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林哲夫の文画な日々2
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マルシェ・ド・ラ・ポエジィ

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サン・シュルピス広場での古本市が終わった次の週には「マルシェ・ド・ラ・ポエジィ Marché de la Poésie」が開かれた(六月七日〜十一日)。これは一九八三年から始められ、今年は三十五回目だそうだ。フランス全土の詩集の出版社が一堂に会して(外国からの参加もあり)、その出版物を展示販売し、朗読会やトークイベント、コンサートなどさまざまな催しを行うというお祭りである。ブースは百二十以上あり、『デ・レットル・マルシェ』という新聞に顔写真が掲載されている参加者は二百五十二人以上。ブース(テント)の数は古本市よりも多い。日本人の参加者はいないようだった(中国人は何人か)。

上は参加出版社のデータおよびイベント内容の詳細が記された冊子(2ユーロ)。コンサートも Baron Bic(ロック)、ポエム・ジャズ、Sarah Olivier(歌手)とヴァラエティに富んでいて、のぞいてみたくなるラインナップだと思った(思っただけで実行せず)。

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各出版社の刊行物をざっと見て回る。詩集の装幀というのはだいたいその国の装幀のレベルを体現している、はずだ。全般的にはやはりフランスらしく素っ気ない文字だけの並製本が多い。ただ意外とイラストや写真を表紙全面に配したヴィジュアル系の装幀も目立っていた。あまり凝った造本はなかったように思う。オリジナル版画などを使ったアーティスト・ブックはいくつかのブースで展示されており、ルリュール・ジャポネーズ(和綴じ)の手作り詩集も見かけた。

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初日だったが、しばらく聞き惚れたのは「スロヴェニアとの出逢い」という朗読会。ちょうど始まったばかりで、スロベニアの詩人たちが何人か演壇に上っていた。一人で原語で読む場合と、二人並んで、一人は原語、もう一人が段落ごとにフランス語に訳して代わる代わる朗読するというやり方もあった。フランス語で聞いてもほぼ分らないが、スロベニア語は音楽も同然であった。しかし、それでも何か伝わってくるものを感じた。言葉の力というか、朗読には朗読の良さがある。かつて京都在住の詩人・萩原健次郎さんは招かれてここで朗読したと聞いた。

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マルシェ・ド・ラ・ポエジィが終わると、その次には六月十二日の一日だけ「版画の日 JOURNÉE DE L'ESTAMP」という催しが行われた。知らない作家ばかり。なかなか楽しい展覧会だった。版画だけに100〜300ユーロくらいで買える作品も少なくなく、かなり食指が動いたが、持って帰るのも難儀だし、どうしても欲しいというほどのものはなかったので、残念なようなホッとしたような次第。
あるブースをのぞいていると、若い女性のアーティストが話しかけてきた。
「ムッシュー、第×大学でお会いしませんでした?」
「あ、いや、人違いです」
「あら、ごめんなさい」
みたいな会話だったが、その気になれば作家と親しくなれる。ブースが狭いので親密な感じにはなる。エッチングなどで作った名刺を置いてある作家がけっこういた。無料なので何種類かもらってきた。日本人女性が出品しているテントがあった。


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「版画の日」が終わると、今度は古道具市が十三日間開催された。それがちょうど暑い盛りで、どうにもこうにも溶けてしまいそうなほど。古書を置いている店も少なくなかったのでできればじっくり吟味してみたかったのだが……。とにかく古道具類は予想以上に高価である。壊れそうなものは危なくて買えないし(薬壜が欲しかったのだが)、もっと予算があればなあ…とため息がもれた。

by sumus2013 | 2017-07-13 19:00 | 巴里アンフェール | Comments(0)
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