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カテゴリ:雲遅空想美術館( 223 )

豊貞の短冊

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上部がかなり傷んでいるが、少しばかり古そうな短冊を求めた。署名は豊貞。どなたでしょうか。そして、問題は、出だしのところをどう読むか・・・す(須)?



by sumus2013 | 2019-12-06 20:38 | 雲遅空想美術館 | Comments(0)

数竿脩竹

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漢詩のマクリを入手。小さいもの(35×14cm)。虫損もあり、安かった。署名は「桂園書」、印は[桂]と[園]。右肩の小印は「畊心」(畊は耕の別体)。おそらく井上桂園ではないかと思う。


コメントいただきましたように宋詩のなかに出ているようです。全文は以下の通りです。

深巷渾無市井喧,
主人有客便開樽。
數竿修竹三間屋,
幾樹閑花一畝園。
楚岫和雲移怪石,
秦淮流月下高源。
此身且比淵明樂,
母在高堂子候門。

「全宋詩 69」(北京大学出版社 1991-1998 国会図蔵)間は閑に訂正。

もう一点、同時に求めたのが下のマクリ。これも桂園書。筆墨生涯独善身。

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また、コメントいただいた吉田蔵澤は次のような作品です。

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『正岡子規と美術』図録(横須賀美術館)より


by sumus2013 | 2019-11-27 20:21 | 雲遅空想美術館 | Comments(4)

柳宗悦|棟方志功|と真宗

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昨年末、城端本『天文版三帖色紙和讃』(天文二十二年1553)を『和語表記による和様刊本の源流』(武蔵野美術大学美術館・図書館、二〇一八年一一月一五日)図録から紹介した。

和様刊本の源流

その城端本『天文版三帖色紙和讃』の実物が見られますよと、百万遍の和本均一の前で出会った扉野氏が教えてくれたので「ぜひ見なくちゃ」と思ってさっそく出かけた。

柳宗悦と真宗、とくに富山県の信仰風土「土徳(どとく)」との出会いを中心に、その契機となった『三帖色紙和讃』や『仏説無量寿経』(木版本、室町時代)上巻、自らの考えをまとめた『美の法門』(私版本、一九四九年)、『法と美』(私版本、一九六一年)、自筆原稿「无有好醜の願」などが展示されていた。

柳は三帖色紙和讃』との出会いについて次のように感激を述べている。

《紙は白でもなく、又その雲母引きでもなかつた。世にも美しく朱の紙に黒々と文字が摺つてあるではないか。頁を繰ると、次には黄檗に染めた紙が現れてくる。かくして一つおきに色が変る。それに想ひ懸けなくも周囲は金銀の箔で、砂子や大山椒[おほさんせう]や芒[のぎ]が散らしてある。既に年古りて色の味はひは渋い。書体は古式でよく初期のものであることを示してゐる。私は思はずも感歎の声を放つた。こんなにも美しい版本を生れてから見たことがない。幾許かの古写本に、豪華なものや優雅なものはある。だが少くとも刊本に於いて、之に優る例は未だ触れない。それに只麗はしいのではない、只優しいのではない。色も文字も摺方もすべてが確実で健全である。》(柳宗悦「色紙和讃に就いて」『蒐集物語』より)

たしかに、ガラスケースの入れられた三帖色紙和讃『仏説無量寿経』はどちらも王朝趣味の装飾が施されており、美しいには違いない。ただ、それは、いわゆる民芸の趣味からはほど遠いように見える。じつは『仏説無量寿経』のなかには无有好醜(うつくしいも醜いもない)の願ということが説かれており、そこを読んで柳は文字通り目から鱗が落ちたそうだ。无有好醜・・・三帖色紙和讃』などは「好」の好例であろう。個人的にはあまりに華麗すぎる気がしたが、他に「醜」の方に分類されそうな展示物もあって、例えば「大津絵阿弥陀如来」(日本民藝館、江戸時代)、『蓮如上人絵伝」(南砺市、大福寺蔵、江戸時代)、「白磁壺」(南砺市、大福寺蔵、朝鮮時代)などは、じつに印象深い逸品であった。好醜をどこで判断するのか、それは判断する人しだい、ということだ(だから無有なのである)。

2019年度特別展
柳宗悦・棟方志功と真宗-土徳の大地と民藝の美-

エントランスから展示室内に歩み入ったとき、正面にいた男子学生(?)が話しかけてきた。両手で書類を持っている。ひょっとしてアンケートを装った何かの勧誘! と一瞬身構える。まさか、博物館の中でそんなはずはなく、

「お時間ございましたら、展示品の説明をさせていただきますが、いかがでしょうか」

とのこと。まあ、急ぐ用事もなかったので、拝聴しましょう。一点一点すべての展示品の説明を聞かせてくれた。初め、多少期待してしまったが、基本、プレートの説明を読んでいるに等しい内容だった。生身の音声ガイド。ときおり、余計な質問をして返答に困らせたかもしれない。お許し願おう。

by sumus2013 | 2019-11-07 20:25 | 雲遅空想美術館 | Comments(0)

男か女か

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先日の花森書林のトークイベントのとき、高橋さんが持ち出した話題のなかに、ガラッとタイトルが変わった絵というのがあった。会場では、どんな絵なのか思い浮かばなかったが(図版の用意がなかったため)、後日、高橋さんが教えてくれたのが、こちら。東郷青児の若き日の作品である。

これは長らく「帽子をかむった男」(1921)としてローマのマリネッティ美術館に所蔵されていた。東郷は一九二一年に渡仏し、このとき有島生馬の紹介状を持ってミラノのマリネッティを訪ねた。約三ヶ月間、行動をともにしたという。ミラノ、ボローニア、フィレンツェと巡り多くの未来派の作品を見たが、ボッチョーニの遺作以外には、感動を受けるほどのものはなく、またファシズムに接近していた未来派運動の政治色にも失望した(『原色現代日本の美術8前衛絵画』小学館、1978所載の浅野徹による解説)。

この作品は現在、名古屋市美術館が所蔵するが、その調査の過程で裏面に「歩く女」というタイトルが記されていたことが判明したのだそうだ。制作年も1922と訂正された。たしかに、画面をよく見れば、帽子の脇からカールした毛髪が描かれている。こういう帽子を女性がかぶるということがまだ珍しかったのかもしれないが、だからこそ画題になったという気もする。男から女へとタイトルが変わった珍しい例である。

現在、名古屋市美術館では「帽子をかむった男(歩く女)」と表示しているが・・・?

高橋輝次編『タイトル読本』左右社




by sumus2013 | 2019-10-18 16:25 | 雲遅空想美術館 | Comments(0)

雑記帳 第4号

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『雑記帳』第二巻第一号(通巻第四号)、昭和十二年一月一日発行。唯一架蔵の『雑記帳』がこちら。目次を写しておく。

海の子 アナトール・フランス 三好達治訳
京都吟行 室生犀星
或る日の外廊 新井格
漢時低徊 坪田譲治
山ごころ 松方三郎
ピアノとヴアイオリン 平林たいこ
カツトの効用 原奎一郎
(デツサン)
 石井鶴三
 伊藤 廉
 野間仁根
 脇田 和
 内田 巌
 小俣球一
伊太利の庭(絵と文) 村井正誠
夜曲春興(絵と文) 長谷川春子
映画芸術と大衆 筈見恒夫
バット戦術(絵と文) 前川千帆
昔のスキー 小島六郎
自分のこと 野間仁根
相撲漫筆 鈴木彦次郎
擬音と特許 渡辺俊平
六尺綺談 牛山充
触発されたアフオリズム 田中千代松
妖しげな勘 吉澤元
詩人国 八並誠一
如何に生くべきか 佐藤彬
穿つた言葉 鶴田知也
雑記帳 松本俊介

佐藤彬は松本竣介の実兄である。ここではまだ「俊介」を使っている。この内容で毎月発行していたのだから、もう専業でなければとうていできなかったろう。竣介の雑誌に対する情熱が生半可なものではなかったことが分かる。

興味深いのは、ふたつある喫茶店の広告。アルキペンコ珈琲というのはなかなか前衛的なネーミングだ。アルキペンコはロシア生まれの彫刻家、キュビスト。谷中だから、かつてリリオム(昭和九年に閉店)があったあたり。知人の経営だったか(?)。なお谷中初音町という町名は昭和四十一年いっぱいで廃止された。

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もうひとつは東中野の異人館。『喫茶街』という雑誌には次のようなレポートと写真が載っている。

《(異人館)は、山之手に珍らしく行きとゞいた茶寮だ。その渋い近世スパニツシユ風な室内には、古いランタアンや皿や扇が壁に飾つてあつて、赤い煉瓦のストウブ、小さな水鉢、白い百合の花、花のない水蓮、尾のちぎれた金魚が静かに泳いでゐる。奥でかすかにレコードが鳴つてゐる。……その静寂を愛して若い画家や詩人達が集つてくる。主人と云ふのは工芸出の図案家だ。そのせいか、独立美展の人々が友達のやうにして集つてくる。扉の所にマツチのデザインが飾つてあるが、随分凝つたものだ。(異人館)と云ふ名は実にしつくりとこの店を表はしてゐて、例へば明治初年の横浜の異人館らしい感じの表れてゐる店である。》『喫茶街』創刊号、喫茶街社、一九三四年一二月。

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松本竣介も通ったに違いない。竣介の綜合工房の住所は淀橋区下落合四ノ二〇九六。下落合から東中野だからすぐ近くである。おそらく直線一キロメートルくらいだろう。

by sumus2013 | 2019-10-16 21:35 | 雲遅空想美術館 | Comments(0)

読書の時間

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「松本竣介 読書の時間」展(大川美術館)の図録を頂戴しました。深謝いたします。

アトリエの時間

読書の時間」では文字通り、竣介の蔵書(蔵書リストあり!)、ブックワーク(装幀、挿絵、手製カバー)、スクラップブック(初公開)などがたっぷりと紹介されており、興味の尽きない内容だ。竣介は『雑記帳』という文芸雑誌を一九三六年一〇月から三七年一二月まで十四冊発行しただけに、絵描きの蔵書とは思えない、幅広く深い興味の在りどころを示している。

下はごく一部、詩集、フランス文学を中心とした海外文学あたりの並びである。『富永太郎詩集』やプルウスト『スワン家の方』(淀野隆三訳、武蔵野書院、一九三六年)のタイトルを見つけただけで「只者じゃないな、おぬし」と言いたくなる。他にも、リルケ、グウルモン、ノヴァリス、サント・ブウヴ、ベルトラン・・・そして『シュベイク』まで。林芙美子がズラリと並んでいるのは、彼女が近所に住んでいたため、家族ぐるみの付き合いだったそうだ。これら以外にも美術書はもちろん哲学書もかなり読み込んでいた様子である。

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ときの忘れものでは昨年につづいて「松本竣介と『雑記帳』」展が開催されている(〜10月26日)。こちらは『雑記帳』をテーマに寄稿した画家たちの作品も展示されているもよう。カタログには『雑記帳』(復刻版)の全冊目次が出ているが、これがなんとも本格的な文芸雑誌のラインナップで驚かされる(『雑記帳』は一冊だけ架蔵)。創刊号の巻頭が宮澤賢治「朝に就ての童話的構図」(遺稿)というだけで「オオッ!」。

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ときの忘れものは美術商なのでカタログの作品には値段が付いている(別紙扱い)。買おうと思えば買えるのが、当たり前ながら、すごい。欲しいなと思ったのは、このデッサン。家宝にしたいものだ・・・

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没後70年 松本竣介展


by sumus2013 | 2019-10-15 20:42 | 雲遅空想美術館 | Comments(0)

烟寺晩鐘

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しばらくぶりの古筆色紙を。冷泉家の始祖、冷泉為相の「瀟湘八景」から烟寺晩鐘。

   烟寺晩鐘
 暮かゝる霧より
   つたふ鐘の音に
 をちかた(遠方)人も
      道いそくなり

by sumus2013 | 2019-09-22 09:18 | 雲遅空想美術館 | Comments(0)

大竹昭子写真展 須賀敦子のいた場所

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大竹昭子写真展
須賀敦子のいた場所

2019年9月7日〜12日

ギャラリー島田
http://gallery-shimada.com


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付箋がたくさんついた須賀敦子の著作や掲載雑誌


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大竹昭子+須賀敦子の著作も並ぶ。元・海文堂書店員のHさんが販売していた。


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須賀敦子がイタリア語に翻訳した日本文学作品。
上右は川端康成
下は『日本現代文学選』


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コルシア書店の店内写真


by sumus2013 | 2019-09-08 19:30 | 雲遅空想美術館 | Comments(0)

好向軒窓

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かなり久しぶりで求めた漢詩のマクリ。絹布にしたためられている。くずし方は慣れている感じだが、それだけになかなか難物。ちょっと読めそうにない。詩句を検索しても類似作はほぼ何も出てこないようだ。七言律詩で脚韻はきちんと踏んでいる。下平声一先、くらいはわかるのだが・・・もう少し無い知恵を絞ってみたい。ご教示歓迎。

八句目は一文字足りないが・・・こういう読み方ではないのかもしれない・・・。

[布香]
 好向軒窓養請
 蒼ゝ山水棹歌
 玄夫仇石談汀上
 白鷺窺魚立格
 積翠浮嵐朝暮景
 薇山  画図
 間中也有閑中楽
 夏日真成 祭

 題積翠軒為
 高立言岡謁宗向用主澐褐 竹香棟
[足棟][除天]
 
最後の行の署名のところ「竹香棟」と読めるので、検索してみたところ、小原竹香だと判明。書家で津山藩士。

《・小原千座 徳守神社祠官、津山を代表する万葉歌人。当時有名な歌人たちと交友があった。
・小原竹香 (文化十二年~明治二十六年)小原千座の長男。勤皇の志を抱き、鞍懸寅二郎等と意気相投。勤皇の士として全国人士と交わり、津山のために貢献した。》

by sumus2013 | 2019-08-22 19:41 | 雲遅空想美術館 | Comments(0)

美人千里

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藤澤南岳の漢詩軸、少し前に入手した。簡単に読めそうで、意外と難しい。

 美人千里思悠々欲接貴姿不自
 由一夜碧雲湖上月牽将吟夢到
 仙楼
     松江湖楼作  七十二翁南岳

こんなところでどうでしょう?

by sumus2013 | 2019-07-19 17:25 | 雲遅空想美術館 | Comments(0)