カテゴリ
全体古書日録 もよおしいろいろ おすすめ本棚 画家=林哲夫 装幀=林哲夫 文筆=林哲夫 喫茶店の時代 うどん県あれこれ 雲遅空想美術館 コレクション おととこゑ 京洛さんぽ 巴里アンフェール 関西の出版社 彷書月刊総目次 未分類 以前の記事
2022年 09月2022年 08月 2022年 07月 more... お気に入りブログ
NabeQuest(na...daily-sumus Madame100gの不... 最新のコメント
メモ帳
最新のトラックバック
検索
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
津高家の猫たち外出した帰途、久しぶりに立ち寄った古書店で『津高家の猫たち』(東方出版、一九九五年一一月三〇日)を見つけた。二十四年前の今日、津高和一が自宅の倒壊によって亡くなったということは聞いていたが、その実際がどうであったか、その一端を知ることができる写真集だ。奇遇と思って購入した。(『わがヴィヨン』のつづきは明日) 吉野晴朗の写真(写真キャプション、あとがき)に、津高和一が猫について書いた短い文章が付されている。 津高家には主人の他に雪子夫人と十匹ほどの猫と一匹の犬が住んでいた。 《兵庫県西宮市で100年以上経っている古い農家の母屋と納屋を改築したギャラリーとアトリエが芝生の庭をL字形に囲み落ち着いた佇いを見せていた。門から続く細長い露地は外との結界になり、石畳も真・行・草と趣を異にしてやがて猫たちの遊び場の庭に入る。》 《秋には庭での個展や架空通信講座を催し建物、庭すべてが開放され、あらゆるジャンルの人々が集いこの時ばかりは猫たちよりも人間が多い津高家であった。 多くの人々の心の軸になっていた津高家は平成7年(1995年)1月17日午前5時46分の阪神淡路大地震のため倒壊、津高和一先生・雪子奥様が亡くなられた。そして一瞬のうちに先生の美意識で構成されていた空間も消滅してしまった。 しかし幸いにも10匹の猫たちと震災3日後に瓦礫の下から救出された老犬モミはみんな無事だった。その後被災動物救援団体の人達にも手伝っていただき、今では静岡、高山、石川、和歌山、京都などで心優しい里親のもとで元気に暮らしている。》 以上は吉野晴朗「あとがき」より。津高家の猫の写真集は地震の前から企画されていたそうだ。 震災後、母屋の正面は下のようになってしまった。津高家の猫たちは二週間ほどの間にポツポツと自宅に戻ってきたのだそうである。 ギャラリー島田
by sumus2013
| 2019-01-17 20:25
| 古書日録
|
Comments(0)
|