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稿本董一句集

稿本董一句集_f0307792_20041640.jpg

『稿本 董一句集』(私家版、平成二十八年六月)なるものを頂戴した。というか、 董一氏に句集はないのですかと尋ねたら、二年前に五人ほどに渡した手製の句集があるとおっしゃるので、送っていただいた。それはA5判八頁(A4二枚重ね二つ折)におおよそ百五十句(?)ほどが収められている。

これが素晴らしい句集であった。拙ブログでも当初は毎日、拙作俳句をタイトルとしていた時期があったが、俳句を考えるだけで一日が過ぎて行くようなことがあり(その頃から董一氏にはいろいろご教示をいただいたものである)、俳句をタイトルにするのは止めにした。自然、句作からも遠のいた。

daily-sumus 2006年4月


『稿本 董一句集』より。


 用水の涯はうごかぬ春の雲

 飛ぶ鳥の背に誰もなし三島の忌

 ドアの外の空のどんぶり猫の恋

 タクシーの次々入りぬ芒原

 春泥やひねつて閉ぢる紙袋

 雛壇の裏へとコイン転がれる

 マネキンの脚投げ出せる薄暑かな

 漱石忌書類袋の底の砂

 五月雨に犬濡れてゐる鎖もまた

 東京に立て掛けてある日傘かな

 秋旱目薬壜のなかの泡

 靴履けば靴に従ふ三島の忌

 箸先に chalaza 絡みぬ遠雪崩


優劣つけがたい秀句が並んでいるので、目に付いたものを引いてみたが、いかがであろうか。なかなかでしょう。

この句集をこのままにしておいては、いずれどこかに紛失してしまう。なにしろ紙モノで机辺はあふれている。そこで厚手の画用紙で表紙を作ってみた。以下その手順。

1)これが本文である。
稿本董一句集_f0307792_20041952.jpg


2)これが表紙の画用紙である。天地は本文よりわずかばかり大きめにカットする。左右は両袖を折り返すように画用紙サイズいっぱい使う。
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3)そこへ模様をつける。あまり手の込んだデザインではなく、あっさりとアクリルのインクを垂らすくらいがいい。
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4)表紙に本文を麻糸で綴じ付ける(三つ目とじ)。麻糸はたまたまそこにあったもの。やや太目の色糸でも良かった。三つ目とじは山崎曜『手で作る本』(文化出版局、二〇一七年)を参考にした。
稿本董一句集_f0307792_20043065.jpg
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5)表紙にタイトルを貼付ける。題簽は本文タイトルをコピー(少しだけ拡大してもいい)して切り抜く。手書きでも可。
稿本董一句集_f0307792_20044357.jpg
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自家用の他に何冊か作ったので董一氏へお送りしようと思う。

 真上から屑籠を見る日永かな  董一

by sumus2013 | 2018-04-10 20:53 | 装幀=林哲夫 | Comments(2)
Commented at 2018-04-10 23:32
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by sumus2013 at 2018-04-11 17:31
イイネ!
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