林哲夫の文画な日々2
by sumus2013
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カテゴリ:雲遅空想美術館( 140 )

ハヌマン

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昨秋、衝動買いしてしまったジャワの影絵芝居の人形。買ったときにはこれが何の人形なのか気にもしていなかったが、調べてみるとどうもラーマヤーナに登場する猿族の戦士ハヌマンらしい。そんなに手のこんだ作ではないにしても申年にちなんでこれは都合がよろしい。

ジャワにはワヤンと呼ばれる演劇が幾通りかある。影絵芝居のワヤン・プルワとワヤン・ゲドッグ。人形劇のワヤン・クリティックとワヤン・ゴレック。仮面劇のワヤン・トッペンと仮面を用いないワヤン・ウオン。絵芝居のワヤン・ベベル……。

ワヤンは「影」から転じて「演劇」を意味するようになった。要するに影絵芝居が芝居のオリジンということである。最古の形がワヤン・プルワ(物のはじまり)で遅くとも十一世紀には完成の域に達していたそうだ。

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《ワヤン・プルワに用いられる人形は水牛の皮で作ったもので》《まず水牛の皮を太陽でよくかわかし、かわききったら摩擦して、表面の毛を取りのぞく。それから砥石でこすって平らにし、丸竹で磨いて、さらにルンプラスという木の葉で仕上げをおこなう。

 こうして皮ができ上ると、人形の下絵をその上において、針で輪郭をたどり、素描きができたところで、下絵をとり去って、小刀でさらに針のあとをなぞる。素描きは、これでいっそうはっきりしたものになり、小刀で輪郭の線を切っていくと、人形のかたちが切りとられる。

 つぎには、ノミで、目、口、鼻、耳、頭髪、冠から、衣裳の細かい部分を彫っていき、その入念な細工が終ったところで彩色し、金箔をつける。

 腕と手は別に作られ、肩と肘と手首の三ヶ所を骨の釘や皮ひもでとめて、自由に関節が動くようにする。
それを動かすためには、手首のところに水牛の角や竹でつくった小さな棒をつけ、その棒によって操作する。

 一方、人形のからだを支えるために、水牛の角または竹でつくった心棒が、頭や冠の先から足にかけて、まがりくねりながら縦に通され、その下端にはさらに伸びて、人形つかいの握る胴ぐしとなっている。

 ワヤン・プルワの人形は一組百数十個から成り、それらがランプの光で白い幕の上に投影されると、その映像には、人形の薄い皮にいろどられた色彩がほのかに浮かび出し、夢幻的な効果をいっそう高めることになる。》(「ジャワの影絵芝居」光吉夏弥)

具体的な上演の様子はネット上にいろいろ出ているので参照のほどを。例えば下記ブログ。

西岡美緒によるジャワ舞踊・ガムランのブログ


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by sumus2013 | 2016-01-02 10:00 | 雲遅空想美術館 | Comments(0)

モランディ

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兵庫県立美術館へ。「ジョルジョ・モランディ 終りなき変奏」を見る。東北震災のために中止になったモランディ展よりは少しばかり規模が小さくなってしまったようだが、それはそれとしてこれくらいの数(約百点)のモランディ作品に接することが出来る機会は日本では滅多にない(大規模な回顧展は三度目)。

『ジョルジョ・モランディ』(フォイル、二〇一一年)

Morandi 1890-1964

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兵庫県立美術館は寂しい雰囲気だった。妙に疲れる美術館だ。その分ゆっくり見られたのでよしとする。

しばらく実作を見ていなかったせいもあって、その色彩がじつに繊細だったことを再認識した。画集などの印刷物を通してモランディの絵を見たつもりになっているとそれは大間違い。印刷はどうしても色が強くなるから(今回のカタログはとくにどぎつい)どうしてもモランディの本質から離れてしまうだろう。印刷の方が良く見える絵ももちろんある。モランディはそうじゃない。

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もうひとつ注目したのは額縁。ごっつい立派な額縁に入っている作品もあったけれども(日本の国際美術館の所蔵品など)、簡素なガラスも入っていないような渋い額縁が目立った。それがよくモランディに似合っていた。モランディの絵は額なしでも生きるし、クラシックな額縁にも違和感なく溶け込む。

水彩画額のマットのようなやや幅広い枠に入っている作品が何点かあった。これは真似できるなと思ってスケッチしておいた(上の図はそれとは別の額縁です)。

帰途、阪神電車の岩屋から乗って武庫川下車。言うまでもなく街の草詣で。例によって本の山を引っ掻き回して満足。案に違わずいくつか収穫あり。これがたぶん買い納め……。



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by sumus2013 | 2015-12-24 20:48 | 雲遅空想美術館 | Comments(0)

写真だけ!

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ラ・ユヌでのエリオット・アーウィット展へ足を運ぶ。先日、閉店の報道を引用したのだが、どうやら写真専門のギャラリー(および書店)としてやっていくようだ。


LA PHOTOGRAPHIE,
TOUTE LA PHOTOGRAPHIE,
RIEN QUE LA PHOTOGRAPHIE

写真、すべての写真、写真しかない

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一階は入ってすぐ左手の部屋が写真集のみの展示コーナー、右手は写真のパネルやマットに入ったプリントを販売している。価格帯は数百ユーロから。二階がギャラリー。壁は白、床は淡い木目色、天井はグレー。真黒のカーテンが空間を引き締める。さすがと言うしかない。白木の額縁がまた空間によく合っている(写真に合っているかどうかは微妙)。

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アーウィット展が写真ギャラリーとしてはこけら落としということになる。モンローをはじめとしたセレブリティを撮った作品から、子どもやファミリー、風景など、二十数点だったと思うが、アーウィットの才知と限界がよく見える内容だ。価格は最高が6500ユーロ。お手頃な値段……かな?

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店番のお姉さんと若者がけっこう愛想がよかったのは好感触。こちらは労働者の風体をしているので、ギャラリーでは冷たくあしらわれがちながら(そうでなくてもパリの店員は無愛想だ)入る時も出る時もちゃんと挨拶をしてくれた。これで印象はまったく違う。いくらパリでもこれからはそうあって欲しい。

残念なこと。ラ・ユヌから出てボナパルト通りをセーヌ河の方へ歩く。美術学校を過ぎ、狭き門書店(La Porte Etroite)のところまできて、ビックリぽん。「BAIL À CÉDER(賃貸権譲渡)」の張紙が! 理由は引退のため。店は閉まっていたが、中はまだ本が整然と並べられたまま。電話をすれば店主が出てきてくれるようだ。この書店が消えるのはあまりに寂しい……

「ラ・ポルト・エトロワット書店」

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by sumus2013 | 2015-10-28 03:29 | 雲遅空想美術館 | Comments(0)

30年代美術館

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パリ郊外のブーローニュ・ビランクール(BOULOGNE-BILLANCOURT)にある一九三〇年代美術館(Musée des Années Trente)を訪ねる。ランドウスキー・センター(L'Espace Landowski)という、美術館の他に映画館、図書館などの入る文化施設の一角にある。ランドウスキー(1875-1961)はブーローニュ・ビランクールにアトリエを構えていたヒューマニストの彫刻家である。数々のモニュメントを制作しているが、たぶん最も知られているのはリオデジャネイロの両手を広げるキリスト像。

パリ西南郊にあるこの地域には二十世紀の初め頃から多くの芸術家が住み着いていたという。この美術館はそういう画家や彫刻家たちの作品を中心に蒐集しているようだ。とくに著名な人物はいない。珍しいと思ったのは絵本作家ブーテ・ド・モンベルの油絵、他にはタマラ・ド・レンピッカ、モーリス・ドニあたりが有名どころ。ほとんどの絵も彫刻も知らない作家ばかり(小生が無知なだけかもしれないが)。ある意味、フランス近現代美術史のもうひとつの側面がうかがえる非常に新鮮なコレクションだとも言える(こういう姿勢は日本の地方美術館ももっと見習ってもらいたいもの)。

またいわゆる美術作品とは別に建築、家具、銀食器などやはりアールデコの影響下にある装飾美術作品も幅広く集め、三〇年代に限らず戦後にいたるまでの工業製品(フランスだけでなく外国のデザイナーの作品も収蔵)を蒐集展示しているのもひとつの特徴となっている。日本製品ではソニーのトランジスタ・ラジオとポータブル・テレビが並んでいた。スペースとしてはやや物足りないが、このくらいの規模の方がさっと鑑賞するにはちょうどいいかもしれない(アール・ゼ・メティエの工業博物館は広過ぎて…)

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面白かったのは常設よりも企画展示。「ブーローニュのクリーニング業」。

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ブーローニュ・ビランクールという土地には十七世紀から洗濯屋が存在しており(セーヌ河で洗濯女がじゃぶじゃぶやっていた)、十九世紀になるとパリの人口膨張、洗濯技術の工業化もあってブーローニュは一大クリーニング工場となっていったらしい。その過程を道具類から機械類、石鹸洗剤、絵画、書類、書籍、ポスターやクリーニング工場の模型、設計図などかゆいところに手の届くコレクションによって再現している。動画も各所でモニター上映。洗濯屋の文化史、このまま一冊のヴィジュアル本になるだろう。一昨年見た連続殺人犯ランドリュ展も興味深かったが、それ以来の目からウロコの展覧会。

ランドリュって誰?

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by sumus2013 | 2015-10-22 03:10 | 雲遅空想美術館 | Comments(0)

骨まで愛して

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パリの植物園(Jardin des Plantes)のなかにある古生物学比較解剖学展示館を訪問した。内容等については下記サイトが詳しいので参照されたし。当方はただただ写真を撮っただけ。

パリ自然史博物館・古生物学比較解剖学展示館

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一階が現存する動物の骨格および解剖模型などの展示。二階が古代生物の化石など。三階は小型の化石類がずらりとショーケースに入っている。標本は細部を見るとやや雑な接着だし、説明も旧態然として観客に親切な展示とは言い難いのだが、建物といい、そのレイアウトといい、インスタレーションというか、ひとつのアート作品のような感じを受ける。自然科学にさほど興味がなくとも一見の価値ありだ。

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by sumus2013 | 2015-10-16 00:07 | 雲遅空想美術館 | Comments(2)

ヘンリー・ダーガー

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昨日の夕刻よりパリは雨。トロカデロまでメトロで。近代美術館へヘンリー・ダーガー展を見に行く。普通は乗り換えてイエナ下車がいちばん近いと思うが、乗り換えずにセーヌ河沿いに歩くことにした。トロカデロはエッフェル塔が真正面に見える絶景の高台。雨上がりの水たまりもものともせず世界各国の人々が記念撮影している。

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トロカデロ広場の下ではシトロエンDSが発売六十周年とのことで、十数台のクラシックなDSが並び、何でもそれに乗ってパリ観光ができるようなイベントが行なわれている様子。




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近代美術館はかなり久しぶり。昨年はたしかとなりのパレ・ド・トキオでフォンタナ展を見た。入口の金属探知機にひっかかる。カバンの中の折りたたみ傘が原因だった。カバンを開けて中を見せて無事通過。ウォーホール展もやっているが、そちらは無視。12ユーロだし。ダーガーは常設展示と共通で5ユーロ。

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ダーガー、見たいと思いつつ日本では見逃していた。展示はやや小規模ながら粒ぞろいの作品が並んでいた。戦争(山下清を連想したのだが、戦争への底なしの恐怖が核にあるようだ)、両性具有の子どもたち、幼児虐殺などなど、繊細に過ぎるセンサーが天国と地獄を創造する……そんな感じ。非常に良かった。

常設は近現代美術のおさらい。フォートリエの一室とシュルレリスムの部屋が良かった。ブローネルによるアンドレ・ブルトンの肖像も見られた。

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by sumus2013 | 2015-10-07 00:13 | 雲遅空想美術館 | Comments(2)

拳山樵謹画

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肖像画の軸を求めた。髷を切っているので明治初め頃のものか? 賛や説明文は何もなく、署名は拳山樵謹画、印は「木洗和印」と「子龍」である。画風は川原慶賀あたりの和様折衷派に似ていなくもない。手には洋装本、白いシャツを身につけ革靴を履いている。椅子も洋風である。紋付の紋は丸に十五枚笹。この紋の代表は今川氏の庶流で徳川家康に転じた旗本高林家らしい。

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筆致はプロフェッショナルではないように思える。しかしそれはそれなりに描き馴れている。色使いや線描に作者の優しさが宿っているようだ。言うまでもないが、捨て値なのだ、こういう軸は。それも有難くうれしい。


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by sumus2013 | 2015-09-13 19:54 | 雲遅空想美術館 | Comments(2)

二枚の写真

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葉書ほどの大きさ(16.5×10.7mm)の台紙に張られた明治の写真を二点入手した。一枚は大きな川で小舟に立ち棹を差す男。裏面は桜花の絵入り装飾とともに次の文言が印刷されている。

BICHITSU
Shashin
Hanbai
東京本郷龍岡町三六
廣福堂
写真ハ、貴顕紳士、其他、三都美人、俳優、諸芸人、付属品ハ、写真建、写真帖 額面大小各種、画ハ、油画、絹画 チヨーク画

非常に興味深い。《BICHITSU》は「美術」だろうが、この綴りは「ビチツ」? 本郷龍岡町は現在の本郷〜湯島。当時は写真店で《油画、絹画、チヨーク画》も販売していたのだった(おそらく洋画を販売する専門の画廊というものはまだ存在していなかった?)。洋画家と写真家を兼ねていた横山松三郎らが活躍した明治初期からの伝統を感じさせる。

もう一枚はこちら。今尾景年作の「泰西孔雀図」の複写。同じ題名の作品が『名家美術画帖』(太平泰三、一九〇〇年)に掲載されているので、あるいは同じ作品かもしれない(同書は国会図書館デジタルコレクションながら閲覧は館内のみ)。それならば明治三十二年頃作ということになる。

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京都市新京極通三条下ル
写真師
岡崎一直製

岡崎は京都の写真師としてはひとかどの人物だった。明治二十七年には成井頼佐らとともに同業者十数名で「四季会」(後「二李会」)を組織した。明治三十五年に北野天満宮千年祭に際して宮司吉見資胤が作製した『北野天神縁起』(絵巻の複製)を撮影している。絵画の複製を得意としていたのだろう。また大正六年発行の桑田正三郎『月の鏡』(全国写真師列伝)には現存写真師を扱った第二部に登場している。




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by sumus2013 | 2015-08-20 21:06 | 雲遅空想美術館 | Comments(0)

鴨川増水

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颱風で増水した鴨川。メリーゴーランド京都へ向かう前に何必館の「ウイリー・ロニス展」を見ておこうと思い、四条大橋まで来て見ると、御覧のような有様だった。昨日はもっと水位が高かったというからかなり危険だったようだ。


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ブレッソン、ドアノーらとともにパリをとらえた写真で一時代を築いた。やや型通りの感じはするものの、工夫を凝らした手堅い手法は安心して見られる。

Masters of Photography
Willy Ronis

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by sumus2013 | 2015-07-18 20:51 | 雲遅空想美術館 | Comments(0)

雨中乃落日

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アップロードしようと思いつつ、つい時期を逸してしまったが、雨が降り続けているので、まあいいかと思ってこの軸を掲げてみる。

 杜若雨中乃
 落日庭に出る
     月斗[印=月斗]

     木它生[印=?]


青木月斗の俳句に井上木它(いのうえ・もくだ、一八八五〜一九四一)の画。

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絵は少し寂しいなと思ったのだが、この読めない印章に惹かれた。これは梵字の弥陀を示す「キリク」ではないかという御教示を読者の方より頂戴した。なるほど木它の「它」に通じるのかもしれない。

十三仏種字

ごくささやかな売価で買うのが申し訳ないほどだった。木它は赤玉ポートワインのヌード広告をデザインしたチーフとして知られる。本名は悌蔵。浅井忠の門下で日本画もよくした。サントリー「角瓶」も木它のデザインだそうだ。ご子息のサイトにその油彩画などの作品が掲載されている。浅井というより草土社風のように思う。

Roots of IBLARD

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月斗と木它は親しかったらしく、月斗の主宰する俳句雑誌『同人』(同人社=大阪市天王寺区北山町一三、編輯兼発行印刷人=青木新護)などの表紙画をずっと担当していたようだ。たまたま入手した『同人』二冊。昭和十二年一月号(右)と四月号。表紙.裏表紙とも木它の絵で飾られている。


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by sumus2013 | 2015-07-07 20:51 | 雲遅空想美術館 | Comments(0)