人気ブログランキング |

林哲夫の文画な日々2
by sumus2013
カテゴリ
全体
古書日録
もよおしいろいろ
おすすめ本棚
画家=林哲夫
装幀=林哲夫
文筆=林哲夫
喫茶店の時代
うどん県あれこれ
雲遅空想美術館
コレクション
おととこゑ
巴里アンフェール
関西の出版社
彷書月刊総目次
未分類
以前の記事
2020年 05月
2020年 04月
2020年 03月
more...
お気に入りブログ
NabeQuest(na...
daily-sumus
Madame100gの不...
最新のコメント
有難うございます! 同じ..
by sumus2013 at 07:47
架蔵する正宗得三郎/画家..
by 倉敷から遠いで at 21:08
ロバート・レッドフォード..
by sumus2018 at 16:12
「グレート・ギャツビー」..
by 大島なえ at 12:36
そのへんの作家を読みたく..
by sumus2013 at 07:25
メモ帳
最新のトラックバック
天才画家ゴッホの生涯と画..
from dezire_photo &..
検索
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧


陳書

陳書_f0307792_19225228.jpg

『陳書』第十四輯(神戸陳書会、昭和十七年十二月二十八日)。神戸の古本屋さんで。個展の合間にのぞいて発見。どこかで出会わないかなと探していた雑誌なのでうれしかった。間島一雄書店の間島保夫さんが中心となって同名の古書目録を発行されたことで知ったのだが、本号を見てそのすごさが納得できた。

巻頭は忍頂寺静村の「頼三樹三郎の書翰」である。忍頂寺については下記で少しだけ触れた。

近世風俗文化学の形成―忍頂寺務草稿および旧蔵書とその周辺―

陳書_f0307792_19283029.jpg

記事の一例を挙げると、例えば、松井佳一「金魚養玩草の異版に就て」。これによれば、金魚が初めて日本(泉州佐海=堺)に渡来したのは文亀二年(1502)だそうで、江戸時代にも何度か渡来した。延宝年間(1673-81)には金魚屋が出来たが、まだまだ高価なもので、元禄時代(1688-1704)ですら一尾五両、七両したそうだ(50万円くらいか)。贅沢禁止令で金魚が没収されたこともあった。

『金魚養玩草(きんぎよそだてぐさ)』は金魚の飼育について書かれた最初の本。

《著者は泉州堺の安達喜之で同郷奚疑斎が増補したもので著者の序文には寛延元年辰九月と明記してあつて寛延元年戊辰冬摂州浪速津森常政、泉州上石津河重校合とも記されて居る、寛延元年は皇紀二四〇八年で実に百九十四年前の出版である。
 本書は随分流布せられて居て年代を異にし出版元を異にして数次発行せられたものらしい、私が今迄で調べたものだけでも五十冊以上で家蔵のものも二十八冊と其他に写本が数冊あつてこの内に八種の異本がある。》

このあと、その内容についての記述がつづき、こう締めくくられている。

《以上は私が金魚の来歴を調べる文献の一として本書を蒐集しはじめてから二十余年間の探索であるがこれ以上の異本について御気付の諸兄姉から御教示を願い得れば幸甚である、又金魚に関するあらゆる文献を蒐集して居るがまだ名だけ知つて実物を見ることの出来ないものが東山素柳坂物語、後扁金魚記(寛政八年以後の刊行)金鱗解説(明治刊行)である、何かの手がゝりもかなと念じて居る。》

とまあ、こんな執筆者ばかりだから驚くほかない。

by sumus2013 | 2019-09-18 20:15 | 関西の出版社 | Comments(0)
<< リリオムのポスター! ラバー・ソウル >>