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夢二画集 春の巻

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『夢二画集 春の巻』(洛陽堂、明治四十三年二月十五日訂正三版)。再版でカバーがなくて、少し書き入れもあって、紙も変色しているが、夢二のスタートを飾るベストセラーなので一冊手元に置きたかった。五百円くらいで見つけたら喜ぶだろう。残念ながらもう少し高額だった(とはいえそう大金ではありません)。前書きに夢二はこう書いている。

《私は詩人になりたいと思つた。
けれど、私の詩稿はパンの代りにはなりませぬのでした。
ある時、私は、文学の代りに絵の形式で詩を画いて見た。それが意外にもある雑誌に発表せらることになつたので、臆病な私の心は驚喜した。》

《この集を出すに際し、曾て、わが自由画に力を添へられたる、中澤弘光氏、西村渚山氏、故浦上正二郎氏、島村抱月氏に感謝し、出版に際して力を尽されたる坪谷水哉氏、河岡湖風氏とおよびこれ等の絵を掲載したる雑誌女学世界、太陽、中学世界、少女世界、秀才文壇、女子文壇、少女、笑、無名通信、家庭、の編輯者諸子に謝す。》

西村渚山は博文館『中学世界』などの編集者、小説家。坪谷水哉は博文館編集主幹、『太陽』初代主筆。浦上正二郎と河岡湖風についてはググっただけでは不詳です。

まだまだ夢二に成り切っておらず、デッサンも弱いし線描も雑である。基礎修行ということではヨヘイの方が上だろう。ただ、カッチリと小さくまとまっていないところに、伸び代を感じさせる。ヨヘイがもっと長生きしていたらどうなっていたか、知りたかった。

ヨヘイ画集

by sumus2013 | 2022-08-23 20:42 | 古書日録 | Comments(0)
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