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林哲夫の文画な日々2
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エドワード・ゴーリー

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『エドワード・ゴーリーの優雅な秘密』(河出書房新社、二〇一八年二月二八日二刷)。オビに《日本初、展覧会公式図録》とある。明日まで八王子夢美術館で開催中、その後は新潟市新津美術館へ。二〇一六年には伊丹でも開催されていたらしい、見逃した、残念。だから本書の初版は二〇一六年。

《本展は、ゴーリーの没後、エドワード・ゴーリー公益信託とブランディーワイン・リバー美術館によって準備され、各国を巡回した原画展を初めて日本で展示するものです。さらに、本展では、ゴーリーの愛好家として多くの作品を収集されている濱中利信氏のコレクションを加え、貴重な原画・書籍・資料など焼く350点を展示し、ゴーリーの多彩な制作活動にみる、謎に満ちた優雅な秘密に迫ります。》(ごあいさつ)

ブランディーワイン・リバー美術館というとワイエスのファミリー美術館だったはずだが、パリッシュだとかハワード・パイルのようなアメリカの画家やイラストレーターたちの作品も収集しているようだ。

Brandywine River Museum of Art

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「ごあいさつ」で言及されている濱中利信氏がゴーリーのコレクションについて語った「ゴーリー・コレクションの愉しみ」から少し引用しよう。

《ゴーリーとの最初の出会いは、早川書房から刊行されている雑誌『ミステリ・マガジン』1976年12号に掲載された『オードリー・ゴアの遺産(1972)』でした。》《評論家・植草甚一氏の紹介というかたちで採られたものでした。植草氏がこの本を推す、という幸運がなかったら、もしかしたら、私はエドワード・ゴーリーという存在を知らずにいたかもしれません。》

《大学生になってから原書を取り寄せようと試みたのですが、インターネットのない時代にはそれなりにたいへんな作業と時間を要しました。しかもその結果、入手できたのは、舞台劇のセットを「書き割り」のように配したのみでテキストが一切ない『ドラキュラ(1979)』の一冊のみ。》

一九九六年頃、Amazon.com の存在を知り、本格的な「gorey」収集がスタートする。人と人とのつながりができる。最初に初版本を購入したアメリカの古書店主にいろいろなことを教わる。

《「コレクションを始めるなら、ヘンリー・トゥリダーノの『ゴリオグラフィー』(1996)を買いなさい。書誌はほとんど網羅されているが、書かれている『基準価格』は今ではかなり低いので注意。古書店が付ける本の状態を示す『VG(Very Good)』は『ボロボロ』から『かなり綺麗』まで幅が広いので気をつけろ」等々。そして購入した本には、書籍コレクターの為の雑誌「Biblio」をオマケとして付けてくれました。それは、イラスト掲載本の特集号で、ゴーリーについてもコレクションのイロハが紹介されており、たいへん参考になりました。》

世界中のゴーリー・コレクター仲間たちともやりとりをする。情報提供やコレクションの譲渡もあった。そうしてプライマリー・ブック(ゴーリーの主著)を中心とした原画・版画・ポスターなどの収集が形成されたのだそうだ。

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「弦のないハープ または、イアブラス氏小説を書く」より


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「忠告詩」より


帯に「世界一残酷な絵本作家?」と惹句が踊るが、世界一残酷なのはローラン・トポールです、あしからず。しかしながらトポールに通じる線描への執着が心地いい。そう言えば、トポールも早くから植草甚一が取り上げた漫画家の一人だった。さすがJ・J氏。




by sumus2013 | 2018-09-01 21:22 | 雲遅空想美術館 | Comments(0)
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