林哲夫の文画な日々2
by sumus2013
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ヴァージリア

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「VIRGILIA」(CORIOLANUS Act.5)のエッチングを入手。原画はアレクサンダー・ジョンストン(Alexander Johnston , 1815–1891)。エジンバラ生まれでロンドンのロイヤル・アカデミーで学んだ。歴史画、肖像画を得意としたそうだ。彫版師は「H.Austin」、詳細は不明ながら十九世紀に多くの銅版画を製作していたようである。

独特な階調を出すための点描技法(ハーフトーン)がとにかく凄い。

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「ヴァージリア」はウィリアム・シェイクスピア後期の劇作『コリオレイナス The Tragedy of Coriolanus』に登場するコリオレイナスの貞淑な妻である。『コリオレイナス』は一六〇八年頃執筆と言われ(諸説あり)、生前には上演されたという記録はない。その粗筋をざっと述べておく。

ローマの貴族ケイアス・マーシアスは無敵の将軍だったが、軍務につけない貧民たちに穀物の支給をストップした。その仕打ちに怒った民衆は暴動を起こす。ところがちょうどそのときにヴァルサイ人でマーシアスの仇敵タラス・オーフィディアスの襲撃がありマーシアスは出陣、一騎打ちによって優勢のうちにオーフィディアスを退け、その軍功によってコリオレイナスの称号を得た。

コリオレイナスは母のすすめにより執政官の選挙に出馬するが、就任に反対する民衆の暴動にまたもやみまわれる。彼は民衆の政治への参加に公然と反対し、民衆をののしったため反逆罪でローマから追放になってしまう。そしてこともあろうにオーフィディアスの側についてローマを攻撃してくるのである。

無敵の将軍が敵になってはひとたまりもない。ローマは混乱に陥る。コリオレイナスの母と妻(つまりヴァージリア)や子供らが説得に出かける。母の嘆願に心を動かされたコリオレイナスは独断でローマと和平を結んだ。ところがそれによってオーフィディアスの怒りを買いコリオレイナスは暗殺されてしまうのであった。

ヴァージリアはコリオレイナスの愛妻。血に餓えた義母と違って夫が戦争に出るのを嫌った。しかしその気持ちを表に現さない。十七世紀のシェイクスピア劇の観客にとって彼女は「理想の女性」であったようだ。貞節で、従順で、とくに重要なのは、口数が少ない(silent)こと……。(http://www.shmoop.com/coriolanus/virgilia.html

ジョンストンは十九世紀の人間だからこういう風な顔立ちになるのかもしれないが、なんともその目が大きい……日本の少女漫画に近いものがある。



by sumus2013 | 2017-01-22 17:40 | 雲遅空想美術館 | Comments(0)
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