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APIED vol.34『APIED』VOL.34(アピエ、2019年12月8日、表紙挿画=山下陽子、挿画デザイン・他=金城京香)は「なつかしの近未来 ジョージ・オーウェル『動物農場』『一九八四年』」。つい先日オーウェルの「書店の思い出」を紹介したばかり。 『動物農場』と『一九八四年』もうずいぶん昔に読んだので、ほとんど忘れているが、正直、そういい作品だとも思わなかった記憶がある。モチーフが単純すぎるような気がした。オーウェルで何と言っても面白かったのは『パリ・ロンドンどん底生活』で、これは傑作だ(単なる好みの問題かもしれませんが)。 寄稿者の皆さんのエッセイを読ませてもらって、論調にそう大きなへだたりがないことからして、やはりストレートに伝わるテーマだったのかと再確認したしだい。独裁とか全体主義とか言われるけれど、基本的に人間は支配されたいのではないだろうか。旧東ドイツの住人は、現在になっても(昔より生活が苦しくなっているため)昔の方が良かったと考えている人も少なくないそうだ。 改ざん、隠蔽、廃棄、大嘘が堂々とまかり通る現今の某国、大多数の某国人は誰も本気で怒っていない。政権がのうのうと長らえていることからして、これはそう考えざるを得ない。記録を抹消し記憶を改変されても唯々諾々と流されて行く。それこそまさに「全体」の主義であろうか・・・ビッグ・ブラザー万歳! なんてことを考えさせられた。 善行堂通信(16)は「「漱石全集を買った日」のことなど」。書誌よろず屋も登場してます!
by sumus2013
| 2019-12-16 20:17
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