林哲夫の文画な日々2
by sumus2013
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ラ・エー(垣根)

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パリで頂戴したDVD「LA HAIE(垣根)」(2011)。じつに面白い作品だと思った。アラン・ドゥアイー(ALAIN DHOUAILLY)氏のシナリオ、撮影、監督。奥さんのキョウコ(KYOKO NAGASAWA-DHOUAILLY)さんも協力されている。そう、お二人は古本屋さんである。だから知り合った。いや、もともとアランさんはテレビ局で番組制作に携わっていたそうで(一九七〇年代〜八〇年代)、そちらが本業と言えば本業なのだ。

フランス中央部にあるクルーズ(CREUSE)という地方が舞台。農耕には適さない土地柄で昔からおもに牧畜で支えられてきた。その片田舎で隣り合わせに農業を営むロジェとセルジュの物語。ロジェは引退した老農夫で一人暮らし、セルジュは意欲的な若い農夫で恋人と住んでいる。セルジュはロジェに機械を入れて大々的にバイオ燃料用の菜種を作るから土地を売ってくれという。しかしロジェはうん(ウィ)と言わない。バイオ燃料は環境を破壊するからだ。

ロジェは二人の農地の境に垣根を作ろうと決心する。それは金網や有刺鉄線ではなく、境界沿いに生えている灌木をそのまま利用して編み上げる自然の垣根である(これは生きた竹を折り曲げて垣根に使う桂垣と類似したやり方)。ロジェは村人たちに援助を頼むが、どの家もいろいろな理由で(主に老齢化)断り、誰も手伝ってくれない。おそらく昔は村の皆が互に助け合ってそういう作業を行ったものであろう。ロジェはひまをみては少しずつ垣根を作って行くが春までに間に合うのだろうか……

垣根を作っている間にもさまざまな事件が起きる。それは事件というほどでもない、しかし本人にとっては大きな出来事、例えば飼い猫の死、例えば昔から知合いの女友達にいっしょに暮そうと言われるとか、セルジュの恋人が都会へ去ってしまうとか……

映画というよりもTVのドキュメンタリー番組を見ているようであり(むろん出演者はみなコメディアンで、素人ではない)、また撮影しているアランさん本人もロジェの映画を撮りたいとやって来た監督としてチラリと登場するというメタ・フィルムのような仕立てにもなっている。頑固な老農夫をユーモラスに描きながらフランスの農業問題や環境問題を正面からリアルに捉える意欲作である。

「ラ・エー」はコメディである。そのいちばんの狙いは笑いを誘うことである。だが、コメディにおいてはしばしばそうであるように、笑いの裏に、われわれ皆に関わりのある重い主題が感じられる。》(ジャケットより)

【ほんのシネマ】
ロジェ(俳優はルネ・ブールデ RENÉ BOURDET)が打合せに来た監督に自分の本棚と亡妻ミレイユの本棚を示す始まってすぐの場面。英語字幕のついているヴァージョン。

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アランさんは久々に新作に取り組んでおられる。ブラッサンス公園で店番している間にもPCに向ってシナリオに手を入れておられた(のだと思う)。どんな作品になるのか、楽しみに待ちたい。本格的に撮影にかかれば古本屋はお休みするようだけど……


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by sumus2013 | 2017-07-24 21:45 | 古書日録 | Comments(0)
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