林哲夫の文画な日々2
by sumus2013
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町を歩いて本のなかへ

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南陀楼綾繁『町を歩いて本のなかへ』(原書房、二〇一七年六月三〇日、カバーイラスト=山川直人、ブックデザイン=小沼宏之)。

留守中にいろいろとお送りいただいていたのを、まとめて拝見している。順次紹介して行きたいが、まだしばらくかかります。まずは南陀楼綾繁氏の新刊を。

《本書は、本と町をめぐる日常から生まれたものだ。
 これまでにさまざまな雑誌や媒体に書いた文章で構成している(ブックイベントや町の写真も著者撮影・提供による)。》(一九八〇年代の本と町ーーあとがきにかえて)

《本書は私にとってはじめて、既発表の文章だけで構成する本だ。
 これまで出した本には、私は著者であるとともに、良くも悪くも、編集者の立場から抜けきれなかったように思う。
 それが今回は、原書房の百町研一さんにすべてをゆだねることができた。何を入れて何を落とすかの判断も、百町さんにお任せした。
 ふり返ってみれば、私はずっと「編集者の影が見える本」が好きだった。》(同前)

本書は岡崎氏の『気がついたらいつも本ばかり読んでいた』(原書房)の姉妹本と言っていいだろう。《相当な売れっ子でないと雑多な文章を集めた本を出すのは難しい》とも南陀楼氏は書いているが、そういう意味では、この二人は、本の本の世界では、実際相当な売れっ子なのかもしれない。テイストは多少違っても本や古本を求めて日本中を歩く、その姿勢は共通している。そこに共感する厚いファン層が形成されている、に違いない。

南陀楼氏が『文藝別冊花森安治』に書いた文章を読み直して、どうして花森トークの前にこれに目を通しておかなかったのか、と悔やんだ。松江高校時代の詳しい記述を援用できたはずなのに、残念。例えばこんなところ。

《花森が二年のとき、雑誌編集と並ぶ大きな出会いがあった。出水春三教授の英語の授業で、カーライルの『衣服哲学』を読んだ。出水は「すばらしい語学力で、教室でも水の流れるような名訳ぶり。生徒が試験の答案にぎこちない直訳でも書こうものなら、一度に欠点をつけた」(朝日新聞松江支局『旧制松高校物語』今井書店、一九六八)。この授業で、花森はカーライルの難解な文章を出水の使う言葉をまねして訳したという(酒井寛『花森安治の仕事』朝日文庫、一九九二)。花森は東京帝大の文学部美学美術史学科に入り、卒業論文で「社会学的美学の立場から見た衣粧」を書くことになる。
 編集者としても、衣裳評論家としても、その萌芽は、松江高校時代になったのだと云える。》

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出水春三は花森が編集を手がけた『校友会雑誌』にも寄稿している。英語教師ということは検索して分ったのだが、こういう俊才だったのか。つぎのトークでは必ず補足したい・・・(予定はありませんが)。

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「やっと完成『花森安治装釘集成』」(初出は『山陰中央新報』二〇一六年一二月九日)という文章も収録。これは読んでいなかった。《ちょっと高いが、手元に置いて長く楽しんでもらえる本になったと信じている。》と書いてくれている。まさにその通りだし、長く楽しめればそう高い買い物でもなくなるのだ。みなさま、よろしく。

本書もまたナンダロウ式ブックライフの記録として長く楽しめる本になっている。



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by sumus2013 | 2017-07-02 17:33 | おすすめ本棚 | Comments(2)
Commented by 牛津 at 2017-07-11 20:44 x
出水春三、この方は伝説の教師です。その語学力や、流麗で、学生に勘所を伝える名人だったようです。先週、この先生に教えてもらった方からお聞きしました。語学力にもまして人間性に溢れていたのでしょう。
Commented by sumus2013 at 2017-07-12 07:15
ご教示ありがとうございます。そうなんですねえ、花森に限らず多くの学生たちに影響を与えたに違いありませんね。
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