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林哲夫の文画な日々2
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往生要集

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源信『往生要集巻上末』の端本。早稲田大学図書館に類似した版本が所蔵されているが、それは上中下の三巻になっている。版元は安田十兵衛(三条寺町誓願寺前)で寛永十七年(一六四〇)の発行。ただしよく見ると早稲田本は三冊ではあっても丁付けはそれぞれが二巻に分かれており全体では六巻構成である。本書は巻ごとに表紙が付けられた六巻本ということになろうか。この端本は第二巻に当る。

往生要集.巻上,中,下

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見返しに「舞木村/永證寺/什物」と墨書あり。愛知県のお寺さんに所蔵されていたものだと判る。版面は早稲田本とほとんど同じ。しかし同版ではない。先行の版本をバラして版木に張り付けてそのまま覆刻した可能性もある(?)。

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巻首右下に捺されているこの印は……「金智」だろうか。金…? 『往生要集』は地獄の描写が巻頭から延々と続くので知られているが、この巻では極楽の描写に移っている。それにしてもこの大著を源信は半年足らずで脱稿したらしい。そうとう広く経典を読みこなし、読んだだけではなく内容の抜書き集のようなものをすでに作っていたに違いない。非常に分りやすい経典ダイジェストになっているように思う(経典には詳しくないですが)。

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『往生要集』の端本というだけなら少々古くても版本ではそう驚かないけれど、ちょっと得したなと思ったのは、古書にコミあり、挟み込み、この栞。

  享和辛酉初秋十日手造之  耻齋樵

年号が記されているのが貴重だ。享和辛酉は一八〇一年。本居宣長が死去し、伊能忠敬が関東沿岸の測量を命じられた年である。もちろん架蔵の栞のなかでは最古になる。

by sumus2013 | 2015-09-29 20:35 | 古書日録 | Comments(0)
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