林哲夫の文画な日々2
by sumus2013
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ぽかん05

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『ぽかん』5号(ぽかん編集室二〇一五年四月二一日、コラージュ=林哲夫、レイアウト=西田優子)が届いた。表紙は拙作コラージュを五、六点データで送って、それを西田さんがレイアウトしてくれる。これが三冊目なのだが、毎度思わぬカットが使われており「なるほど、そうきたか!」と感心することしきりである。

『ぽかん』4号

『ぽかん』3号

今回も充実した執筆陣。服部滋、佐久間文子、山田稔、保田大介、扉野良人、岩阪恵子、外村彰、秋葉直哉、内堀弘、真治彩(編集後記)。内堀さんの連載「千代田区猿楽町1−2−4」は其の三となった。田村治芳さんにかぶせて中野書店の中野智之さんの思い出が描かれる。

《だが、そんな中でも中野書店の智之さんと田村さんにはある種の親密さがあって、その言い方が適切かどうかはともかく、この二人は妙に気が合うようだった。》

そして中野さんの「お喋りカタログ」についてこう述べる。

《はじめてこれを見たとき、あれだけの仕事をしていても、やはりこういうことをしたいのかと思った。彼は古典籍商反町茂雄氏に私淑し稀少な古典籍の歴史的価値を伝えた。一方で圧倒的な量の古書を載せた目録を月刊で出し続けた。そうしたストイックな仕事ぶりを私は好きだったけれど、でも、そういうのではなくて、いつかこういう目録を作りたいよね、と、これはそんな目録だった。そんな目録を作るから死んでしまうのだ。》

涙出そうになりました。


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『のんしゃらん通信』3号(イラスト=西松実千代)。佐藤和美、郷田貴子、森元暢之、帆布次七、佐藤靖、福田和美、そして真治彩。


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「ぼくの100」は中野もえぎ。《一九七三年、東京生まれ。大学内の専門図書館司書。今年は絵を描く時間を持ちたい。》と執筆者紹介にあるが、個人的には非常に親近感を覚える選書である。

とにかくこの三冊セットで900円+税というのは凄いというか、お得だなあと思う。同封されていた私信には次のようにあった(バラしちゃいます)。

《本誌、のんしゃらん、ぼくの百の3点セットで出すのは5号で終了するかもしれません、よりシンプルな方向へ行くことが継続の道であることになんとなく気づいてきました。でも、やりたいという気持ちもあります。》

この気持ちよく分る。どちらでもいいです、続けて欲しい。


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by sumus2013 | 2015-05-02 20:45 | 装幀=林哲夫 | Comments(5)

小学人体問答

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上田鹿太郎輯『生徒必携小学人体問答』(鈴木双鶴堂、一八七五年五月発兌)。こちらも小学生のための副読本というか参考書だろうか。人体各部の名称とその説明を羅列してある。巻頭の書は村田海石(養素庵)。海石の端正な書体は当時とくに関西地方において好まれたようで多くの習字手本を執筆している。「不敢毀損」という文言は『孝経』のなかでももっとも良く知られた「身體髮膚, 受之父母, 不敢毀傷, 孝之始也」から。この意味は罪を犯して(肉体を傷つけられる)刑罰を受けないということのようだ。

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凡例の次の頁に挿入された「全体面背之図」。以下は各部位の説明を問答形式で進める。例えば

○鼻ハ何レノ部ニアルヤ

  △顔ノ中央ニアリ

といったような内容。たわいもないと言えばたわいもないが、こう言うしかないだろうね。教えられたのはこちら。耳鼻咽喉科の咽喉ってこういう意味だったのだ。考えたことなかった。

○頷ノ下ヲ何ト云フヤ

  △咽喉ト云フナリ
  □咽ハ後ノ方ニ在リテ食物ノ通ル道
  □喉ハ前ニ在リテ呼吸スル道ヲ云

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編者上田鹿太郎の著書は以下の通り。国会図書館で調べただけなのでまだ他にもあるかもしれない。

小學人躰問答
上田鹿太郎編輯 堺 : 鈴木久三郎, 1875.5 1875

改正図解小学人体問答
上田鹿太郎 編 鈴木双鶴堂 1876

線形体問答
上田鹿太郎 編 鈴木文三郎 1876

珠算減除呼法
上田鹿太郎 著 鈴木久三郎 1877

児童必携日本地誌略問答 3,4
上田鹿太郎 編 双鶴堂 1877


双鶴堂鈴木久三郎の刊行物は国会に以下のものあり。

居家必用家之基
土屋, 鳳州, 1841-1926,土屋弘 著 鈴木双鶴堂 1875

小學科用皇國度量法 [本編]
原田卯七郎編輯 鈴木久三郎 1878

形体線度図解問答
吉田, 虎次,天津, 了映,吉田虎次, 天津了映 編 鈴木双靏堂 1878

画用幾何 : 小学科用
大原, 近義,大原近義 編 鈴木双靏堂 1879

小学珠算書 巻之1
小林政次郎 編 鈴木双鶴堂等 1888

そして他にこういう本もあった。学習参考書をもっぱらにしていたようだ。

森琴石編「小学生徒必携日本地誌略附図」
森琴石編輯・左海書肆・双鶴堂鈴木久三郎出版・明治十年第一月・大阪響泉堂銅鐫

この書によれば鈴木久三郎の住所は和泉区第一大区一小区大島郡堺神明町四十六番地である。


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by sumus2013 | 2015-05-01 11:03 | 古書日録 | Comments(0)