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組版造形 白井敬尚京都dddギャラリー第219回企画展 組版造形 白井敬尚 2019年01月12日(土)~03月16日(土) こちらも某氏に教えられて(やっぱりチラシは持ってました!)、最終日も迫っているので、あわてて出かけた。白井氏のこれまでの仕事、および白井氏の敬愛する、あるいは影響を受けたデザイナーたちの書物(ヘルムート・シュミット、清原悦志、ヤン・チヒョルト…)を、ヒラだけでなく見開きでズラリと展示し、組版の美しさをじっくり楽しめるという企画。 小生も時折、組版を頼まれることがあるが、これは本のデザインのなかではもっとも難しい仕事。読みやすさをまず考えなければならないし、新味も出したい。ページ数との戦いもある。凝り出したらキリはない(自分で出す雑誌や本は組版もあれこれ試みるが、結局、初期設定がいちばん読みやすかったりする、ガッカリである)。そのブックデザイナーにとってはいちばんの苦心のしどころを作品として一堂に展示するというのもdddならでは。 近年ではデザイン雑誌『アイデア』の一連の書物関連特集号をはじめとして、八〇年代(出品リストによれば一九八七年が最初期の作品、チック・コリア『ナウ・ヒー・シングス、ナウ・ヒー・ソブス』[自主制作]、これがじつに渋くて好きだ)からの、あれも、これも、それも、白井氏の作品だったかと、会場を徘徊しながら、みょうに納得することしばしばであった。 ほう、と思ったのは子供時代に読んでいた今江祥智・宇野亜喜良『海の日曜日』(実業之日本社、一九七一年版)のエピソード。 《小学生時代、夏休みの読書感想文課題の推薦図書だったのが『海の日曜日』。 それが今江・宇野コンビとの出会いであった。『子どもの本の海で泳いで』は、その宇野氏からいただいた1本の電話から始まった。》 そして『子どもの本の海で泳いで』が白井氏のデザインで刊行された。こういうことって嬉しいものだ。
by sumus2013
| 2019-03-13 17:25
| 古書日録
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