林哲夫の文画な日々2
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なないろ文庫ふしぎ堂

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たまたま頂戴した『アミューズ』一九九九年三月二四日号(毎日新聞社)「全国厳選個性派古本屋 首都圏・名古屋・京阪神」をめくっていると田村さんの笑顔に出会った。九品仏の店内にて。

《なないろ文庫ふしぎ堂はこの地に根をおろして13年。小さいながら随所に目をひく本を配し、飽きさせない棚作りが印象的だ。
「桜の本ばかり集めれば、桜の専門家になれるけど、雑草でも、それはできる。同じくらい奥は深いと思う」
 と、店主の田村治芳さん。
 古本ファンにおなじみの雑誌「彷書月刊」の編集長でもあり、店にることは少ない。自家目録も2年前が最後に。
「どれも片手間にはできないから。でも、やらないとやっぱり面白くないよ。そのうち、雑本目録を作りたい。だれも知らない、自分も知らなかったようなものも集めてね」
 多彩な切口を持つ田村さんだけに、期待は高まる。》

なないろ文庫ふしぎ堂目録 七色物語1

この記事は岡崎さんかな?(「文・岡崎武志、今村守之」となっている)。田村さんの忌日は一月一日(二〇一一年)だが、今年は一月九日に七回目の「なないろ忌」が開かれたそうである。某書店さんによれば

《なないろさんのことを思い出すのも一年でこの日だけとなりましたが、いつも大笑いのよき会です。なないろさんの人徳のおかげと感謝しています。》

とのこと。

他に神戸では、ロードス書房の大安さん、間島一雄書店の間島保夫さんの顔写真も掲載されていて、十九年の年月の重さを想う。

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by sumus2013 | 2018-03-31 19:46 | 彷書月刊総目次 | Comments(0)

出町 EL camino(エルカミノ)

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EL camino(エルカミノ)


ヨゾラ舎をのぞいてから、今話題の出町商店街にできた古書店「EL camino(エルカミノ)」(「道」って意味かな?)まで足を伸ばす。立誠シネマが移った出町座のとなり。出町座は一階がカフェと新刊書店になっている。エルカミノは、聞くところでは、コミックショックのオーナー氏が個人的に経営しているとか(真偽のほどは不明)。表のブルーボックスには100円の文庫、雑誌、雑単行本、CDなど。店内は、今回見たかぎりでは美術系の図録や写真集などが多かったが、値段はちゃんとしていた。並べ方もゆったりと見やすさも配慮されている。近くを通れば、必ず立ち寄りたい店である。

せっかく出町柳まで来たのだからと、久々に善行堂へ。となりの竹岡書店さんは店内をスッキリ整理して非常に見やすくなっていた。店頭にも本を多めに出している。善行堂の表もさすがにプロの均一台になって、安心して拾えるレベル。店内は言うに及ばず。雑味(正体不明の本や雑誌、紙モノ)も十分に残しながら新刊書なども充実させているし、またジャズを中心としたレコードの箱がなかなか渋かった。ジャケ買いしそうになったが、ぐっと我慢してCDを求める。

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「THELONIOUS MONK The London collection」(徳間ジャパン、1998)二枚組。一九七一年一一月一五日にロンドンのチャペル・スタジオで行った最後のスタジオ・セッションをまとめたもの。ディスク1はソロ。ディスク2はアル・マッキン(bass)、アート・ブレイキー(drums)とのトリオ。これから聴きます。

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by sumus2013 | 2018-03-30 21:28 | 古書日録 | Comments(0)

小桜定徳旧蔵の高橋輝雄木版詩集

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『小桜定徳旧蔵の高橋輝雄木版詩集』平田芳樹編(編集工房スワロウデイル、二〇一八年三月)を平田氏より頂戴した。深謝いたします。高橋輝雄と言えば、龜鳴屋さんより下記の作品集が刊行されている(というのもこの図録を頂戴して知ったしだい)。以前紹介した『木香往来』の表紙に版画を提供しているのも改めて教えられた。

もくはんのうた 高橋輝雄作品集

正直に言えば、この手の趣味版画はちょっと苦手なのである。ところが、本図集には思わず目をみはった。初山滋や武井武雄の亜流を越えた、みずみずしい感覚がみなぎっている。

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《今年の1月に、鹿児島の古書店で、滋賀の木版画家・詩人・僧侶、高橋輝雄が手作りした木版の詩集5冊を見つけました。それをきっかけに、金沢の龜鳴屋が2012年に出した『もくはんのうた 高橋輝雄作品集』を読み、調べだすと、龜鳴屋版にもない、詩人・清水卓の妹の存在にたどり着いたりして、図に乗って、『小桜定徳旧蔵の高橋輝雄木版詩集』という手作り冊子にしてみました。》

という編者平田氏の手紙が添えられてあった。小桜定徳(一九二三〜八九)は鹿児島市生まれ、日大専門部宣伝文芸科卒。小学校教師、詩人。号は漂子。高橋輝雄と小桜は、昭和十七年頃までに、日大芸術学園の詩グループ「風館」を通じて知り合ったそうだ。この仲間には戦歿した清水卓もいた。

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『もくはんのうた5』一九七九年


  1942年の作品 清水卓

牛肉店の陳列の
鉤にかかった
牛肉にゆうやけ
あかい
上等品はご座んせんかい
おあい憎さま
こま切ればっかり
すじ肉ばっかり
ぼくの下等な
芸当みてくれ
亭主はおそらく
笑っただろふよ
上等なんて罰あたり
風をくらった
広告ビラだ
冗談みたいに
尻尾生やして
ぼくのほんもの
参ったまいった


《この詩抄は彼が中学を出て数年経ってから上京、日大芸術学院[園]に入っていた頃の1942年の作品で、やがて学徒召集で入隊、1943年10月8日、南方の海で輸送船と共に海底に消えてしまった。遺された作品は、僅かな詩篇と40枚ほどの《鬼打ち》という習作一つだけだ。》(『清水卓詩抄』高橋輝雄のあとがき、一九八一年)

清水は出身地不明。また清水卓の妹、清水ゆき(子)は、戦前には京都の詩誌『新生』や『岸壁』(すなわち臼井喜之介ファミリー)、戦後は宮崎の詩誌『龍舌蘭』に寄稿しており(昭和三十年以降は見えない)、それなりに知られた詩人だったようだ。


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『漂子拾句』一九八三年


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たかはしてるお『木版詩集』一九六七年


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『もくはん詩2』一九七一年


これら高橋輝雄の手に成る木版詩集の他に、本書には「龜鳴屋版『もくはんのうた』と小桜定徳氏長女よりお借りしたアルバムをもとにした小桜定徳作品譜」も収められている。小桜に関するドキュメント(写真、書影、書簡、新聞切抜など)の図版や文章の引用でまとめた年譜である。

平田氏の手紙はこう結ばれていた。

《高橋輝雄や小桜定徳が生涯、清水卓の詩を大切にしてきたことを考えると、清水卓の墓に昔の友人が刻んだ『清水卓詩抄』をお供えしたいという気持になります。そして、その詩集は妹の清水ゆきさんにも、届けられなかったのではないかと思われます。
 せめて出身県だけでも分からないものかと思います。
 もし京都や滋賀に関わる本で、清水卓・ゆきについての記述を見かけましたら、教えてください。》

『新生』(十号)に清水ゆき子の詩が掲載されているのは、この手紙を読んでから探し当てた。さっそくお知らせしたことは言うまでもない。読者のみなさまにもお願いいたします。お気づきのことございましたら、コメント欄へいただければと思います。あるいは下記、平田氏のサイトへ直接でも。

編集工房スワロウデイル


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by sumus2013 | 2018-03-29 20:47 | おすすめ本棚 | Comments(9)

ふくしま人 伊藤久男

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あがた森魚「赤色エレジー」(ベルウッドレコード、一九七二年、COVER ART=林静一)。この歌を初めて聞いたとき(高校生の頃だった)、昔の曲のカヴァーだな、と思った記憶がある。

《愛は愛とて何になる
 男一郎 まこととて

異色のフォークシンガー、あがた森魚(もりお)の代表作〈赤色エレジー〉である。この歌の作曲者が、なんと八洲秀章になっているのだ。》

《この歌は最初、あがた森魚作詞作曲としてレコーディングされた。後年、メロディーが〈あざみの歌〉に酷似しているとの指摘を受け八洲秀章作曲と変更されたらしい。》

と、これは先日、恵投いただいた菅野俊之氏の「ふくしま人 歌手 伊藤久男」(福島民報、二〇一八年二月一七日〜三月一七日)の連載記事、第一回からの引用である。〈あざみの歌〉、最初は作曲者である北海道出身の八洲(やしま)秀章自身の歌唱によってNHKの「ラジオ歌謡」で放送された。そして伊藤久男のリリックな歌唱で、一九五一年(昭和二十六)年夏、リリースされる。ちょっと聴き較べていただきたい。



菅野氏はこう述べておられる。

《確かに前半の旋律はよく似ているが、全体としてはまったく別な曲と言ってもよいのではないかという気がするけれど、いかがなものか。
 いずれにしても「♪くれない燃ゆる」〈あざみの歌〉は、意外なことに〈赤色エレジー〉として装いを変え、転生しているのである。》

伊藤久男の略歴を菅野氏の記事からかいつまんで紹介しておこう。

明治四十三年七月七日、福島県安達郡本宮町(現本宮市)に生まれる。本名、四三男(しさお)。伊藤家は大地主で裕福な家庭だった。小学校の頃からピアノを習い、独唱が得意だった。旧制安達中を一年で中退し岩瀬農学校へ。東京農業大に進学するも、音楽家への夢を捨て切れず、実家に無断で帝国音楽学校へ転じた。

昭和七年、コロムビアのオーディションに合格。翌年、プロ歌手としてデビュー。伊藤久男の芸名を使う。昭和十五年、「曉に祈る」がヒット。敗戦によって一時酒に溺れる日々を過ごすが、再起し、昭和二十五年に「イヨマンテの夜」が大ヒット。昭和二十八年、映画「君の名は」の主題歌「君愛しき人よ」がヒット。作曲は福島市出身の古関裕而。昭和三十八年、コロムビア入社三十年を記念するリサイタルが本宮高校体育館で開催され故郷に錦を飾る。昭和五十八年四月二十五日死去。

《二〇一〇(平成二十二)年秋、本宮市において「伊藤久男生誕一〇〇年記念事業」が市を挙げて開催された。久男の遺品や写真などの展示会、記念講演会、カラオケ大会など多彩な内容であった。そのときに刊行された記念誌「その歌声は時代を越えて」はとても充実した内容で、彼に関する基本的な研究文献となっている。
 昭和歌謡史に大きな足跡を残した伊藤久男の数々の名曲と歌声は今もなお、多くの人々の胸にあざみの花のように咲き、香り続けているのである。》

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by sumus2013 | 2018-03-28 17:41 | おととこゑ | Comments(0)

伴蒿蹊?

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伴蒿蹊という触込みのマクリを入手した。伴蒿蹊と言えば『近世畸人伝』(寛政二年1790、京都にて出版)の作者である。これはまちがいなく江戸文学の傑作。実際、よく売れて、多くの類書が現われた。岩波文庫版の解題に森銑三はこう書いている。

畸人傳中の人々を慕つて、その筆蹟を蒐集した人々もあつた。故林若樹氏の所蔵せられてゐた吉光片羽と題する一巻は、京都の富士谷家より出たもののよしであるが、その内容は畸人傳正續兩篇中の人々の墨蹟を輯めたので、その數四十餘人に及んでゐた。そしてまた明治二十六年四月には、名古屋に於てそれら畸人傳中の人々の墨蹟遺品の展覧會が催され、ついでその時の出陳目録も刊行せられた。私も故野村時哉翁より贈られて一册を藏してゐるが、それには京都の富岡鉄齋翁も關係して、數點出品の上に、その目録の題簽、扉、序文、挿繪等を揮灑してゐる。

いつの時代にも自筆モノ蒐集家はいるものなのだ……登場人物の筆蹟を集めたくなるくらい人気の高い著作だった。

ということで、これを求めてはみたが、当然ながら伴蒿蹊の真筆なのかどうかは分からない。歌の署名に「閑田子題」とあって、蒿蹊は閑田廬」とも号したので、おそらくそうではないか、という程度。絵を誰が描いたか、も定かではない。ただ、絵描きの絵でないのは確かだ。むろん屏風剥がしかもしれず、これが全図とも思えない。

この歌が難読だ。あれこれ読解を試みているが、なんともスッキリしないところがある。例によって、御教示いただければ幸甚なり。

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いく里のねむりの夢をさますらんこの山寺のあかつきのかね

以く里能袮無利乃夢越
左満壽らん古能山寺能
安可津起農可年

御教示に深謝です。里と壽のところで悩んでいたのですが、なるほど腑に落ちました。

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by sumus2013 | 2018-03-27 20:46 | 雲遅空想美術館 | Comments(3)

imitation pearl 3

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阿瀧康『imitation pearl 3』(二〇一八年四月)を頂戴した。深謝です。

《・『imitation pearl』(2006年3月 空とぶキリン社)以降に詩誌「ガーネット」に載せたものを、ほぼ制作順に並べました。2010年に「ガーネット」同人を退いているので、4年間の作品ということになります。但し巻末の「春夏秋冬」は、昨年書きました。
・2011年にコピーを綴じた『imitation pearl 2』を15部作って、「ガーネット」在籍時に特にお世話になった方にお渡ししましたが、本集は、その改定版です。作品の増補・差し替えをし、また各編に手を入れました。
・情けないことに、私のミスで、30ページ目がダブッてしまいました。このままでお送りするのはたいへん恐縮なのですが、ご笑覧いただければ幸いです。
  35部作成  2018年4月》

かつて阿瀧氏の詩集『ボートの名前』(詩学社、一九九八年)を頂戴したことを思い出す。小ぶりな、表紙にタイトルしか書かれていない、なんともそっけない造りだったが、かえってその潔い体裁に魅かれて、もちろん詩も好きなのだが、今も書庫に保存している。

この度は、A4判で、タイトルすらない。一昨日の古書目録は表紙で間違っていたが、表紙に文字がないので間違いようはない。ところが本文のページがダブっているという。誤植の魔。ただ、もし付箋が付いていなければ、ひょっとして、これは阿瀧氏の詐術ではないのか? と疑る、いや、疑りさえしないかもしれない。

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阿瀧氏の詩はいい意味で理屈っぽい。そしてその理屈をヒョイヒョイと曲げて別の理屈(フランス語ならレゾンというところ)へつなげてしまう、この手際には詩を散文や小説のように読ませる力がある。引用するのは氏の典型的な作品というわけではないかもしれないが、氏らしい書き振りは十分出ている。何より古本屋が登場する(氏はとびきりの古本者でもある)。「東京吟行録」より「6 千歳烏山」の全文。


  6 千歳烏山

あまり書くこともない
最近は降りていないから想像も入る
ここは東西に線路が深く走っていて
車だと通り抜けるのが骨だ。

駅の南側から道路はY字に別れていく
別れてすぐのところに古本屋があった
二軒あった その一方で
二十年近く前に買った詩集はよかった(さすがにスギナミ区は違うな、と感心した)。

誰の詩集かは書かない
もう処分してしまったし
二軒の古本屋のうち一軒は神保町に移転
もう一軒はずっとシャッターが降りたままになっているはずだ。

駅の北側には以外[ママ]にも大きな広場がある
それがちょっと街の雰囲気をつくっていた
風と人が動いたり止まったり 植えられた木々の葉が落ちたり
犬が斜めに走り抜けたりした(あああ)。

その先に 線路に平行に甲州街道(というより、甲州街道の方が昔からあった訳だ)
それは細い旧道で、そのもう一本北に
あたらしい甲州街道が通っている
片側三車線、いつも通るのはそちらだけれど緩やかな坂が長く長く続く。

本当に書くことがなくなった
最後は引用だ
「今日も八重桜。もう散り始めていて、車の往来のはげしい甲州街道のかたい路面のうえをたくさんの花びらが舞っていた」
とおい街というものがあるんだ。



参考までにと思って「イミテーション・パール」を検索してみた。するとこんなことが書かれているサイトがあった。この作品集に結びつける意図は一切ないので誤解のなきよう。

真珠の知識を身につけていくうちに、イミテーションパール(人工真珠)が悪いと思っていた自分が間違いであったことに気づきました。イミテーションパール(人工真珠)は、単なる模造品ではなく、それに携わる人々は真心や情熱を持って作っておられるのです。人造だから粗悪な品質という考えは捨て、私達がTPOに合わせて使い分ければ、パールネックレスの楽しみ方がもっと広がるのではないかと思います。



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by sumus2013 | 2018-03-26 20:45 | おすすめ本棚 | Comments(2)

彷書月刊1991

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1990年12月25日発行
第7巻第1号(通巻第64号)

〈巻頭エッセイ〉
卑弥呼笑話(1)時実新子 宗秋月

特集 100年前の日本
一八九一年を歩く

内村鑑三不敬事件 岡利郎
童話『こがね丸』 上笙一郎
『文ふづかひ』 嘉部嘉隆
『真善美日本人』と『偽悪醜日本人』 岡利郎
『新体梅花詩集』 田村治芳
山陽鉄道開通 長船友則
青年の教会ーー本郷会堂 山本有紀乃
大津事件 司法権の独立を守る 家永三郎
『蓬莱曲』の世界 小澤勝美
『油地獄』『かくれんぼ』 青木正美
川上一座初上京 転向は自律性の回復 松本克平
高崎正風『天長節歌解』 上笙一郎
『日本植物図解』 田村治芳
職工義友会を結成 山泉進
群馬県の廃娼運動 山本有紀乃
神田錦輝館開場す 堀切利高
濃尾大地震 宇佐見龍夫
『早稲田文学』創刊 山本昌一
『道の友』創刊 大谷渡
田中正造と鉱毒事件 布川了
「妖怪学」の誕生 三浦節夫
小岩井農場の設立 田村治芳

〈T0WN〉
SAPPORO 道内各都市の古書店ききがき Y
KANDA 神田体験(四) S
WASEDA 魅力的な町早稲田古本街 P
KYUSHU オメデタキ古本屋 Z
NAGOYA 今日は市、明日は宅買い。 W・Y
SIKOKU サーカスと古本屋 〓[温泉マーク]

〈GENRE〉
CINEMA なぜ、原節子ばかりが……? 映
ART 古賀春江のデッサン N
CATALOG 古本バナナ叩き売り R&B
SHOHAN "漱石のなくなる日" O
POETRY 羊年にはいい詩集が出る? 宙
HISTORY 一古本屋の戦時下買入案内 A
CLASSIC 九〇年代のキーワード H
YOSHO 図書館旧蔵書 川
SHOP 古本屋に好かれる法 その1 J
TOPIC 古本や用語事典(な行) ぺ

実践古本自主講座6
『引越』 田村

受贈書
一人一冊探求書
古書即売会情報
編集後記 田

題字・北川太一 表紙・カット 渡辺逸郎

編集人 田村治芳・川井美枝子
    内堀弘・鈴木理恵子
発行人 岡野万里子
発行所 株式会社 弘隆社
〒101東京都千代田区猿楽町1-2-4-302
印刷所 三協美術印刷株式会社

全国古書店目録
古書須雅屋/文泉堂/すずめ書房/秀峰堂/中村書店/近代書房/伏見屋書店/永楽屋/黒崎書房/アンデパンダン書店/書肆風狂/古本あじさい屋/錦屋書店/タンポポ書店/長山書店/読書館/梅豆羅通信/崎陽書店/魁孔舎[カイコウシャ]/ロマン書房本店/緑林堂書店/アルカディア書房/月の輪書林/書肆ひぐらし/アドニス/古書ラフォーレ/八起書房/あけぼの社/古書千葉書店/蟻屋書房/

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緑蔭書房『戦後アナキズム運動資料』他/第20回西武古本まつり/出版ニュース社『出版広告の歴史』/第38回賀春京王大古書市/





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1991年1月25日発行
第7巻第2号(通巻第65号)

〈巻頭エッセイ〉
卑弥呼平静 宗秋月

特集 本を探す III
先端古書店ガイド

私の古本屋稼業 朴慶植
イギリスの古本村 逢坂剛
老人の手に一、二冊 伊藤信吉
古本屋さんの原イメージ 紀田順一郎
エイズ患者の友情 唐沢俊一
手稿・私家本・市場本 木島始
受贈書
〈エッセイ古本屋さん〉
紙袋の重さ 梅森直之
ベビー・ブーマーの古本 山泉進
「本豪」の品川さん 岡野幸江
全国『目録』発行書店一覧

〈T0WN〉
SAPPORO 『樺太山系』 T
KANDA 神田体験(五) S
IBARAGI 後日譚のない「予感」 波
KYUSHU 入札と落札 Z
NAGOYA 忙しさ大安売り W・Y
SIKOKU 菅谷規矩雄と松下昇 〓[逆さ温泉マーク]

〈GENRE〉
ART ちょっと安易な装幀展 N
CINEMA なぜ、ポスターばかりが……? 映
CATALOG ただ今、花嫁募集中! U&I
SHOHAN 「映画の原作本一欄[ママ]をー」 O
POETRY 時代を映す古書 宙
HISTORY 河上清の著書を手にして A
CLASSIC 大市会の動向 H
YOSHO 洋古書漁りの歴史 川
SHOP 古本屋は「おたく」たるべし、いたずらに、金に暗[ママ]んで「ムケ」るべからず J
TOPIC 古本や用語事典(た行) ぺ

実践古本自主講座7
世紀末流行事情・初版帝国衰亡史 内堀

古書即売会情報
編集後記 

題字・北川太一 表紙・カット 渡辺逸郎

編集人 田村治芳・川井美枝子
    内堀弘・鈴木理恵子
発行人 岡野万里子
発行所 株式会社 弘隆社
〒101東京都千代田区猿楽町1-2-4-302
印刷所 三協美術印刷株式会社

全国古書店目録
志鳳堂書店/むらた書店/書肆鉢乃木/文学堂書店/志文堂/近代書房/喫煙室/カバラ書店/鯨書房/日之出書房/一栄堂書店/やまびこ書房/未来書房/あい書林/古雅書店/舒文堂河島書店/緑林堂書店/索文社図書/石神井書林/一歩堂書店/なないろ文庫ふしぎ堂/自游書院/龍生書林古書部/トトロ社/古書現世/山猫屋/あけぼの社/古書落穂舎/月の輪書林/

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日本図書センター『小学生新聞に見る戦時下の子供たち』/渡辺逸郎展 ギャラリー射手座/星尾ブックシェルフ 洋書探求致します!/古書目録発行 映通社 なないろ文庫ふしぎ堂 古本古書ノアNOAH 神峰書房/第8回西武八尾大古本まつり/第20回西武古本まつり/





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1991年2月25日発行
第7巻第3号(通巻第66号)

〈巻頭エッセイ〉
卑弥呼四方山 宗秋月

特集 つげ義春・本とその世界
ぼくたちはいかにも楽しそうですね

退屈で困るんです つげ義春さんに近況を聞く
『えすとりあ』の頃 坂育夫
静かな隠遁のパンクロック あがた森魚
「鳥師」の黒い影 呉智英
つげ義春と休筆 夜久弘
「夢の散歩」の周辺 高野慎三
無能の達人 桜井英子
つげ読み つげ探し 田村治芳
貸本漫画における怒号
 その影の淋しさーーつげ義春小論 千田潔
『点燈舎通信』とつげ義春 深沢久雄

〈古書談義——古本屋さん〉
矢尾板さん 堀切利高
『鯨類・鰭脚類』 矢野洋
『メセム属』 浅生治美[ハルミン]

受贈書
一人一冊探求書

〈資料〉
『著作評論』総目次(1)

〈T0WN〉
SAPPORO ああ、活版印刷 Y
KANDA 神田体験(六) S
IBARAGI 曖昧な記憶 波
WASEDA 早稲田慕情 P
NAGOYA 鄙にはまれな夢三つ W・Y
SIKOKU 書を捨てよ、街へ出でよう 〓[逆さ温泉マーク]

〈GENRE〉
ART 時代に寄り添う挿絵家 N
CINEMA なぜ、生資料ばかりが……? 映
CATALOG 目録づくりの快挙だ、これは E&T[月の輪書林]
SHOHAN 現代文学で楽しむ法 O
POETRY 「愛は落丁を救えるか」 宙
HISTORY 歴史に学ばぬ者たち A
CLASSIC 古書籍の回し入札 H
YOSHO 不思議な蔵書票 川
SHOP 『淡交』古本屋に好かれる法のつづき J
TOPIC 古本や用語事典(や行) ぺ

実践古本自主講座8
『本箱娘』の逆襲 田村

全国『目録』発行書店一覧追補

古書即売会情報
編集後記 田

題字・北川太一 表紙・カット 渡辺逸郎

編集人 田村治芳・川井美枝子
    内堀弘・鈴木理恵子
発行人 岡野万里子
発行所 株式会社 弘隆社
〒101東京都千代田区猿楽町1-2-4-302
印刷所 三協美術印刷株式会社

全国古書店目録
文教堂書店/石狩書房/百間堂書店/書林鉢乃木/古書甲斐路/トトロ社/すずめ書房/中村書店/諏訪原書林/近代書房/加賀書店/永楽屋/赤井文庫/瑞弘堂書店/黒崎書店/書肆風狂/アンデパンダン書店/やまびこ書房/古書籍錦屋/古本あじさい屋/タンポポ書店/すかぶら堂書店/デラシネ書房/梅豆羅通信/ロマン書房本店/蟻屋書房/書肆ひぐらし/易専門 八起書房/アドニス/あけぼの社/国分書店/なないろ文庫ふしぎ堂/

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北冬書房『つげ義春資料集成』他/星尾ブックシェルフ 洋書探求致します!/福武書店 夜久弘『「COMICばく」とつげ義春』他/岩波書店『近代日本総合年表』第三版/





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1991年3月25日発行
第7巻第4号(通巻第67号)

〈巻頭エッセイ〉
『さむらいの子』 今泉省彦

特集 日本人の世紀末体験
モダン東京・ニッポンの闇

〈ハイカラ趣味の明治の世紀末〉
『第二十世紀』 関井光男
『みだれ髪』 佐伯順子
『春鳥集』 佐伯順子
『海潮音』 和田博文
『自然主義』 石阪幹将
『邪宗門』 佐伯順子
『夢十夜』 日高昭二
『諸国物語』 和田桂子

〈江戸文化への世紀末の回帰〉
『すみだ川』 石阪幹将
『刺青』 日高昭二
「葛飾砂子」 佐伯順子
『江戸情調と悪の讃美』 関井光男
「浮世絵夜話」 木股知史
『築地川』 木股知史

〈二〇世紀芸術の世紀末のダンディズム〉
雑誌『スバル』 和田桂子
雑誌『白樺』 木股知史
『表象派の文学運動』 和田博文
『煙草と悪魔』 木股知史
『田園の憂鬱』 日高昭二
『悪の華』 関井光男
『黒衣聖母』 内堀弘
『青猫』 和田博文

〈世紀末のニヒリズムから東京の滅亡への展開〉
『虚無思想の研究』 和田博文
『文明の末路』 関井光男
「模擬的文明の破戒」 関井光男
『東京震災画報』 堀切利高
震災詩集『災禍の上に』 内堀弘
『羊の怒る時』 関井光男 

〈闇と光の二〇世紀的世紀末〉
『新東京繁昌記 大阪繁昌記』 和田博文
『世界詩人』 内堀弘
『超近代派宣言』 石阪幹将
『日輪は再び昇る』 内堀弘
『太陽のない街』 堀切利高
『淫売婦』 日高昭二

〈享楽と頽廃の世紀末モダニズム〉
『性の受難者』 関井光男
雑誌『グロテスク』 和田桂子 
『カフェー』 和田博文
『グレェタ・ガルボ』 中山信行
『猟奇の社会相』 和田桂子
『イット』 中山信行

〈古書談義——異装本について〉
古本学的三島由紀夫の異装本 龍生書林大場啓志

〈資料〉
『著作評論』総目次(2)

受贈書
一人一冊探求書

読者アンケート募集 
1、探している『文庫本』
2、復刊してほしい『絶版文庫』

〈T0WN〉
HOKKAIDO 石炭とライマン S
IBARAGI 土方巽記念館ができた 波
OKINAWA おきなわだより(その一) 照
KANDA 内山書店との出会い しゃ
NAGOYA 古書展初日風景 S・Y
TIBA うちらの千葉 あっ

〈GENRE〉
YOSHO 本の死に方 川
CLASSIC 古書籍を扱う方法を… H
SA[ママ] ET LA インド古本屋情況 〓[ハート]&〓[クローバー]
POETRY 掘り出すもの 宙
SHOP 「超古本屋」 J
TOPIC 古本や用語事典(た行) ぺ
HISTORY 歴史小説と史実、ほか A
SHOHAN 次のブームは署名本? O
ART 美術文献ー最近の古書目録から N
CATALOG あの懐かしいお店のような…… あんずっ子

実践古本自主講座9
均一修業 田村

古書即売会情報
編集後記 内

題字・北川太一 表紙・カット 渡辺逸郎

編集人 田村治芳・川井美枝子
    内堀弘・鈴木理恵子
発行人 岡野万里子
発行所 株式会社 弘隆社
〒101東京都千代田区猿楽町1-2-4-302
印刷所 三協美術印刷株式会社

全国古書店目録
古本亜本屋/いほり文庫/志文堂/文学堂書店/高崎古書センター/しん理書房/諏訪原書林/古書肆貴龍堂/近代書房/一滴通信/するが書房/小林書店/銀のペン/中馬文庫/稀書房/永井古書店/シルヴァン書房/狩野書店/一栄堂書店/間島一雄書店/港書店/大海堂書店/古雅書店/マンガクラブ/舒文堂河島書店/魁孔舎/古書石神井書林/一歩堂書店/山猫屋/あけぼの社/月の輪書林/

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日本図書センター『小学生新聞に見る戦時下の子供たち』秋山正美/美學校/なないろ文庫ふしぎ堂 今泉省彦『ビッグ・パレード』/第28回サンプラザ古本まつり/古書目録発行 古本あじさい屋 サッポロ堂書店 書肆風狂 書肆ひぐらし/出版ニュース社『出版広告の歴史』/





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1991年4月25日発行
第7巻第5号(通巻第68号)

〈巻頭エッセイ〉
『横光利一全集』 今泉省彦

特集 江戸のわらい・あそび
チ違ねか番頭、
名は何といふ。
名は番頭か、
番頭三津五郎か。(浮世風呂より)

〈ことばあそびの世界〉
天明狂歌ーー朱楽菅江 鈴木宝
江戸小咄と烏亭焉馬 比留間尚
戯作と処世ーー太[ママ]田南畝 宇田敏彦
江戸落語を育んだ人達 山本進

〈かたちあそびの世界〉
江戸の装身具・たばこ入れ 岩崎均史
「引札」から「ちらし」へ 谷峯藏
ランキングの楽しみ、勘亭の克服 名児耶明
看板 百聞一見のマーキング 畠山豊
江戸の機知 判じ絵 岩崎均史

〈T0WN〉
HOKKAIDO 津軽三味線と北海道・樺太 M
IBARAGI 今日のぼく 波
OKINAWA おきなわだより(その二) 照
KANDA 『井上・ポケット支那語辞典』 しゃれ
NAGOYA 大市終って……残る S・W
TIBA アウトドア読書 あっ

〈GENRE〉
YOSHO グッドな本(一) 川
CLASSIC 和本の楽しみ H
ÇA ET LA 瘋子の文明論 〓[ハート]&〓[クローバー]
POETRY クジ運の向う側 宙
SHOP 横超断四流(観音経・玄義文) J
TOPIC 古本や用語事典(た行) ぺ
HISTORY 歴史の中の「満州」 A
SHOHAN "売る時はどうなるの" 正直者
ART 画人文人・鏑木清方 N
CATALOG 闇に消えた目録回収事件 あんずっ子

受贈書
訂正とおわび
古書即売会情報

編集後記 田

題字・北川太一 表紙・カット 渡辺逸郎

編集人 田村治芳・川井美枝子
    内堀弘・鈴木理恵子
発行人 岡野万里子
発行所 株式会社 弘隆社
〒101東京都千代田区猿楽町1-2-4-302
印刷所 三協美術印刷株式会社

全国古書店目録
BOOKS宝島/古書の旭文堂書店/書林鉢乃木/秀峰堂/すずめ書房/中村書店/近代書房/一滴通信/だるま書店/三松堂書店/永楽屋/鯨書房/岡田書店/アンデパンダン書店/書肆風狂/古本あじさい屋/タンポポ書店/錦屋書店/あい書林/梅豆羅通信/崎陽書店/天野屋書店/緑林堂書店/ロマン書房本店/青猫書房/蟻屋書房/なないろ文庫ふしぎ堂/アドニス/八起書房/あけぼの社/書肆ひぐらし/

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1991年5月25日発行
第7巻第6号(通巻第69号)

〈巻頭エッセイ〉
バタ臭い漫画本 今泉省彦

特集 文庫本の世界
何と素晴らしい
可愛らしい本でせう(コンサイス科学叢書)

日本における文庫本の沿革 鈴木徳三
過渡期の文庫 よみ捨てと保存の二極化 清田義昭
「新刊イコール絶版」の世界とどう向きあうか 荒川洋治
惜しまれてならぬー春陽堂少年文庫 上笙一郎
隠然たるベストセラーーカバヤ児童文庫 上笙一郎
絶版文庫をさがしてー岩波文庫『沙石集』 ずずきゆたか
文庫本マニアの話 栗原勝彦
大正文化の先触れーアカギ叢書 福田久賀男
昭和初年の世相解説ー十銭文庫 福田久賀男
古本屋的文庫雑感 大場啓志
アカギにつづけーエッセンスシリーズ 堀切利高
大人の匂いー世界文庫 堀切利高
「返本」の「文庫」について 佐々木孝之
暮しは低く思いは高くーアテネ文庫 山泉進
文庫に見る満洲ー『満洲開拓叢書』ほか 西原和海
絶版文庫の時 重田秀範

一人一冊探求文庫

〈T0WN〉
HOKKAIDO 古本屋の昼下がりの夢想 Y
IBARAGI 私は男?私は女? 波
OKINAWA おきなわだより(その三) 照
KANDA 神保町のあたま しゃれこ
NAGOYA ぼやきたくもなるさ S・W
TIBA 古本屋と珈琲 あっ

〈GENRE〉
YOSHO グッドな本(二) 川
CLASSIC 『バブル』のあと H
ÇA ET LA 「みんな八百屋になーれ」 〓[クローバー]
POETRY 残されたもの 宙
SHOP 古本屋魔の三角理論 J
TOPIC 古本や用語事典(さ行) ぺ
HISTORY 「昭和」の終焉と「昭和史」の始まり A
SHOHAN 「しらがこぞう」現われる O
ART 高間筆子のこと(1) N
CATALOG なつめろグッズのキラキラ目録 いちごっ子

実践古本自主講座最終回
ものがたり・うわさ 田村

受贈書
一人一冊探求書
古書即売会情報

編集後記 田

題字・北川太一 表紙・カット 渡辺逸郎

編集人 田村治芳・川井美枝子
    内堀弘・鈴木理恵子
発行人 岡野万里子
発行所 株式会社 弘隆社
〒101東京都千代田区猿楽町1-2-4-302
印刷所 三協美術印刷株式会社

全国古書店目録
ケルン書房/さら書房/文学堂書店/書林鉢乃木/古書甲斐路/書肆秋櫻舎/近代書房/喫煙室/一滴通信/時代舎/ふるほん屋人人[にんじん]堂/鯨書房/瑞弘堂書店/一栄堂書店/赤井文庫/やまびこ書房/大海堂書店/古雅書店/魁孔舎[カイコウシヤ]/未来書房/一歩堂書店/山猫屋/月の輪書林/九曜書房/古書千葉書店/なないろ文庫ふしぎ堂/風光書房/古書落穂舎/自游書院/渥美書房/

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by sumus2013 | 2018-03-25 20:07 | 彷書月刊総目次 | Comments(0)

ひょうご大古本市

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第十三回サンボーホール ひょうご大古本市』目録(兵庫古書籍商業協同組合、二〇一八年)が届く。いきなり表紙に誤植訂正あり。開催日の訂正。透かしてみると三月三〇日〜四月三日になっている。実際は四月一日まで。これはちょっと珍しい例ではないか。

一通りざーっと目を通す。全般的に値頃感が強いような気がする。口笛文庫さんの写真頁に目が止まる。写真を出していない街の草さんは文字だけ六頁。そそられるタイトルがいくつか。すると、おやッ? これは何と、ちょっとビックリ。

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小生が昔ワープロ出力、コピー印刷で製本も自ら行った手作り冊子『審判』が、けっこうなお値段で掲載されている。この値段で売れるなら増刷しちゃおうかな(ウソ)。

昔作った装幀リストに掲載してました。数十部とあるが、さて、二十冊くらいだったような気もする。ここに載せている表紙は特装本(版画貼付け)、普及版は焦茶のレザックだったはず。

林哲夫の装幀

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by sumus2013 | 2018-03-24 21:13 | おすすめ本棚 | Comments(0)

風花帖

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澤柳大五郎『風花帖』(みすず書房、一九七五年九月二〇日)。澤柳は西洋美術史家。一九一一年生まれだから、発行時には六十四歳。一九六八年に東京教育大を退職後、早稲田大学文学部教授を勤めていた。小生も武蔵美の頃にはギリシャ美術の専門家としてよく名前を目にしたものだが、エッセイ集というのは知らなかった。昨年たまたま見つけて読んでみたら、なかなかの書き手であった。

まずは図書館について少々引用してみる。ドイツ留学時代、ミュンヒェンの美術研究所の図書館。

《御存知の方も多いと思ふが、ドイツの此種研究所の圖書館は徹底した開架式である。そこには書庫といふものがなく、大きい閲覧室とその周邊の小室の壁といふ壁が悉く書架になつてゐて、閲覧者はどこへでも自分で行つて本を取出してくる。何度でも何册でも必要なだけ出して來て構はない、但し決して書架に戻してはいけない、といふ。わたくしなど最初は、辭書で一語を見るときなど、何か惡いやうな氣がしてそつともとの所へ返したものだが、見てゐるとみんな、ほんのちよつと覗いただけの本も書架には戻さず何册でもそこに出し放しにして行つてしまふ。翌朝には閲覧卓の上に置いた本も辭書類の棚の下に積まれてゐた本もすつかり綺麗にもとの書架に並んでゐる。若し續けて讀みたい時はその本に名刺を挟んで机上に置いておけば何日でもそのままになつてゐる。》(ビブリオテカ ヘルツィアーナ)

エッセイの題になっている「ビブリオテカ ヘルツィアーナ」はローマの美術史図書館である。ヘンリエッテ・ヘルツ女史という富豪が遺贈したものだそうだ。

《これは考古學研究所でも同じだが、新収の雑誌、年報類は書架に入れられる前に、一定期間、表紙がすつかり見えるやうに特別の書架に展示されてある。それを見るだけでも「豫算の許す範圍内で購ふ」のではなくて「必要なものはすべて揃へる」のだといふことが分かる。ヘルツィアーナでは、研究発表の時は口演の最中聴衆に葡萄酒が出、特別講演の時は終了後階上の廣間で簡單なコクテルが出る。さういふ或る夜、わたくしはライト君にそつと聞いて見た、「ここの豫算はどの位あるの」と。ライト君は言下に答へた、「それは所長と秘書のほか誰も知らない。但し潤澤なことだけは確かです」と。
 ヘルツ家がどの程度の富豪かは知らないが、ロスチャイルドとかロックフェラアなどとは比較にならない小富豪であることは間違ひあるまい。日本にだつて一人のヘルツ氏ないし夫人のゐないことはないだらう。一人で足りなければ數人の篤志家に財團を作つて貰ふことも出来よう。等等、本氣になつてさう思つたのである。
 しかし、歸來わたくしは結局何もしなかつた、出來なかつた。》(同前)

「鑒賞のヴィルトゥオーソ」は日夏耿之介の思い出。高等学校へ進む少し前、小冊子『随筆瞳人閑語』で初めて日夏の名前を知った。

《高校にはひると同學年に高森文夫君がゐて、君を通じて襍誌游牧記の讀者となり、ここで更に黄眠道人との絲が繋がつた。ーー戦災で貧しい蔵書の大半を失つたのに不思議にも殘つた游牧記五册の頁を飜してゐると、そぞろに若かりし頃のあれこれの記憶がそれに纏はる情調を伴つて蘇つて來る

《敗戦のあと荻窪に假寓するやうになつてからいつかわたくしは阿佐谷の聴雪盧を訪れる身になつてゐた。生來遅疑逡巡、畏敬する人であればあるだけ一層たやすくは近寄り得ないのを常とするわたくしが、ましてその名の如く耿介孤峭、容易に人に許さぬ方と想像される黄眠道人を、何日どういふきつかけで敢へてお訪ねする決心をしたのかは何故か覚えがない。しかし以來、先生が御鄕里に引移られるまで何囘かお邪魔してゐる。特別の教へを乞ふといふでもなく、季節の菓菜を携へるでもなく、ふと思ひたつて訪れるわたくしを御夫妻は暖く迎へて下さつた。書齋も次の間もきちんと堆く積重ねられた書物に半ば占められてゐた閑寂なお住居が忘れられない。今にして思へばもつと貪欲に先生から樣々の知識を吸収して置けばよかつたのにと悔まれるが、いつも自ら淹れて下さる玉露を喫しただ四方山のお話を伺ふだけで何か満たされたやうな氣持になつて辭するのが常であつた。

聴雪盧への初訪問は昭和二十四年正月十七日である旨の追記がある。

「後語」に文章をあまり発表してこなかったことの理由がしたためられている。これはちょっとメモしておきたい。

《けれども戦後のあの内閣訓令、そしてこれに同調した出版社による新表記の強制といふことがなかつたならば、事情は少うし違つてゐたかも知れない。それはわたくしが何か書きたいやうな心持をもち初めた頃、そして原稿を求められる機會も漸く多くならうといふ時に當つてゐた。當座はそれほどでもなかつた表記の強制は年と共に強くなつた。わたくしなどの書くものは新表記に改めることを肯んじないでは上梓することも出來なくなつた。自らの文章ーーそれは父祖から傳承した正統の日本語であつて、もとより自分勝手な言葉ではないーーでものの書けないことの耐え難さ、さういふ氣持に全く鈍感な、無神経な人々のみが國語改革を無理強ひに推進める中で、わたくしは一層ものを書かないやうになつた。》

《畢竟わたくしにものを書かずにはゐられないといふ内からの衝迫がなかつたから、少なくも極めて微弱でしかなかつたからであろう。新表記を強ひられる不快さに耐へてまでものを書くほど表白の要求が切實でなかつたのだらう。》

戦後も荷風や内田百閒のように新表記をよしとしなかった作家は少なくなかったが(先日の高井有一も旧かな表記でした)、アカデミックな世界は案外そういうことには従順だったようである。スマートな人種の柔軟さとも言えようし、節操がないとも思える。あの官僚たちの態度と似通っているかもしれない。長いものには巻かれろ…かな。

引用文はできるだけ旧漢字を使うように心が掛けたが、フォントの関係で不完全なものになったことをお断りしておく。



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by sumus2013 | 2018-03-22 20:47 | 古書日録 | Comments(0)

追悼三輪正道

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『大和通信』108号(海坊主社、二〇一八年三月二五日)が中尾務さんより届く。封を切って喫驚する。「追悼三輪正道」となっているではないか。三輪さん亡くなられた……小生と同い年なのだが。そういえば、以前の『大和通信』にも放射線治療を受けていると書かれていた。それにしても、言葉を失った。

葬送の記 涸沢純平
さよなら 当銘広子
独酌のひとーー追悼三輪正道 たなかよしゆき
酔夢・考 平井奇散人
三輪さんの死 中野朗
三輪正道散文、再読 中尾務

《三輪正道さんが亡くなった。一月十二日のことだという。大阪の中尾務さんが知らせてくれた。信じられない思いで何度も聞きなおしたが、返ってくる言葉は同じだった。
 え〜っ、そりゃあ、ないよ! だって、昨年十一月に「大和通信」の原稿を送ったばかりなんだよ。
 混乱しまくって、電話を切った。昨年十二月初めに、体調に異常を感じ病院へ行き、検査の結果、即入院を言い渡されたという。いくら激発性の癌だったからといっても、わずか一月余りで亡くなるなんて、いまの医療体制でそんなことがあるのだろうか。》(中野朗「三輪さんの死」より)

三輪さんとは、富士正晴記念館での講演会の後の飲み会で何度か(たぶん三度か)ご一緒して、斜め向いに座ったときに軽く会話を交わしただけだが(元来が口数の少ない方だったようである)、その立ち居振る舞いに、あまり良い読者ではないが、氏の手堅い散文に、どこか共感するところがあった。もっと何度でもご一緒したかった。ご冥福をお祈りします。

◉三輪正道の本 いずれも編集工房ノア刊
『泰山木の花』 一九九六
『酔夢行』   二〇〇一
『酒中記   二〇〇五
残影の記  二〇一一
定年記   二〇一六


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by sumus2013 | 2018-03-21 21:03 | 古書日録 | Comments(0)