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林哲夫の文画な日々2
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<   2015年 10月 ( 32 )   > この月の画像一覧

帰り支度

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そろそろ帰り支度。今回、大きな古本市に巡り会ったわりに本はあまり買わなかった。とはいえ冊数にすればそこそこになったが、小さい本、薄い冊子ばかりで旅行カバンがスカスカ。紙くずみたいものも多少あるにしても、たいした荷にはならない。いずれ帰国してから一部分は披露したいと思う。

by sumus2013 | 2015-10-31 23:59 | 古書日録 | Comments(0)

橋、渡りました

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秋色が濃くなってきたリュクサンブール公園。散策しながらスケッチも。本日は好天、気温も穏やか。

先日、窓だけ紹介したポン・トラヴェルセへ入ってみる。日本との関係も浅くないし日本人の顧客も多いようなのでマダムは愛想よく迎えてくれた。ここでもローラン・トポール、窓から見えていた『デッサン・パニック』を求める。他にもトポール特集の雑誌、絵本など出してくれた。が、そろそろ予算も尽きていたので、そちらは諦める。

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先週、飾窓に出ていたマン・レイについて尋ねてみた。今日はすでに引き上げられていた。顧客の所蔵品をある一定期間だけ展示していたもよう。マン・レイの彫刻作品を撮った写真ながら撮影者はマン・レイではないそうだ。ただ、ちょっとややこしいのだが、チラージュ(プリント)したのはマン・レイだそうで、だからマン・レイが自筆で裏面に署名したのだとか。マダムは丁寧にゆっくり説明してくれたので内容はよく分かった。

また機会があれば立ち寄りたい本屋である。そのためには、もう少し財布を暖かくしておかないと……。

by sumus2013 | 2015-10-31 00:26 | 古書日録 | Comments(2)

剣の舞

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サン・ポールの知人宅を訪ねた。メトロを出たところにある今様カルーゼル。

Salim Jay『Merci Roland Topor』(Fayard, 2014)読み終わる。著者は晩年のトポールと交遊があったようで、トポールの息子、妹らの他、多くの著名人や市井の人々からトポールについての思い出を引き出している。印象に残った文章を少し引用しておきたい。

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《サヴォワ、一九四三年頃、エレーヌとローランは葡萄を摘んでいた。「おにいちゃん、父さんと母さんのために神様にお祈りしましょう」と妹が言った。無駄だよと兄は答えた。「ばかだなあ、神様なんていないんだよ。今朝のミサのとき僕は神様にクソ喰らえって言ったんだぜ、もし神様がいるなら、とっくに罰を受けてるよ! なんともないってことは、神様はいないんだ」》

トポール兄妹はナチに捕まらないようにパリを出てフランスの地方を転々としていた。一九四三年ならトポールは五歳だ。父アブラムは強制収容所へ送られたが、かろうじて脱出に成功したそうだ。パリの四区、五区、六区あたりにはユダヤ人の犠牲者たちを追悼するモニュメントがあちこちに見られる。七十年たったから忘れる、というようなものではない。

《『方法序説』の削除によるトポール流の解体は不条理と同じくらい絶対的な過激さによる行為だった。だが、不条理はおそらくトポールが信じた絶対唯一のものである。》

トポール、不条理(absurde)を信じる、ゆえにトポールあり。

《ーーあなたはコレクションへの情熱をお持ちですか?
 いや、実際、私が執着しているのは父親の絵と友人たちの絵だけだよ。》

《人生の最初の段階では、好きな本、レコード、絵などに取り囲まれたテリトリーを自分のまわりに作るものだが、それについては三万六千通りの言い訳ができるのさ。

トポールはポーランド語で「斧」の意味だそうだ。トポールの父アブラムは画家を目指してワルシャワからパリへやってきた。しかし、生活のために絵に専念することはできなかった。晩年にいたってナイーフな(アンリ・ルッソーにやや似た)風景画を数多く残し、回顧展も開催されている。トポールは父の絵を非常に愛したようである。

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サン・ポールからメトロに乗ってシャトレで乗り換えた。シャトレは多数の路線が交差する広い駅である。そのなかでも地下通路が交差し、売店がある、ここの場所を通ると、たいてい誰かが演奏をしている。今日は小編成のオーケストラがハチャトリアンの「剣の舞」をやっていた。なかなか堂に入った演奏で(CDも出しているくらい)通行人の多くが足を止めていた。「剣の舞」というのはクルド人の戦いの舞いだという。


by sumus2013 | 2015-10-30 04:23 | 古書日録 | Comments(0)

小雨でも古本

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朝から小雨。午前中は十二区、アリーグル広場(Pl. d'Aligre)の蚤の市をのぞく。ここは常設のマルシェ。食品市場はいつもながらの賑わい。蚤の市の方は雨上がりだったせいかもうひとつふるわない様子。古本も並んでいるが、以前来たときよりもずっと少ない。

午後はサン・ミッシェルへ。クリュニー中世美術館そばの古本屋を冷やかして、目の前の公園で一休み。朝の曇天がウソのように青空が広がっている。気温もおだやか。そこからサン・ミッシェルのメトロ駅へ向かう途中、通ったことのない道を選んだところ、知らない古本屋を発見した。店頭にカナダの国旗が掲げられている。



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一九八九年から営業しているそうだ。そう言えば、知人にここを教えられて、他の店と勘違いしたことに思い当たった。これはいずれゆっくり探検しないといけない。今日は写真のみ。


by sumus2013 | 2015-10-29 03:36 | 古書日録 | Comments(0)

写真だけ!

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ラ・ユヌでのエリオット・アーウィット展へ足を運ぶ。先日、閉店の報道を引用したのだが、どうやら写真専門のギャラリー(および書店)としてやっていくようだ。


LA PHOTOGRAPHIE,
TOUTE LA PHOTOGRAPHIE,
RIEN QUE LA PHOTOGRAPHIE

写真、すべての写真、写真しかない

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一階は入ってすぐ左手の部屋が写真集のみの展示コーナー、右手は写真のパネルやマットに入ったプリントを販売している。価格帯は数百ユーロから。二階がギャラリー。壁は白、床は淡い木目色、天井はグレー。真黒のカーテンが空間を引き締める。さすがと言うしかない。白木の額縁がまた空間によく合っている(写真に合っているかどうかは微妙)。

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アーウィット展が写真ギャラリーとしてはこけら落としということになる。モンローをはじめとしたセレブリティを撮った作品から、子どもやファミリー、風景など、二十数点だったと思うが、アーウィットの才知と限界がよく見える内容だ。価格は最高が6500ユーロ。お手頃な値段……かな?

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店番のお姉さんと若者がけっこう愛想がよかったのは好感触。こちらは労働者の風体をしているので、ギャラリーでは冷たくあしらわれがちながら(そうでなくてもパリの店員は無愛想だ)入る時も出る時もちゃんと挨拶をしてくれた。これで印象はまったく違う。いくらパリでもこれからはそうあって欲しい。

残念なこと。ラ・ユヌから出てボナパルト通りをセーヌ河の方へ歩く。美術学校を過ぎ、狭き門書店(La Porte Etroite)のところまできて、ビックリぽん。「BAIL À CÉDER(賃貸権譲渡)」の張紙が! 理由は引退のため。店は閉まっていたが、中はまだ本が整然と並べられたまま。電話をすれば店主が出てきてくれるようだ。この書店が消えるのはあまりに寂しい……

「ラ・ポルト・エトロワット書店」

by sumus2013 | 2015-10-28 03:29 | 雲遅空想美術館 | Comments(0)

洗濯船

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シャンペレ古本市にもう一度挑戦する。初日は空気が張りつめて活気があった。四日目ともなれば少し落ちついているだろう。案の定、客は極端に少なかった。二度目だから一軒一軒のぞくことはせず、目星を付けたところだけ。古写真を安く売っていたブース、ブルーシートがかかったまま。いつまで待っても開店しない。これは誤算だった。仕方がない、もうひとつ注目していた店で、予想通り売れ残っていたブツを有り難く買わせてもらう。

これで目的は達した。後はぶらぶら。ギャラリーの案内状(カルトン・ダンビタシオンと呼んでいた)ばかりをたくさん箱に入れて売っている店があったので一枚一枚たしかめていると、まだ若い主人が他にもこれとこれとこれが案内状だと言いながら分厚いファイルを三冊出してきた。せっかくだから全て目を通す。何か拾いものがあれば……と思ったのだが、状態もデザインも上質なものが揃っていたわりには、これぞというカードはなかった。

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ただ一点、上掲の小さな四角い冊子に惹き付けられた。本文十二頁。厚みは二ミリもあるかないか。一九五二年五月にパリ十八区ノルヴァン通十五のギャルリー・シュザンヌ・ミシェル(GALERIE SUZANNE MICHEL)で開催された「ル・バトー・ラヴォワール(洗濯船)」展の際に作られたもの。副題が「キュビスムの誕生 1900-1915」。モンマルトルの芸術家たちが下宿していたことで知られる洗濯船、ピカソ、グリス、マックス・ジャコブ、ブラック、ドローネーらの絵画、版画、デッサンが出品されたらしい。出品目録は印刷されていない。だからカタログではなく案内状と分類されていたのだろう。表紙だけでなく凝った本文レイアウトも気に入った。5ユーロ。ノルヴァン通というのは洗濯船からも遠くないし、サクレクールの塔が建物の後ろに見える、ユトリロがしばしば描いた街である。また洗濯……と言えば先日30年代美術館で見た洗濯展、本当の「洗濯船」がどういうものか、展示されていた版画に描かれていた。

Bateau-lavoir

この主人が「見てもらいたい本がある」と言って持ってきたのが泰山の石碑の拓本集。新しい版本だ。「これは日本の本か?」というので「中国の本」だと答える。五つ目綴じになっていた。綴じ目を指して「俺たちはこういうのを日本綴じ(ルリュール・ジャポネーズ reliure japonaise)と呼んでいる」と教えてくれた。

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ワンコが店番している……ちょっと色っぽい店があった。

by sumus2013 | 2015-10-27 04:07 | 古書日録 | Comments(0)

ときどき音楽

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先日の教育改革反対デモの写真を撮った場所がここ、ヴァヴァン(Vavin)の交差点。ロトンド(ブラッスリ、レストラン)。交差点の北西角にあり、例えばここに写っている男性たちがデモを眺めている、という位置関係である。

街歩きと古本あさり、それ以外の時間はPCに触っているか、テレビを見ている。テレビは何百チャンネルもある。たいていは16チャンのニュース番組「iTELE」(イッテレ)を流しっぱなしにしている。ニュースキャスターは超早口なのでほとんど何をしゃべっているのか分からない。ただし画面の下に文字情報も表示されるのでおおよその内容は理解できる。

当然コマーシャルも流れるわけだが、iTELEでは自動車のピュブ(宣伝)が多い。ざっとだが、全体の三分の一は車、三分の一は保険、残りはさまざま。日本と明らかに違うのは香水のCFが頻繁に流れること。日本のメーカーではトヨタ、スズキ、ニッサン、ホンダ、シセイドウ、ミズノ、ダイキンなどを目にした。

CFの音楽がやはり耳に残る。この十月に何度も聴いたなかでは小生の好みでいえば、JEEPのこの曲がいちばん。

X Ambassadors - Renegade

アルファロメオも非常に印象的なコマーシャルを作る。最新CFのBGMはココロージー。この曲自体は少し前の作品らしいが、気に入った。

CocoRosie - Lemonade

アメリカの楽曲ばかりではせっかくフランスにいる意味がない。次はコマーシャルではなく17チャンの「TOP STREAMING」という音楽番組で耳にとまった、サン・ドニ出身の幼馴染三人女性のユニット。さまざまな音楽がミックスされた不思議なテイスト。

L.E.J - SUMMER 2015

もう一人、フランス生まれ、カタルニア・ジタンのケンジ・ジラック。簡単に言ってしまえば現代版ジプシー・キングス。

Kendji Girac - Me Quemo



by sumus2013 | 2015-10-26 03:51 | おととこゑ | Comments(0)

行商文学

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寒さが緩んで快適な秋空。最高気温は十五度ていど。いわゆる古本日和。またもやブラッサンス公園へ。シャンペレ古本市もいいが、ちょっと大掛かりすぎる。こちらの公園はいつものようにのんびり。古本屋の女房キョウコさんともまたしばし雑談できた。フランス人と結婚してパリに住んでいる日本人女性はかなりいるという話。目覚ましい活躍をしている方も少なくないようだ。

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スズメも立ち読み。誰かが平積み本のあたりに餌をまいている(ひょっとして店主?)。別の店では本の上を青虫がゆるゆると。

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2ユーロ均一テーブルでClaude BONNEFOY『La littérature de colportage‎』(Extraits de "Flammes et fumées", 1971)を見つける。以前、本の行商について少しだけ触れたことがあるのを思い出したのでこれには素直に手が出た。

本の行商

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著者によれば十九世紀半ば以前にはこれらのコルポルタージュ文学を調べる者は誰もいなかったそうだ。皮肉にもその最初の研究家はシャルル・ニザール(Charles Nisard)という本を取り締まる役人だった。第二帝政末期の一八五三年に「悪書 mauvais livres」を取り締まるため設立された検閲委員会の事務局長だった。すでに行商本は大量出版に圧されて衰退していたにもかかわらずニザールは容赦なくあらゆる行商本を検閲した。それが結果として歴史的、社会学的にも重要な調査資料として残ることになったのである。

by sumus2013 | 2015-10-25 03:05 | 古書日録 | Comments(0)

シャンペレ古本市

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本日、フランスでは四十三人が死亡するというバスとトラックの衝突事故のニュースでもちきり。ボルドーに近いジロンド地方の山林のなかの道路。大きなカーブをトレーラーが高速で曲がってきたところへバスと出会い、かわし切れずトレーラー部分とバスが激突、炎上してバスに載っていた四十一人が死亡、トラックの運転手と助手席にいた三歳の息子も死亡した。痛ましい事故である。

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それはさておき、本日からパリ西部のポルト・ド・シャンペレにあるエスパス・シャンペレ(多目的ホール、「みやこめっせ」のようなもの)で大規模な屋内古本市が始まった。これはパリに来る前から知っていたので楽しみにしていた。入場するのにチケットが必要だと教えてもらい、教えてもらっただけでなく招待券も何枚かもらった(入場する度に必要)。

これまで体験したなかでは一番の規模だ。フランス各地から150以上の業者が参加しているらしい。屋内だけに貴重書も多く並んでいる。チケット(10ユーロ)が必要なことから観光客や冷やかしの客はいない。みんな熱心な古書ファンばかり。映画関係、雑誌、写真、ポスターなどの古い紙モノ(PAPIERS ANCIENS)の店が多い分、サンシュルピスよりボリュームが増しているのだろう。二時間余りじっくり楽しんだ。これだけ量があると欲しいものがあれこれ見つかって困惑するばかり。みんな買うわけにもいかないし……

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TVの取材?(京都の古本まつりでも必ず来ている)。カメラの脚元にあるポスター、ゲーンズブールの「C'EST MA TOURNEE!」(1986)。かっこいい、いくらかな……小さな値段シール、35と読めた……35ユーロなら買える……が、よく見ると0が続いている。350! まいった。

Salon 2015 du livre et papiers anciens à l’Espace Champerret

グラン・パレでは FIAC 2015 も開催中なれど、そちらはどうもそそられない。


by sumus2013 | 2015-10-24 02:30 | 古書日録 | Comments(0)

人形の家から橋を渡る

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朝から曇りときどき小雨。秋色の濃いリュクサンブール公園を散策。セナ(Sénat=上院)の前のヴォージラル通りに「人形の家 La Maison de poupée」という店があった。


なかなか渋い人形を飾窓に並べてあって感心する。ただし木曜日午後二時は過ぎていたのになぜか閉店していた。

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人形の家からヴォージラール通りを少し西に歩くと古書店ポン・トラヴェルセがある。ここは開店していたが、ヴィトリーヌ(飾窓)を眺めるだけで満足。かなりいい本がある。本だけでなく版画なども、おや、写真もあるぞ……

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『水蜘蛛』

by sumus2013 | 2015-10-23 01:47 | 古書日録 | Comments(2)