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林哲夫の文画な日々2
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30年代美術館

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パリ郊外のブーローニュ・ビランクール(BOULOGNE-BILLANCOURT)にある一九三〇年代美術館(Musée des Années Trente)を訪ねる。ランドウスキー・センター(L'Espace Landowski)という、美術館の他に映画館、図書館などの入る文化施設の一角にある。ランドウスキー(1875-1961)はブーローニュ・ビランクールにアトリエを構えていたヒューマニストの彫刻家である。数々のモニュメントを制作しているが、たぶん最も知られているのはリオデジャネイロの両手を広げるキリスト像。

パリ西南郊にあるこの地域には二十世紀の初め頃から多くの芸術家が住み着いていたという。この美術館はそういう画家や彫刻家たちの作品を中心に蒐集しているようだ。とくに著名な人物はいない。珍しいと思ったのは絵本作家ブーテ・ド・モンベルの油絵、他にはタマラ・ド・レンピッカ、モーリス・ドニあたりが有名どころ。ほとんどの絵も彫刻も知らない作家ばかり(小生が無知なだけかもしれないが)。ある意味、フランス近現代美術史のもうひとつの側面がうかがえる非常に新鮮なコレクションだとも言える(こういう姿勢は日本の地方美術館ももっと見習ってもらいたいもの)。

またいわゆる美術作品とは別に建築、家具、銀食器などやはりアールデコの影響下にある装飾美術作品も幅広く集め、三〇年代に限らず戦後にいたるまでの工業製品(フランスだけでなく外国のデザイナーの作品も収蔵)を蒐集展示しているのもひとつの特徴となっている。日本製品ではソニーのトランジスタ・ラジオとポータブル・テレビが並んでいた。スペースとしてはやや物足りないが、このくらいの規模の方がさっと鑑賞するにはちょうどいいかもしれない(アール・ゼ・メティエの工業博物館は広過ぎて…)

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面白かったのは常設よりも企画展示。「ブーローニュのクリーニング業」。

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ブーローニュ・ビランクールという土地には十七世紀から洗濯屋が存在しており(セーヌ河で洗濯女がじゃぶじゃぶやっていた)、十九世紀になるとパリの人口膨張、洗濯技術の工業化もあってブーローニュは一大クリーニング工場となっていったらしい。その過程を道具類から機械類、石鹸洗剤、絵画、書類、書籍、ポスターやクリーニング工場の模型、設計図などかゆいところに手の届くコレクションによって再現している。動画も各所でモニター上映。洗濯屋の文化史、このまま一冊のヴィジュアル本になるだろう。一昨年見た連続殺人犯ランドリュ展も興味深かったが、それ以来の目からウロコの展覧会。

ランドリュって誰?

by sumus2013 | 2015-10-22 03:10 | 雲遅空想美術館 | Comments(0)
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