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林哲夫の文画な日々2
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建築資料共同型録

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『建築資料共同型録』(建築資料協会、一九二五年八月三一日)。建築資料協会の会長(=本書の発行人代表)は内田嘉吉。逓信官僚、政治家、第九代台湾総督、貴族院議員。随筆家内田誠の父親である。巻末の名簿によれば建築資料協会には百三十五の会員(団体)がいた。

大正十四年八月末発行は関東大震災より丸二年に当るわけだが「はしがき」によれば震災直後に建築資料協会は創設された。先行する同様のカタログには府立商工奨励館が刊行していた『建築資料』があったが部数が少なかった。そこで共同型録の出版が計画されここに《我国に於ける第一次共同型録の創成を遂げ》たのだそうだ。部数は三千。内地および植民地の官公庁などおよび建築土木関係者に配布され一部は販売することになった。編集においては米国のスウヰーツ型録にならった。

畑違いなので目に留まった図版だけ並べてみる。今日用いられている資材の多くがこの時期には出揃っていたことが分る。例えばアスベストやモルタルも画期的な耐震耐火材として各種の製品が製造されていた。

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「日ノ出石御使用ノ建物 安田家寄付東京帝国大学大講堂新築設計図」
日ノ出材工業所


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タイルとテラコツタ
淡陶株式会社


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各種堅練色ペンキ
小泉塗料製造所


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ドライヤ 所謂乾燥剤で金鵄印ドライヤ
帝国塗料株式会社


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不二塗料株式会社


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震災後の東京府立第三高等女学校に於ける我社洋瓦と普通瓦との被害比較
(中央の写真)
日本洋瓦株式会社


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田中式D号木骨装置 松竹キネマ蒲田撮影所
田中商会


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神田橋側 復興局全景 大正十三年九月竣工
東洋鉄網製造株式会社


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大野式防火巻上ケ戸[シャッター] 大災奏効実例の一二
大野正営業所


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コンクリート混合機
キューブ式ミキサー 可搬式ガソリン発動機直結
門田商店


以上はごく一部。まだまだ興味深い建築資材や各種装置、建具類、施行機械まで、たいていの品物は載っている。今日に続くものも多いが、もちろん時代を感じさせるものも少なくないし、全体のデザインがやはりアールデコの雰囲気を漂わせているのも面白い。かなりの古書価がついているのもむべなるかな。

by sumus2013 | 2016-01-27 20:01 | 古書日録 | Comments(0)
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