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カテゴリ:雲遅空想美術館( 210 )

マン・レイ ワールド

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東京富士美術館で開催されている「マン・レイ ワールド」展のカタログを頂戴した。深謝です。これら初期作品が日本にあるというのは稀有なこと。16歳頃に描いたゲイシャ・ガールの模写まである(浮世絵を油彩画で上手に描いている、ゴッホみたい)。本もいろいろと出陳されているようで、機会があれば是非拝見に出かけてみたいもの。

マン・レイ ワールド

《本展では、「第1章:ニューヨーク⇄リッジフィールド時代」「第2章:第1次パリ時代」「第3章:ハリウッド→第2次パリ時代」の3つの章に分け、彼の生涯をたどり、東京富士美術館が所蔵するマン・レイの作品80点(絵画21点、写真35点、オブジェ15点、書籍8点、映像1点)を一堂に展覧いたします。》(はじめに)

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by sumus2013 | 2019-04-27 17:37 | 雲遅空想美術館 | Comments(0)

花の国へ

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近頃不作つづきの短冊。読みの勉強と思って、とりあえず、ひとつ出してみる。冒頭が読めない・・・無? ご教示を歓迎。

 ◻︎◻︎さなる花の色[国?]へぞうつ
 らると人のころにおもひ染しに 

署名がないから知られた歌かとも思うが検索しても分からなかった。

国としたところ色ではないかとご指摘いただいた。崩し方は似ている。起筆がノなので国かと思ったが(色は左上から入る)染しに呼応していると考えたら色だろう。冒頭がスッキリすれば意味も通るはずだが・・・

by sumus2013 | 2019-04-21 16:18 | 雲遅空想美術館 | Comments(2)

無花果觀櫻會

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恒例の無花果観桜会が大阪は高津宮で開催された。まだ五分咲きていどかなというところだが、樹によっては満開に近いものもあった。あいにくの雨ながら、桜曇の風情もまたよし。

例によって橋爪大兄他、数寄者揃い、名品および迷品揃い、春の半日を楽しませてもらった。肥田皓三先生も短時間であったがお元気な姿を見せておられた。何よりです。

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印象に残る作品は、作者の名前を聞き漏らしたが、江戸初期あたりの鶉図。李安忠「鶉図」(根津美術館)のような作品の影響下にあるものだ。この写真ではまったくわからないが、非常に細密に描き込まれた佳品であった。描き込み過ぎているかと思えるくらいの繊細なタッチで、数百年を経てもそれがよく残っている。

また、浦上玉堂が一点出品されており、なかなかの大作で、真贋についてケンケンゴウゴウのやりとりがあった。これはイチジク会としては珍しい現象なので野次馬としてはたいへんに面白かった。持参された方はむろん真作を主張してゆずらない。たしかに落款も精巧にできていたが、もしそれが本物なら、ガラスケースと警備員が必要なことは言うまでもない。

とにかくも、毎年勉強させてもらってます。


by sumus2013 | 2019-03-30 21:21 | 雲遅空想美術館 | Comments(0)

水彩画家

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一枚モノの石版画として入手した。書斎や書棚のある部屋とともに画家のアトリエにも興味を持っているので迷わず購入(迷うほどの値段ではありません)。かなりハイカラな画家のアトリエが描かれているが、イーゼルが写生用の三脚なのがちょっと気になる。普通はもっと大型の室内用画架があってしかるべき。

この絵を貼った台紙に次のようにメモしてある。

《明治三十七年一月 新小説 「水彩画家」島崎藤村
 石版画 渡辺審也画》

雑誌『新小説』に折り込まれていた口絵ということになる。なるほど「水彩画家」ということで三脚のイーゼルだけにしたのかもしれない。渡辺審也の経歴は以下のごとし。

《渡邊審也
没年月日:1950/12/05
分野:洋, 画家 (洋)
 洋風画家渡邊審也は12月5日逝去した。享年76才。明治8年岐阜県に生れ、同23年上京、その長兄金秋について洋画を学んだ。同25年明治美術会教場に入学、浅井忠、松岡寿の指導を受け、同27年卒業した。その後も浅井の指導を受け、同28年明治美術会展覧会に「俊寛」を、同31年の同展に「猿曳」を出品して認められた。同34年太平洋画会の創立に参加し、毎年その展覧会に出品し、写実的な画風で知られた。のち時事通信社に入社して挿絵を担当し辞して文部省嘱託となつて教科書の挿絵を描いた。
出 典:『日本美術年鑑』昭和22~26年版(144頁) 》

東京文化財研究所データベース

藤村の小説「水彩画家」に対しては、モデルとされる丸山晩霞から苦情が出た。

《明治37年(1904年)1月の『新小説』に、島崎藤村が「水彩画家」を発表した。内容は水彩画家・鷹野伝吉が妻の不貞を発見しつつこれを許すが、別の女と親しくなって妻が苦悩するというもので、藤村の実体験に基づくものだったが、『中央公論』明治40年(1907年)10月号に晩霞は「島崎藤村著『水彩画家』の主人公に就て」を発表し、抗議した。小説モデル問題の第一号とされるが、見ての通り主人公が水彩画家だというだけで、藤村自身の体験を描いたものであった。》(ウィキ「丸山晩霞」)

晩霞は大下藤次郎らとともに日本における水彩画の普及に貢献した画家の一人である。さて、では渡辺審也がモデルにしたのは誰だろう、やっぱり自分・・・?

by sumus2013 | 2019-03-26 20:38 | 雲遅空想美術館 | Comments(0)

関路鶯

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ここのところいい短冊に出会わなくて紹介していなかった。春らしくなってきたので一枚。これも少し前に求めたものと思う。題の「関路鶯」の「関路」は、句のなかには「大坂」(おほさか)として出ているのだが、おそらく逢坂(あふさか)の関、京から大津へ抜ける逢坂山の関所(山城と近江の国境)、であろう。署名がないことからすれば、知られた歌かとも思う。今、検索したかぎりではヒットしない。

 梓弓はるをまほえて大坂の
 もらぬ関もるうくひすの声

と読んでいいのかなと思うが。

by sumus2013 | 2019-03-23 19:57 | 雲遅空想美術館 | Comments(0)

曜変天目と破草鞋

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『大燈国師語録』(元和元年;1621)


「大徳寺龍光院 国宝曜変天目と破草鞋」(だいとくじ りょうこういん こくほう ようへんてんもく と はそうあい」展(MIHO MUSEUM、2019年3月21日〜5月19日)のプレビューへ。信楽の山中も春近しの陽気で気持ちが良かった。

大徳寺龍光院は黒田長政が父・黒田如水の菩提のために建立した。慶長十一年(1606)のことである。初祖は春屋宗園(しゅんおくそうえん)、それを継いだのが江月宗玩(こうげつそうがん)。宗玩は堺の豪商・津田宗及(つだそうぎゅう)の二男だったということもあり、唐物名物(中国から輸入されたブランド品)が龍光院に集まった・・・とカタログの受け売り。

日本に(世界に)三箇しかない(?)という曜変天目が今春、三つ同時に公開されるそうだ。その口切がミホの大徳寺龍光院蔵のもので、来月四月十三日から静嘉堂文庫美術館(同館蔵)と奈良国立博物館(藤田美術館蔵)も公開される。かなり前になるが、後者のどちらかの(たぶん静嘉堂文庫蔵)曜変天目は見た記憶がある。ふつうに博物館の明るいショーケースの中にあるのを間近から見たと思う。しかし、今回、ミホでは真っ暗な部屋に四面がガラス張りの大きな箱の中にポツンと置かれて、スポットライトが当たっていた。暗闇のなかに観客がワサワサうごめいている。ときおり誰かがフラッシュを光らせると警備員が「ダメですよ」と警告。そのときだけお碗の周囲が明るくなって、また別の見え方をする。

色々なお宝を拝見して江月宗玩の寛永文化サロンのレベルの高さがよくわかった。しかしやっぱり小生の目を引いたのは書物、写本や版本であった。例えば江月宗玩が応仁の乱で焼失した原本を復刊したという『大燈国師語録』(元和元年;1621)。この版面、余白の取り方は尋常ではない。

しゃれたことを、と思って続きの展示へ移って行くと、少し先に『臨済録 美濃正法寺版』(延徳三年;1491)が出ていた。これはまた古格のにじむ刷りである。宋版『臨済録』(1120)の和刻(永享九年版;1437)を再刊したものというが、特芳禅傑(1419-1506)による注釈がビッシリ。なるほど、そうだったか、余白を広く取る理由は書き入れをするためなのだ(実際、後でカタログを見ると『大燈国師語録』の余白に江月和尚の書き入れのあるページが出ていた)。

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『臨済録 美濃正法寺版』


なお「破草鞋」とは『臨済録』に出ている言葉で、破れた草履、すなわち無用物という意味だとのこと。曜変天目=破草鞋をわざわざ見物に出かけるのは愚の骨頂・・・・そういう禅的なアイロニイ?

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そうそう、唐物茶壺(十四〜十六世紀)も展示されていた。先月、触れた狂言に出てくる「茶壺」がこういう種類のものだったか、どうだか。大金をつぎ込んだのだから、あるいはこのくらいの茶壺を使っていたかもしれない。

茶壺

by sumus2013 | 2019-03-20 21:20 | 雲遅空想美術館 | Comments(0)

聖母子

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雲遅空想美術館に新たに加わった銅版画(エッチングであろう、おそらく)を紹介する。軽いタッチで聖母子が描かれている。

額縁は日本で付けられたもの。ただ、マットや絵の裏に当てられていた紙片からすると、以前はイタリアのフィレンツェで額装されて(売られて)いたようだ。おそらくその額縁はかなり傷んでいたか、傷んでしまったのだろう、この金縁の額に新調されたのだと思う。

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シートのいちばん下、枠外に

Pub. June 24th, 1775 by J. Boydell

さらに右下隅に、少し見えにくいが、

G.C. fecit

とも記されている。

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これらを手掛かりに検索してみると、ジョン・ボイデル(John Boydell 1719-1804)はイギリスの版画家であり、かつ有名な版画の出版人であった。ロンドン市長にまでなっている。名画の複製版画を多数出版した。版画の売買では、それまで輸入が圧倒的だったところを、フランスなど海外への輸出にも成功して、そのアンバランスをくつがえした。また晩年にはシェイクスピア・ギャラリーと銘打ってシェイクスピアの名場面版画集を出版したことでも知られる(以上英文ウィキより)。

ブリテッシュ・ミュージアムの所蔵品にもこの聖母子と同じシリーズが見つかった。


枠外に書かれている出版日がまったく同じ一七七五年六月二四日である。また隅の署名は印刷人のようだ。BMは疑問符付きながら「Giuseppe Canale」によって印刷されるとしている。fecit はラテン語で「作」の意味。

また、版画には何も記入はないのだが、販売者の注釈に「Simone Cantarini」のリプロダクションだろうと書かれていた。調べてみると、ボローニャ派の画家シモーネ・カンタリーニ(1612-1648)という人気画家がいたようだ。まったく知らなかった。ラファエロを甘ちゃんにしたような聖母子像など宗教画をかなり残している。素描類の遺品も多いようなので、それらの一枚を原画としてこの銅版画を製作したのかもしれない。

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Simone Cantarini
「Jesus, the Virgin Mary, St Joseph」
(Collection of Count Cobenzl, Brussels)


一七七五といえば、わが邦では、安永四年にあたる。恋川春町『金金先生栄華夢』が刊行された年である。前年には『解体新書』も出ていた。

by sumus2013 | 2019-03-14 15:05 | 雲遅空想美術館 | Comments(0)

1961 瀧口修造

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昨日、『えびな書店古書目録 書架』126(えびな書店、二〇一九年三月)が届いてビックリ。表紙および巻頭から十二頁が瀧口修造の水彩画で占められていた! 瀧口が一九六一年に買ったスケッチブック、そこに描かれた44点の水彩とインクによる作品がその後の瀧口の創作活動の出発点となった。それがまるごと一冊、しかもバラで売られている・・・これはまとめてちゃんとしたところが買って欲しいが、そうもいかないのがこの世界である。

by sumus2013 | 2019-03-11 20:01 | 雲遅空想美術館 | Comments(0)

モダン都市大阪の記憶

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大阪くらしの今昔館へ「モダン都市大阪の記憶」展を見に出かけた。初めての訪問なので、ビルの九階に昔の大阪の街並みが再現されているのにちょっと驚かされた。幕末〜明治ぐらいだろうかと思ったら、パンフレットには一八三〇年代=天保年間とあった。その街のなかを入館者は歩き回れるし、どの商家の中でも入っていいのだ(畳の部屋はダメです)。これが意外によくできている。外国人観光客が浴衣に着替えて(貸し浴衣、着替え部屋も用意されている)あちこちで記念撮影に余念がない。

八階にある「近代の大阪」展示室はジオラマと現物(昔の家電製品など)が並ぶ。こちらはさほどでもないかなとも思ったが、川口居留地のジオラマにはちょっと惹かれた。大阪最初のカフェは川口居留地にできたものが嚆矢とされているため。

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常設展示は撮影自由である。ただし企画展示の「モダン都市大阪の記憶」は撮影禁止ということで画像はない、あしからず。橋爪節也さんのコレクションの幅広さが良く分かるし、なにしろ、それぞれのクオリティが高い。大阪にも(というと怒られてしまうけど)こんな時代があったのだと実感させられるような、じつに楽しい展示だった。

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その企画展示室の入口の手前にあるショーケースに注目すべき展示があった。それは篆刻家であり大津絵研究家だった楠瀬日年(1888-1962)のコーナー。篆刻作品、大津絵、硯、書籍、雑誌。コンパクトに日年の世界をまとめてある。いずれ大掛かりな回顧展が見てみたい作家の一人。日年は著書も少なくない。その古書価はなかなか・・である。

今昔館のある天神橋筋六丁目から阪急の南方へ。海月文庫さんで開催中の「ガラス絵 椿崎和生作品展」(〜14日)を見る。

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ガラスや古いビーズをうまく使った立体コラージュというかオブジェ(すべて壁に掛けられる作品)の小品がずらりと並んでいて、ぐるぐる眺めても飽きない。作者自身が制作を楽しんでいる、その楽しさが伝わってくる。談論風発の先客あり、と思って芳名帳を見ると、昔『ARE』でお世話になった方だった。何十年ぶりかでご挨拶、こんなことってあるんだなあ、と再会を喜んだ。

古書コーナーでもちょっとした本を見つけた。海月文庫さん、いい。いずれ紹介します。


by sumus2013 | 2019-03-09 21:15 | 雲遅空想美術館 | Comments(0)

河東碧梧桐展

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河東碧梧桐展におじゃました。一昨年五月についで二回目の開催。上図の飲中八仙歌をはじめ句軸などは碧梧桐が渡欧するにあたって世話になった素封家に元にあったものだそうだ。短冊も多数並んでおり、初期から晩年まで書風の違いを一望できる貴重な機会。それらは販売もされており、そう高くもない。今、碧梧桐はなぜか評価が低いそうで、そういう意味では買い時でもあろう。よだれが出たが、かろうじてよだれで止めておいた。

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その代わり、MORIS特製の碧梧桐缶バッヂを二個求めた。どこを取ってもサマになる文字ではある。

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河東碧梧桐展
2019年2月9日(土)〜2月17日(日)
MORIS
神戸市灘区八幡町2丁目10−11メゾン六甲202


by sumus2013 | 2019-02-14 19:55 | 雲遅空想美術館 | Comments(0)