの新作も(レコードジャケット・コラージュなども作ります)。また例によって、古本・雑貨も展示即売いたします。祇園祭の時期に重なっておりますので、猛暑の京を堪能がてら、どうぞお立ち寄りください。



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by sumus2013 | 2018-07-21 20:22 | 画家=林哲夫 | Comments(2)

古本と古本屋

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『古本と古本屋』追号五十一号、改題第十輯(一輪草舎書屋、昭和九年十一月十日)を頂戴した。表紙とも二十頁、謄写版刷り。しかも見事な出来栄え。発行所は一輪草舎書屋、発行編集兼印刷が富樫栄治、大阪市西成区粉浜東之町三ノ八八。

富樫栄治については坂本秀童子氏の『謄写技法』第六号に記事が出ているようだが、今、手許に置いていないので残念ながら参照できない。ただ、八木書店のHPにこんな記事が出ているのを見つけた。

「大阪古本通信」を譲り受ける 【紙魚の昔がたり4】

本書に「改題」とあるのは「紙魚の昔がたり」で言及されている『大阪古本通信』を改題したということかもしれない。富樫がアッサリ八木に『大阪古本通信』を譲り、その後始めたのがこの『古本と古本屋』になるのだろう。表紙裏には弘文荘の訪書会編『紙魚の昔がたり』(訪書会が催した座談会の速記記録とのこと)の広告が出ている。

二十頁ほどながら内容がかなり濃い。反町や八木がいっしょにやろうと持ちかけたのも納得できるレベルである。

巻頭「古本と古本屋の会」座談会、この出席者がすごいので書き留めておく。

鹿田静七 松雲堂
松本政治 中央堂
吉村長七 九州堂
八木敏夫 日本古書通信社
豊仲鍬之助 民俗文献社
藤井稔也 皇典社
尾上香詩 蒐文洞
藤堂卓  公立社
玉樹芦城 香文房
三浦良吉 其中堂
朝倉清  朝倉書店
杉本要  梁江堂
伊藤一男 カズオ書店
石川留吉 清和堂
高尾彦四郎 書林・高尾彦四郎
武藤米太郎 天牛第二書房
寒川喜一 鈴の屋書房
富樫栄治 主催者

出席者が多く紙数が限られているため、ちょっとまとめにくいが、古本ブームになっている様子が感じられる。ここでは高尾彦四郎の嬉しかった話を引用しておく。

《一番嬉しいのは、誰にも顧みられないで店の隅や、よりどり十銭の山の中から拾ひ出して来て、それも古本屋としての勘を働かし買つてきた仮綴本の薄つぺらなものを、目録なんかに発表して世に問ふてみます。それが識者に見つけられて悦んでいたゞく時でせうね。曽て、菊池大麓の著した「数理釈義」といふ本を買つてきて目録にのせたら註文殺到でした。思はず、嬉しさが込み上げてきて、ほんとうに古本屋としての誇りを感じ、使命の大きいのを知りました。》

「紙魚泡語」(無記名)
其中堂書店が宇治黄檗山にある鉄眼一切大蔵経の印行権を京都の貝葉書院から買い取ったとか、京都のHとかいう古本屋が刊記のない本に刊記を書き入れて古版本にして売っているとか、秋は大市が続くという話題(西宮の大市、緑友会、京阪神同人会、此花倶楽部、新興同人会、京都・大阪の連合大市会など)。

「日本最初の外字新聞」 原野泉

「名古屋古本屋案内(二)」 貴島生

「古本屋歌懺悔」 林吉之助
《著者・林吉之助氏は奈良県郡山町二丁目にあつて詩歌書を専門とす古書肆を経営、元、教職にあつた人。現在、月刊短歌誌「閑野」を発行。》……林書店という店のようだ。検索してみると自分のブログに書いていた。林書店は柳よし雪(矢倉年)『新民謡集青い手帖』の発行所。

「古本屋人と語る 高尾彦四郎氏の巻」

新刊紹介 『古本年鑑』1943年版

業界控帖

寄贈書誌 古書目録が多いが業界誌として『日本古書通信』とともに『日本古本新聞』という媒体があったことが分る。

広告 訪書会編『紙魚の昔がたり』、二六書房の目録『ホンヤ』第二号、天牛本店「古本売買」、書林高尾彦四郎「左記雑誌を求む」

定価一部金拾銭(送料五厘) 一年分一円二十銭

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by sumus2013 | 2018-07-19 16:30 | 古書日録 | Comments(0)

寺島珠雄書簡集

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『寺島珠雄書簡集 石野覺宛 1973-1999』(龜鳴屋、二〇一八年六月一五日)。龜鳴屋さん、また渋い本を作ってくれた。感謝。

「編集後記」によれば、龜鳴屋・勝井氏は、二〇〇二年五月、石野氏より寺島書簡を譲り受けた。寺島の詩やアナキスト関係の本を読んでいた勝井氏は『藤澤清造貧困小説集』(龜鳴屋刊本)を注文してくれた石野氏の名前にピンときて、本を直接届けることにした。

《誰が頼んでも書かなかったという自筆年譜をこの選詩集に書かせた人として、石野さんの名が記憶の隅にあったのだ。それで、これはと思い、西泉のお宅に直接本をとどけに行くことにした。》(編集後記

石野氏に対面して氏が寺島の詩集を編んだことに言及した。

《「寺島さんに興味がおありですか…」。返事は一言だけ。話をつがねばと、図書館ではじめて『寺島珠雄詩集』を手にしたとき、タイプ打ちの素っ気ない薄手の一冊が、いかにも寺島珠雄にふさわしく思えたと言うと、しばらく黙ったままだった石野さん、急に別の部屋に立って行かれ、大きなあられの缶を持ってもどって来られた。
「このなかに寺島さんからの手紙があります。よかったら、差し上げます。あとはどうなさってもかまいません」。》

ということで、あっさりと勝井氏の手に入った寺島の書簡類。ひまひまに整理しながら入力をすませたが、その後、出版の腹が決まらず、そのままになっていた。二〇〇七年一月には石野氏も亡くなられた。

《寺島が金沢の無名の詩人に寄せていた信頼と親愛が伝わって来る。石野さんが手元にとどめた手紙を、書簡などすべて処分したという寺島本人は無きものにしたかったかも知れないが、残されたればこそ。二十余年に及ぶ手紙からは、アナキスト詩人の行跡がさまざま確認できるし、やはり何かと素の心根がみえ、人間味がただよってくる。》

小生も、晩年の寺島さんとは、文通だけのお付き合いがあった。一九九九年七月に亡くなっておられるから、たぶん『ARE』のあたりからきっかけができたのだろう(今すぐ思い出せないが)、寺島さんが発行しておられた個人ペーパー『低人通信』を十通余りもらっている。本書にも『低人通信』についての言及が随所に見られて興味深い。忠実なアシスタント紫村美也さんが制作実務を行っておられたようである。

寺島珠雄『小野十三郎ノート』

晩年の寺島さんは尼崎の東七松町に住んでおられた。本書収録の書簡類も一九九〇年以降は尼崎からの発信。それ以前は大阪西成区山王である。七〇年代の後、八〇年代は八九年の一通だけで、九〇年代が分量としてはもっとも多い。

九〇年代における寺島さんの執筆活動は盛んで、小野十三郎の年譜、南天堂研究など、大きな仕事を残している。また『彷書月刊』とごく親しくなったのもこの時期である。

古書業界誌のシニセの日本古書通信というところ、これに11/10〆切で10枚(西山勇太郎関連)を約束したら、こんどは同じ業界の新進である彷書月刊というところが、来年一〜三月号に巻頭エッセイをと言って来て、何だか古書業界人にされかかった気分です。しかし、ちょっと考えれば私自身が"古人"なので、まずは分相応です。》(一九九四年一〇月一五日消印)

二十四日に東京へ出ます。
 その日は「彷書月刊」の面々が夜の席を設けて他からも(森まゆみ)来ます。
 翌日はコスモス忌(秋山清忌)で、まず十数人の集りになるでしょう。》(一九九五年一一月一八日消印)

この頃から彷書月刊の面々(田村芳治、内堀弘、高橋徹、諸氏)と急速に親しくなったらしいことが分る。

六月一日には東京から若い友人でもある古本屋が来ます(月の輪書林)。
 来年は竹中労を中心の目録という企画があってその話でしょう。
 一夜を酔談します。
 まだその程度は体力を残しています。(一九九六年五月二九日消印)

先日、月の輪書林高橋氏の還暦記念(月の輪さん、カンレキ!)のアルバムというものを見せてもらう機会があったのだが、そこには一九九七年と思われる飲み屋でのスナップ写真が貼付けられていた。彷書月刊の面々と寺島さんがいかにも和やかな雰囲気でカメラに向っている。その写真の脇、月の輪さんの日記(?)の活字になった切り抜きにはこうあった。

尼崎の寺島さんからハガキが届く。竹中特集ができたら、こういう人に送ったらどうかと一〇人の名前と住所が書いてあった。目録のことを一番、気にかけてくれている。》(一九九七年二月二七日)

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『月の輪書林古書目録10』平成九年一一月三〇日発行


一九七六年六月十三日消印の絵葉書に港野喜代子の名前が出ている。

12日貴翰拝承
四月に不慮の死に遭った港野喜代子さんの追悼集会があり、少ししゃべらされ、そのあと伊藤信吉さんなどと話し合って帰ったら着いてました。

六月十二日に追悼集会があったということか。涸沢純平『遅れ時計の詩人』(編集工房ノア、一九一七年)には港野喜代子の葬儀や『新文学』の追悼号についてのかなり詳しい記述があるが、寺島の名前も出ていないし、この追悼集会についても触れられていないようなので、メモしておく。

一九九五年一月の阪神淡路大震災のとき、寺島さんも尼崎で被災した。

水、ガスの止りのうち、水は19日朝にチョロチョロ回復。
 屋根工事の方は、丁度武内君の来ている時に屋根で足音がしましたから、応急のシート張りくらい始めたのだと思います。少くも一安心です。
 本は段ボール箱+ビニール包みと箱のみとの荷造りを相当やりましたが、全体やれば六十箇以上かと思われ、屋根工事の具合いではやらずにすませます(やった分だけ骨折り損でも仕方ありません)。地震当夜の文章で低人通信22号を作ります。すでに原稿は渡しずみです。(一九九五年一月二十日消印官製はがき)

本棚の修覆は、結局半年ほどもかかると思っています。そのくらいの気分でやって丁度いいことは一種のカンと経験でわかります。
 それにしても、整頓していた本が散乱した状態(容積)はすごいですよ。人を絶望に誘う。ガサ入れの無遠慮も地震にはかないませんね。》(同)

地震についての文章、十九日にもう書いていたのだ(地震は十七日です)。さすが、である。ガサ入れと比較するところも。寺島さんの尼崎の住処は街の草さんの自宅の近くだった。地震の少し後、街の草さんから寺島さんの本がグチャグチャになって大変だったことを聞いた記憶がある。街の草は、残念ながら、本書には登場していない。

他にも寺島さんの食べ物への執着も随所に見受けられ、読みどころの多い一冊である。

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by sumus2013 | 2018-07-15 09:45 | おすすめ本棚 | Comments(0)

地球の水辺

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七月十一日、水雀忌。まる十年になる。以倉紘平『地球の水辺』(湯川書房、一九九二年一〇月二〇日、装幀=加川邦章)。今年になって某書店で入手、どうしてこんなに安いのか、と思ったら、おびただしい書き込みがあった。ただし、鉛筆書きなので消そうと思えば消せる。

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カバーは湯川さん(=加川邦章)得意の三方折り被せ

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カバーの文様は、和紙の上に筆などで絵具を垂らして作っている。事務所で現物を見せてもらったことがある。『政田岑生詩集』にも同じようなドリッピングのカバーを使っているから、これもまた湯川好みであろう。『政田岑生詩集』の画像を探したのだが、見つからなかった。これまでアップしていなかったか(ググッてみても出てこないのは寂しい……)、いずれ取り出してきます(今すぐはちょっと無理なので)。

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by sumus2013 | 2018-07-11 21:05 | 古書日録 | Comments(2)

本の虫の本

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『本の虫の本』(創元社)。岡崎武志、荻原魚雷、田中美穂、能邨陽子、林哲夫の五人が執筆。赤井稚佳さんのカラーイラストが入ります。店頭に並ぶのは八月中旬、お盆の後になるかと思います。予約好調のようです。お楽しみに。

本の虫の本


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by sumus2013 | 2018-07-11 15:24 | 文筆=林哲夫 | Comments(0)

金属活字と明治の横浜

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横浜開港資料館で開催されている「金属活字と明治の横浜 小宮山博史コレクションを中心に」(〜7月16日)のチラシと展示資料冊子を頂戴した。上はチラシの表裏。「ORATIO DOMINICA」とある図はフランス帝立印刷所が一八〇五年に発行した『主の祈り』。

《1804年ナポレオンの戴冠式に招待されたローマ教皇ピウス七世への献辞が綴じ込まれている。世界の150言語活字で印刷された主祷文である。漢字は約16ミリ角の明朝体木活字で、フランスに現存。この木活字は1742年に刊行されたフールモンの『中国官話』に初めて使われたが制作は中断されていた。本書では「國」が転倒しているが、印刷博物館収蔵本(『主の祈り』1806年刊)は正しく植字されている。教皇への献呈本に誤植版が存在するのが興味深い。》(冊子の図版解説より)

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冊子(A4判、中綴じ、16頁、フルカラー)の表紙。図柄は『フランス王立印刷所活字見本』(フランス王立印刷所、一八四五年)の表紙の一部。下の図はそのなかの「漢字 18ポイント」の頁。これはよく彫れている。

《ナポレオン三世旧蔵書という。出版の目的と刊行部数は不明。本書は96番目のコピー。判型の大きさと収録書体・各種図版の豊富さにおいて、これを超える見本帳は未見。構成は全5部からなり、第2部は32言語の外国語活字で、26サイズ104種を収録、その中に4サイズ5種類の漢字活字が収録されている。》

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他にも興味深い図版が原寸大で収録されているが、詳しくは現物を入手していただきたい。もう一点、「崎陽新塾製造活字目録」(『新聞雑誌』第66号附録所収、一八七二年)を引用しておく。ウイリアム・ギャンブルから伝習を受けた本木昌造らの成果である。

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《本展示は活字書体研究家小宮山博史氏のコレクションを中心に、日本の近代化の原動力となった明朝体活字について、ヨーロッパでの誕生から日本への伝播、そして横浜における普及の歴史を明らかにします。》

ちょっと、いや、かなり見てみたい展示である。

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by sumus2013 | 2018-07-10 20:05 | もよおしいろいろ | Comments(0)

凡愚問答

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辰野隆『凡愚問答』(角川新書、昭和三十年十二月十日)。サイン本を頂戴した。深謝です。石崎大人とはどなたか?

新聞に連載されたもののようだが、発表紙が何なのか明記されていない。一回の分量は短いので読みやすい。「百回目」という文言が見えるものの、収録されているのは八十二篇。タイトル通りに毎回、主人と誰かとの問答形式である。例えば「太宰治の死について」。

《老書生は、立春後の寒さを恐れて、今日も炬燵から離れない。「永遠の炬燵か」といいながら心やすい間柄の教育家が部屋にはいって来て、これも炬燵にもぶりこむ。「何を読んでるんです」と訊ねる。老人は、太宰治の「如是我聞[によぜがもん]」を黙って、さし出す。
ーー変なものを読んでますね、そろそろ黴が生える時分に。由来、太宰にしろ、武田麟太郎にしろ、織田作にしろ、揃いも揃って、フランス文学畑で、三人とも中途退学組ですね。例外なく、薄志弱行の輩だ。あなた方の教育がよろしくなかったのでしょう。責任がありますね。
ーー彼等がいずれも中退して、卒業まで辛抱できなかったことが、実は、我々の教育が如何に厳正であったかを立証するものだ。フランス文学以外の学科では、平凡無為の学生たちがすこぶる楽々と卒業するのに、一度我等の道場の秋霜烈日のディスシプリンの下に置かれると、彼等三者のごとき相当の秀才でも、居たたまれずに逃げ出した、と認める方が正しい見方だ。

仏文中退と作家としての大成には直接の関係はあまりないような気もするが……。太宰の自殺に話は移る。

ーー桜上水に飛び込んだのでしたね。
ーーその上水の地下水がうちの井戸にも流れて来ているらしいので、太宰心中の当座は、ふだん旨い水も、何となく生臭いような気がして、気味が悪かったよ。間違って肥溜めにでも落ちてくれると、肥料[こやし]になったろうに。要するに、心中は、思想の問題でも、感情の問題でもなく、その時の神経の問題だろう。

ちょっとこれは酷な意見ではあるが、《何となく生臭いような気がして、気味が悪かった》というところにはリアリティがある。これこそ《神経の問題》ではないだろうか。

日本語のうまい外人という話題も面白い。二回続き、「カンドー神父と盆丸氏」と「失敬しました」。辰野が挙げているのは、まず石神井神学校の校長カンドー神父、イタリー大使館のガスコ、フランス大使館のガロワやボンマルシャン。そして母親が日本人(仙台藩士の娘)だったブリンクリー君は《明治時代の、かって在りし我等の調べを》持ったしゃべりっぷりだったそうだ。アテネ・フランセーの教師マレスコ君も達者なものだった。《落語も衰えたもんだなあ。この頃の「しか」の話しっぷりの拙さ加減たら、箸にも棒にもかからねえや》などという調子だったそうだ。

あとがきから少し引用する。辰野、意外にも、中学生時代にはスポーツに明け暮れて学科には全く興味がなかった。

《文学に興味を持ちはじめたのも、高校の二年になってからだから、既にスタートが後れていた。文学が好きになっても、物を書きたいという野心は全く起らなかった。ただ多く読みたい熱意をその頃から抱いて、それが今まで続いているわけだ。今でも頼まれたり、すすめられたりすれば、書くが、書いた後で、たのしいと思ったことはほとんどないな。やっぱり、読むだけで生計が立てば、読んでいたいと思う。それだけなら極楽だ。》

極楽、極楽。



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by sumus2013 | 2018-07-08 20:46 | 古書日録 | Comments(0)