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林哲夫の文画な日々2
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小寺鳩甫と酒井七馬

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京都国際マンガミュージアムで「小寺九甫と酒井七馬 『大阪パック』から「新寶島」まで」展を見て、トークイベント「酒井七馬というマンガ家が大阪にいた。」を聴く。展示は少々見にくい感のなきにしもあらずながら、内容は素晴らしい。漫画好き(とくに大阪漫画)、古本好きなら必見である(サイトでは十一月八日までとなっているが、十三日まで会期延長するとか)。

トークイベントは中野晴行氏と柳たかを氏が登壇。柳氏は西上ハルオが中心になって大阪の若い漫画好きを集めて刊行した『ジュンマンガ』に参加した経緯から、酒井七馬との出会いを語った。『ジュンマンガ』(文進堂、一九六九年)は酒井七馬の寄稿をあおいで刊行される予定だったが、酒井の約束した漫画は結局仕上がらず、そのせいもあって、かろうじて創刊号を出しただけで終わってしまった(酒井は創刊の言葉だけ寄稿)。掲載されている幾つもの漫画論は西上がペンネームですべて執筆したという。それらの若者たち「ジュンマンガサークル」のメンバーは奈良のドリームランド(なつかしい! 小学生のときに訪れた記憶がある)や大阪万博の会場で似顔絵などのイベントを開催したのだが、その後自然解散してしまったようである。

途中で三邑会(さんゆうかい)の女性の方による紙芝居上演があった。酒井七馬(さかいしちま、ペンネーム:佐久良五郎)作「少年ローンレンジャー」、小寺九甫(こてらきゅうほ、ペンネーム:熱田十茶=あったとさ)作「孫悟空」、そして柳たかを作「THE WAY オズの魔法使いより」。それぞれ第一巻のみ。だいたい一巻十枚で十巻、十五巻という構成になっているそうだ。「この続きはまたあした!」と言われると、ええ〜と会場から失望の声が。かなり前の作品だろうと思うが、絵の保存も良く、じゅうぶん楽しめる内容だった(むろん口上があってこそ)。

中野氏には『関西の出版100』でお世話になったので終了後にご挨拶(直接お会いするのは初めて)。京都国際マンガミュージアムはその名の通り外国人の来場者でごったがえしていた。とくに売店の付近でうろうろしているのはほとんど外国の人たち。カバンがぶつかって思わず「パードン」と言ってしまった(!)。日本のマンガ力・アニメ力をあらためて実感させられた思い。




by sumus2013 | 2016-10-23 19:57 | もよおしいろいろ | Comments(0)
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