林哲夫の文画な日々2
by sumus2013
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きんりん なしのつぶて ピメンタメンテ!

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『きんりん』というフリーペーパーのvol.1(二〇一八年三月三〇日)、vol.2(二〇一八年五月二〇日)、vol.3(二〇一八年八月三〇日)を頂戴した。発行制作はエクリ(Ecrit)デザインは須山悠理。ロベール・クートラスの本を出している版元である。

vol.1古書店「流浪堂」vol.2が喫茶店「かふぇ り どぅ あんぐいゆ」、vol.3が「BAR LAMB」とつづく、いずれも近隣の店について書かれたエッセイ。

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第一号から少し紹介すると、著者は編集と出版を生業としており(vol.1には著者名が記されていない)、その読書歴が披露されているなかに学芸大学駅周辺の古書店が登場する。

《その頃、学芸大学駅にあった古書店は現在創業六十年を超える「飯島書店」と、駅前の第一ストア内にあった「ミネルバ書房」の二軒だった。大学生になってからは、この二軒で売買両面のお世話になった。村田書店という店も三谷通り付近にあったらしいが、私には記憶がない。》

《二十年以上読み続けて保存していた漫画雑誌「ガロ」を手放すことにした。引き取り手は学芸大学駅で三軒目の古書店「伊藤書店」。本格派で古書店の王道を行くという品揃えの店で、主人の風貌もどっしりと寡黙。主人は無言で紐掛けし手早く運び出していった。》

学芸大学駅四件目の古書店、流浪堂の開店は二〇〇〇年四月。開店早々の古書店に入るのは、ここが最初だったかもしれない。三十代前半と思われる二人の男性が交互に店番をしていた。

とあって以下流浪堂との交流がつづられているが、それは略す。


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もう一点、古本屋のフリーペーパー『なしの[つぶて]』#001(古本もやい 礫荘、二〇一八年七月)。

《これは、新潟市蒲原町「古本もやい」の店主3人の、今の気分を投げかけるための自由紙です。/「古本もやい」とは……? ライフスタイル・詩・随筆・小説系の沼垂テラスの古本屋「フィッシュ・オン」の三原フィッシュさん/ホラー漫画・怪奇系のネット古書店「書誌鯖」の石田青年=鯖くんまたの名をもやいくん/インディペンデントなアートブックから陶器まで「もやいのポンコタン」の堤ポン子/この3人で日本海に舫っているお店です。

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新潟に新しい古本屋ができていると聞いたのはこの方々のことだったか。京都市左京区にある「モアレ(ナイスチョイスストアー)」が記事として紹介されている。

追加でもう一点、別の方から頂戴した『Pimentamente!』(Camarão de Ganso、二〇一八年五月五日)。「ピメンタ」はポルトガル語で「唐辛子」のことで「ピメンタメンテ」で「唐辛子的に」というつもりの造語だそう。

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注目は「ピリッとインタビュー 古書日月堂 佐藤眞砂さん」。『蒐める人』でもハードな発言をしておられたが、こちらはもっと一般向けに分かりやすく同じことを語っておられる。

《Pーーこれを買おうとか、これを店で売ろうとか、という選定の基準はどういうところにあるんですか?
Mーー私が面白いと思うかどうかですよね。
Pーー以前はきれいとか、かわいいとかで、買っていたけれども、今では…
Mーーいや、きれいで、かっこいいは、まあ言ってみれば、必須条件ではあります。それにプラス、意味合いがどこまであるか。きれいかっこいいだけでは私を食べさせてくれる値段がつけられないので、きれいかっこいい、そして意味があるもの。やはりどんどんハードルは上がっていく。

《ほんとこの22年間、どれだけ悔しい思いをしたかって、一番悔しかったのは、市場で、これは自分が買わなければいけないんだって思うようなものが出てきたときに、お金がなくて入札できないので、自分の頭の中だけで入札して、結果を見たら、実際札入れしていれば落札できてたのにっていうーーこんなに悔しいことはないです。》

アスリートか勝負師みたいな発言で、ちょっと感動的である。

これら三点ともにA3の紙(紙質はそれぞれ全く違う)裏表に印刷して折畳んである。A5判で八頁ということになるが、これだけのスペースでかなりの情報を詰め込むことができるもんだなあ、と感心した。

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by sumus2013 | 2018-09-11 17:20 | 古書日録 | Comments(0)
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