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林哲夫の文画な日々2
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続装丁家で探す本 追補・訂正版

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数日前、かわじもとたか『続装丁家で探す本 追補・訂正版』(杉並けやき出版、二〇一八年六月二〇日)がドカンと届いた。ドカンと行っても二冊。しかし、この厚さ。実は小生、序文を書かせてもらっている。

二〇〇七年に本書の正篇『装丁家で探す本 古書目録にみた装丁家たち』が発行され、好評を博した。

《その後九年がたったが細々と日々追加項目を増やし続けてきた。なにしろ古書目録を読むのは日常のことゆえついつい記録してしまうのだ。それがいつの間にかメモ用紙に書いたものが(新聞の折り込み広告の裏が多い)10cmを超える程の厚さになった。
 ここでは古本屋が開いているネット目録と紙の目録、そしていろんな人が開いているブログから拾ったものに、さらに国会図書館の在庫検索で調べたものを載せている。》

・・・というやり方で429名の装丁家(や画家など)が手がけた装幀本およそ9100冊(!)を網羅している。小生なども、もう大分前から装幀については注意してきたつもりなのだが、見たことも聞いたこともない画家の名前がバンバン出てくる(いちおう知っている人の方が多いには多いですけど)。この厚さになるのも当然か。

並の人間なら、これは紙の本では無理、ネット上で公開しよう、という判断をするはずである(訂正・追補も容易である)。実際、かわじ氏は上記のようにそういう方々の情報公開の恩沢に浴しているのである。しかし、それでも紙にこだわってこの大冊をものした、それがかわじ氏という人物のほとんど全てを物語っているような気がする。

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本文の組み方が一風変わっている。序文〜目次は右開きのタテ書き、つづいて、まえがき〜本文は右開きの……なんと呼べばいいのか、ご覧のような、右頁では前小口を天に、左頁ではノドを天にしたタテ書きで456頁まで組んである。次にカラー図版の「私は誰でしょう」装丁家をあててくださいクイズがあって、その裏が奥付。そこを越えた残りの頁は「装丁挿話」左開きのヨコ書き(裏表紙側から読み始めます)。

「装丁挿話」はこれがまたかわじ氏らしい率直さ、ユニークさがよく分る内容である。。「(2)片腕の装丁家五人」なんて、誰が思いつくだろうか!? 「(50)野中ユリ」(野中ユリはかわじ氏の愛する作家です)のくだりは面白すぎる。

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序文「がかさがしがさがか」の冒頭を引用しておく。

京都の古書善行堂でかわじ氏にお会いしたのは二〇一五年一一月だったか。その折り、氏の近著『月の輪書林古書目録を一考す。』を頂戴したが、なぜか案内役として同道しておられたのが神保町のオタさんだった。そう広くもない店内で奥に店主、中央に積み重ねられた古書の細長い山を挟んで両側の通路にかわじ氏とオタさん、小生は入口近くに居て、水島爾保布の話題などで盛り上がったのだった。情熱を傾けた水島本をすべて処分されたとおっしゃったのが印象に残る。そんな談話に興じながらも、内心「どうしてかわじ氏とオタさんは知り合いなの?」といぶかしく思っていたのだが、考えてみれば、並々ならぬ古書通のお二人である、交流があったとしても何の不思議もない。本書を読んでもらえば分るように、かわじ氏は疑問に思われたことをすぐ誰彼に対して質問される。意気投合するところがあったのだろう。神保町のオタさんはディープな古書ブログ「神保町系オタオタ日記」の主ながら、今もってその正体は不明のままである。そのときも善行堂は初めオタさんのことを常連の「Kさん」だと思い込んでいた。小生は善行堂へ来る前に立ち寄ったヨゾラ舎という古本とCDの店で「今、オタさんとかわじさんがいらっしゃってました」と聞いており、要するに、かわじ氏の連れがオタさんだという情報を予め仕入れていたのだ。だからかろうじてオタさんだと認識できたのである。話の流れでKさんの正体(オタさんの正体)を知った善行堂主人の愕いた顔といったらなかった。

以下、ご興味を持たれた方は、ぜひ本書にてお読みいただきたく。

杉並けやき出版
http://www.s-keyaki.com

by sumus2013 | 2018-07-01 21:39 | 文筆=林哲夫 | Comments(0)
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