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林哲夫の文画な日々2
by sumus2013


貞操

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フリーダ・カーロ



二十代後半くらいに見えるカップルがふらりとギャラリーに入ってきました。フリーダ・カーロの絵の前で女子がこうつぶやきました。

女「メキシコ行ったら、この人でいっぱい……」
男「そうなん?」
「ていうか、自分、行ったやん」
「行ったかなあ……、仕事しかしてへんし、ようわからん」

本のコーナーまで来て、男子が菊池寛『貞操』(プラトン社、一九二三)を手に取りました。女子がそれを見てつぶやきました。

「この字カワイイやん」

そうですね、山六郎のデザインです(小生の心の声)。

「この字読める?」
「ていそう」
「意味知ってる?」
「しらん」
男「あとで、ググッてみな。みんなでエッチなことすんのやめましょうみたいな意味やねん」
「ふーん」

二人はそのまましずかに出て行きました。


林哲夫書店開展

12月5日(土)〜20日(日)
11:00〜18:00(最終日は16:00まで)
休み:9日(水)・16日(水)

ギャラリー島田
http://gallery-shimada.com

by sumus2013 | 2020-12-14 08:39 | 画家=林哲夫 | Comments(4)
Commented by nabetsuma at 2020-12-14 17:15
しれっと聞いてるんだ==

笑わないように・・
Commented by sumus2013 at 2020-12-14 17:38
姿を隠す場所があるのです、ふふふ。
Commented by kumi at 2020-12-15 09:45 x
Les murs ont des oreilles!
Commented by sumus2013 at 2020-12-15 10:39
C'est bien cela !
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