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SUPER HERCULE

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ときたま覗く古本屋の店頭にて発見。フランスの漫画雑誌『SUPER HERCULE』n°56(Edité par Vms publications, 1991)。フランス語のウィキなどを調べると、一九八六年七月に創刊されて九二年五月まで七十一冊を刊行している。

黒白猫のエルキュールが巻き起こすドタバタ漫画。アメコミタッチでトムとジェリーのトムみたいだが、調べるとこの「エルキュール」というキャラは、ジョゼ・カブレロ・アルナル(José Cabrero Arnal)作「犬のピフ Pif le chien」(『ユマニテ』紙上で一九四八年より開始)の脇役として一九五〇年に登場したのだそうだ。その猫キャラを八〇年代風にブラッシュアップした(だから SUPER なのだろう)。 Jaap, Yannick, Curd Ridel ら複数の漫画家が描いていたようだ。この雑誌一冊にエルキュールが主人公の三話と、それ以外の漫画三本が収められている。

本が登場するシーンを引用しておく。トースターの調子が悪いのでエルキュールは製造元を訪ねて修理してもらうとするのだが、これが妙な会社なのだ。なぜか、魔術部門というのがあって、そこでは魔法書を研究している。つば広帽の男が言うには「魔法使いが呪いをかけて誰かをトースターに変えてしまったのじゃ」、しかしその魔法を解く呪文が、二十年研究しているが、わからないと。魔法書に栞のリボンがついているが、これが、天の方へ出ているのが注目される。


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ところが、エルキュールが魔法の本を見ながら「頭の上に鉄の塊が落ちる、ABRACADABRAZOUPLA HAHAHA!」と適当な呪文を唱えたところ、実際その通りになってしまう。次いで「トースターから出よ!」と唱えると、トースターは女の子に変わってしまう。棚にズラリと並べられていた呪いトースターが次々と・・・(これは擬音 FLOUCH だけで表現)。

エルキュールは女の子といっしょに家に戻ってくつろごうとしたら、変な音が聞こえる。「他に何かあの会社の電気製品買ってない?」「ああ、掃除機もあるよ」というふきだしの下で掃除機が荒れ狂っている・・・というオチ。余談ながら、パリの宿で使った掃除機(まさにこの漫画のような形の)はブーンという音ばっかり大きくて全然ホコリを吸い込まない困りモノだった。

調べてみると、フランスではそれなりのお値段である。




by sumus2013 | 2022-08-04 19:58 | 古書日録 | Comments(0)
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