林哲夫の文画な日々2
by sumus2013
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カテゴリ:雲遅空想美術館( 163 )

歌切れ

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by sumus2013 | 2018-06-24 20:20 | 雲遅空想美術館 | Comments(0)

榎忠展 [MADE IN KOBE]

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榎忠展[MADE IN KOBE]を見ておきたくて神戸まで出かけた。雨のなか遠出しただけの価値はあった。今もっともパワフルな作家であろう。ギャラリー島田の三会場をすべて使っている。メインは地下の武器庫だが、一階の金属部品都市も見応えがあるし、隣の部屋はこれまでのめぼしい作品を回顧的に展示している。榎忠をコンパクトに体験する(まさに体験だ)絶好の機会である(七月二日まで)。

榎忠展[MADE IN KOBE] ギャラリー島田

大量の薬莢は米軍が演習に使用したものとのこと(おもいやり予算の成れの果て……)。大砲やマシンガン(AK-47とM16)を鋳造した鉄の塊も。

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多数のフィルム・ケースを並べて額装したり、アルマンのように圧着して固めたりした旧作もなかなかに美しい。UFOが神戸の建築を破壊するモノクロ写真コラージュは漫画的で面白いし、初期の油絵の自画像(鴨居玲に師事していたそうだ)もちょっと普通じゃない。

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by sumus2013 | 2018-06-23 20:45 | 雲遅空想美術館 | Comments(0)

漢詩扇面

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午前八時前の地震にはヒヤリとさせられた。かなり揺れた、のだが、意外と棚の上の本などは落ちなかった。ひと安心。大阪では本棚の下敷きになって亡くなられた方がおられたと聞く。人ごとではない・・・余震もありそうだし。

***

こんなときにも、こんなときだからこそ(?)漢詩の扇面でも読み解いてみたい。とは言え、最初の字でつまずく・・・

 蕪園是百花
 細菊独驕誇
 誰似陶元亮
 盆光才可嘉
   節堂居士

いただいたコメントも参考しつつ以上のように読んでみた。蕪園は「乱雑な花園」。元亮は陶淵明の字(あざな)。細菊と陶淵明の「飲酒」にあるよく知られた《采菊東籬下》を結びつけているのだろう。結句は「盆光」と読むのが妥当なような気がするが、そうだとすると意味は……

などと考えていたら、コロンビア戦、日本がPKで一点取った。なんというラッキーな展開。そして……最後までラッキーが持続して勝利した。持続するラッキーは実力か。

誰似陶元亮は、陶淵明みたいな人はいない、これはいいとして「盆光」が問題。字形は盆に見えるが、それならば、その意味は「あふれる」だろう(用例としては『後漢書』に「盆湓」があるようだ)。あふれる光(のような)才はほめるべきだ。


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by sumus2013 | 2018-06-19 21:20 | 雲遅空想美術館 | Comments(6)

短冊の美

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草体の解読がいかに難しいか、ここに例証がある。先日、伊丹の柿衞文庫を訪れたとき、特別価格で販売されていた『短冊の美 俳諧の歴史に見る』(財団法人柿衞文庫、平成十年四月十一日)を求めたところ、写真のような一枚のプリンが挟んであった。

正誤表である。短冊の図版の脇に付された読み下し文にけっこう細かい間違いがあったらしい。その道の専門家でさえこの通りである。いわんや素人をや。ちょっと慰められたので敢えて取り上げた。

本書より一例だけ。梅盛(元和五〜元禄十五:1619-1702、貞門七俳仙の一人)の短冊。

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 露も影や月をうへぬる花ばたけ

と読まれているが、じつは・・・

 露影や月をうへぬる花ばたけ

だとのこと。「も(毛)」ではなく「に(丹)」と読むべしと。そう言われると「も」じゃないな、と気付くが、「に」かな? もちろん、花や葉の露月が映っている、という句意なら「に」でなければならないのは道理である。

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by sumus2013 | 2018-06-11 19:59 | 雲遅空想美術館 | Comments(4)

小色紙

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これはなかなか難物。とりあえず、こうじゃないかなあ・・・というくらいでお茶を濁しておく。ご意見ご教示歓迎。

 ひさかたの天とふ 飛佐堅能天止
 つるの聲至    津留乃聲至
 千世を例の    千世越例乃
 けふにも有かな  氣婦丹母有可奈 

「かた(堅)」は土のところの形がどうかとも思うが、意味としてはこれがいい。「天」はある方よりご教示いただいた。「ひさかた」は天や星、光などにかかる枕詞。

「つる」の「る」が「る」に見えないにせよ、また「たづ」ではないかと思いつつ、千世(鶴は千年)との関連を考えて。「聲至」は鶴からの連想。至はやはりご教示いただいた。至から下へ出ている線をどう考えるか。至し、至て、至り・・・。

千世の次の文字(ひょっとして二文字?)が単純な形ながら、すぐに思い当たらない。「越」のもっとも簡略された形だと、仮に考えておく。

長寿を祝う一首か。

***

御教示いただきました。九条教実の作で『新勅撰集』巻七「賀」に収められている歌だった。

ひさかたの あまとふつるの ちきりおきし ちよのためしの けふにもあるかな

ううむ、「契置し」だったか(契とはとうてい読めないなあ)、まあ、勉強になったとしておく。「越」のところは「の(農)」だった。上部がごく軽く書かれていて、歌を知らない者にはちょっと判読しかねる(負け惜しみです)。

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by sumus2013 | 2018-06-10 17:42 | 雲遅空想美術館 | Comments(4)

ピカソ・ゲルニカ展

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『ピカソ・ゲルニカ展』(朝日新聞社、一九六三年一月一九日〜二月一七日:京都市美術館、デザイン=粟津潔+森啓)。またまたジャケ買い。

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表紙が真赤で見返しが真黒。用紙も手触りのあるコットン系。つるりとしたアート紙が当たり前だった美術展図録としては、当時、かなり斬新だったのではないだろうか。図版頁の本文用紙はアート紙だが、文字だけのところはラフな紙である。おそらく図版もラフな紙にしたかったのだろうと推測するのだが、技術的に(あるいは常識的に)難しかったのかもしれない。現今は図録やちらしでもラフ系の紙が主流である。ツルピカのアート紙がかえって新鮮なくらい。

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太いケイをアクセントに使ったレイアウトもいい感じ。戦前のアヴァンギャルドを連想させる。もっとおしゃれにまとめていると言えるか。なお写真に見えている薄いベージュの線はデザインではなく単なるインク移り。

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粟津潔、やっぱりカッコイイ。

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by sumus2013 | 2018-06-02 20:49 | 雲遅空想美術館 | Comments(0)

たはむれに

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五洞……でいいかと思うが、これもけっこう読み難い。しばらく首をひねってみる。表面にもやのように白っぽくかかっているのが、いわゆる雲母(きら)である。部分的にはげ落ちている。キラ引きの短冊、小生はこれまで見た事がなかった。


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 飯かしく それならなくに 竹の舎の 
 ふしよきいめを 見るそ楽しき 五洞

以上の解読コメントいただいたが、「舎」のところがどうだろう。「葉」? だが、竹の葉に節はないし・・・分からない。「舎」以外は問題ないと思います。

いめ(夢)は「飯かしく」と関連があって、おそらく「邯鄲の夢」にひっかけているのだろう。だから「たわむれに」なのだと思う。

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by sumus2013 | 2018-05-30 17:07 | 雲遅空想美術館 | Comments(2)

没後70年 松本竣介展

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ときの忘れもので開催中の「没後70年 松本竣介展」の図録を頂戴した。深謝です。《これまでほとんど展示されることのなかった作品8点を含むドローイング16点を紹介する》とのことで、近くならぜひ見たい展覧会である。16点とあるが、図録によれば、表裏にデッサンが描かれている作品が五点含まれている。

没後70年 松本竣介展

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おやっと思ったのはこちら。No.13、一九四二年の少女素描である。デッサンの線を鉄筆のようなものでなぞった跡が付いている。

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要するに、このデッサンは《裏面に木炭を塗って転写のために使ったとみられる「カルトン」》(大谷省吾「松本竣介の素描について」本書解説より)なのである。ついでだから絵の転写についてメモしておこう。

壁画などでは、下絵の輪郭線に添って小さな穴をズーッと開けて、そこに色粉をはたくと、下に輪郭が現れるという技法が用いられる。どこかの美術館で壁画の表面が剥がれて緑色(テールヴェルト)の点々で描かれた輪郭が見えているサンプルを見た記憶があるが、どこだったか失念。

または下絵にグリッド(格子)の線を引いて、キャンバス(や壁面)にも同じ数の線を引いて(拡大縮小は自由)、マス目ごとに線を目で見ながら移して行くという転写法もある(おおざっぱかつ極端に言えば、デジタルの画像コピーと原理としては同じです)。これだと下絵に格子模様が入ってしまうので、下絵がよくできていると、ちょっともったいない気もする。写真などを転写するときに向いているかも。

小さな画面ではトレーシングペーパーを用いる。美大生の頃、「ヤン・ファン・アイクはどうやって下絵をタブローに転写したのでしょうか?」と黒江光彦氏(当時、西洋画の技法書を執筆していた研究者)に直接尋ねたことがある。黒江氏は、薄い紙にロウをしみこませて半透明にしたトレーシングペーパーのようなものがすでにあった、という意味のことを教えてくださった。ヤン・ファン・アイクの絵は構図も厳格だし描写も非常に細かいのでそうとう精密な下絵を用意したことはまず間違いないが、トレペだったとは、当時は思いも寄らなかった。

竣介も、いつもこんなぶっつけな転写をしていたとは思えないけど(というのは下絵の素描が傷んでしまうから、できればやりたくない)、トレペの転写というのはちょっと面倒でもある。薄い紙をデッサンに重ねて線だけを引き写して、その輪郭を写し取った薄い紙(トレペでなくても、線が透ければいい)の裏面にカーボンを塗る(柔らかい鉛筆でも可)か、または下にカーボン紙を敷くかして、それをキャンバスの上に置く。それから、少し力をこめてボールペン程度の細さ・堅さのもので薄紙の線描をなぞる。そうするとキャンバスの上に輪郭線が写る。カーボンは絵具と混ざって少し濁ることもあるので、茶色の油絵具(バーンドアンバー)を薄く溶いてトレペの裏に塗り、しばらく乾かし(完全に乾かしては転写できなくなるので適当なところで)転写に用いるという方法もある。

いちばん簡単なのはキャンバスに直接描くことだが、これだと構図をイッパツで決めなくてはならない。構図が変更しにくい(できないわけではもちろんありません)。印象派が現れる前の画家たちは、おそらくそんな適当なぶっつけ本番はまずやらなかったろう(やっていないというわけではありません)。

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by sumus2013 | 2018-05-28 21:20 | 雲遅空想美術館 | Comments(0)

夏ころも

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ずっと睨んでいたのだが、なかなか難しい。

 廬橘薫袖

 夏ころも立てさはかりひもへぬを
 そてはむかしににほふたち花 幻翁

「夏衣立て然許り日も経ぬを袖は昔に匂ふ橘」ではないかと思う。いかがでしょう。

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by sumus2013 | 2018-05-23 20:06 | 雲遅空想美術館 | Comments(4)

日長

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漢詩のマクリでまだ紹介していなかったのはないか、と探してみたら、これがあった。南岳さん。解読を試みていただきたい。

藤沢南岳の漢詩軸

藤澤黄坡の軸


さっそく解読いただいた。これで問題ないのではないかと思う。

「雲臥」
日長情又倦   日長くして情又倦む
何物慰斯情   何物か斯情を慰めん
坐見清池上   坐して見る 清池の上 
風従蘋末生   風は蘋末の生ずるに従う
 南岳 「藤澤恒」「君成氏」


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by sumus2013 | 2018-05-09 20:42 | 雲遅空想美術館 | Comments(4)