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林哲夫の文画な日々2
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理化学機器薬品目録

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『Catalogue of Physical and Chemical Apparatueses』(田中合名会社、一九一一年八月五日五版)。某氏コレクションより。販売用の目録。邦語の標題が見当たらないが緒言に「理化学機器薬品目録」とあるのでそれがタイトルであろうと思う。田中合名会社はTANAKAの全身のようだ。

TANAKA 沿革

《創業者・田中杢次郎が大阪・道修町から上京,医療器械、化学薬品輸入商で修行ののちこの年に独立し、東京日本橋本町で個人商店を創業。牛乳用「防腐器」、「携帯用灯油ランプ」等を製造販売。また,32年には他に先駆けレントゲン器械の輸入販売を開始。》

図版はドイツ製のカタログから流用したのだろうか、イラストレーションとして眺めて惚れ惚れとしてしまうできばえである。多数の図版のなかからほんの少しばかりを紹介する。数字は価格=円。現在と比較するとおそらく五千分の一かとも思うが(例えば30.00ー15万円)確かではない。これだと高級な顕微鏡は三百万円以上になる。

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揮発酸蒸溜装置 30.00


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新式万能瓦斯分析装置 65.00/空気実験装置 45.00


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遠心力器 37.50/同 90.00


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試金用灰皿製造機 90.00


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皿状電極/提桶状電極/蝸状電極/円筒状電極/同(螺線付)


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顕微鏡第一号 615.00/同第二号 280.00


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最新瓦斯発生装器


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奥付



もう一冊。こちらは風雲堂後藤合資会社の『BACTERIOLOGICAL AND CHEMICAL APPARATUS』(一九一五年一月五日十六版)。

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風雲堂はその九州支店が九州風雲堂として現存する。

九州風雲堂販売株式会社 沿革

《九州の片田舎から東大薬学科を卒業し、その上、欧州を巡遊して世界最新の知識を得て東京で堂々たる店舗を構えた風雲堂の創業者である後藤節蔵》

またこういうサイトもあった。

日本画像医療システム工業会 医用画像電子博物館

こちらの年表から田中杢次郎と後藤節蔵に関する項目だけ引用してみると以下の通り。

1899年2月
東京日本橋本町 医療器械店 田中杢次郎 レントゲン器械の輸入販売を始めた

1899年9月
仙台第二高等学校医学部は後藤風雲堂からx線器械を金1000円で購入した

1903年3月
後藤風雲堂店主 後藤節蔵 渡欧

1903年3月
後藤風雲堂ドイツ ヒルシュマン社製 インダクションコイル方式レントゲン装置を輸 入し、高知市近藤虎治医院に納入

1908年4月
後藤風雲堂 ヒルマン、ライニーゲル・ゲベルト ウント シャル社製X線装置の日本一手販売契約を結ぶ


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蒸気消毒器各種


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ツアイス氏顕微鏡 410.00


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北里氏鼠固定器/コウル氏一般固定器
北里氏ラツテン固定器/タチン氏モルモット解剖台


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コルベン/三頸コルベン/長頸コルベン

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大正四年となるとアート紙が使われており図版はより鮮明だ。


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奥付




最後は『D.I.C. 一般医療器械目録』(日本医科器械目録編纂所、一九五四年一月三一日)。明治大正時代のものより印刷のクオリティはかなり落ちるが、じつに多種多様な器具が考案されていたことがイラストレーションを通してより如実に伝わってくるようだ。

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参考までに。

大阪市立大学医学部 
特別展示 伝統と革新 明治期の大阪における医療器械業

by sumus2013 | 2015-12-22 21:35 | 古書日録 | Comments(0)
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