林哲夫の文画な日々2
by sumus2013
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匂いのない本など、ごめんである。

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『大学出版』No.108(一般社団法人大学出版部協会、二〇一六年一〇月一日、表紙デザイン=阿部卓也)を牛津先生より頂戴した。深謝です。特集が「装幀を考える」。執筆は、間村俊一(装幀家)、鈴木衛(装幀家)、木村公子(武蔵野美術大学出版局)、大矢靖之(紀伊國屋書店新宿本店)、中垣信夫(ブックデザイナー、ただし氏の記事は連載)。装幀家、編集者、書店員、それぞれの立場から装幀について考えるという好企画。欲を言えば、著者の立場からの発言も欲しかったような気はする。

間村さんがなかなかに長文かつ異色の装幀論……いや装幀俳句とその前書きみたいなエッセイというか、そう、いわば間村流の戯作を執筆しておられて感銘を受けた。さわりだけ引用しておく。

《〔結論めいたいいわけ〕
 女が来る。しどけた着物の裾を払って、草むらにしゃがむ。まだ日は長い。ゆまりの音が聞こえる。きれぎれに、ながながと。懐から紙を出し、あてる。すこし匂う。中天に雲雀の声がする。本は打ち捨てられたまま、河原にある。水を含んで、本文が膨らみ始める。湯気がたっている。本は重い。

  初蝶来てゆまり長し長しといふ

 嘘だ。すべて嘘である、蝶一頭は活字のように重い。ゆまりの池にとまる。このゆまりこそが装幀である。ゆまりのような装幀、装幀のようなゆまり。舟が来る。》

《女の、男の、父や母の、すべての人々ののっぴきならない生き様の果てに成立する一冊。それを書物という。ゆまりである。匂いのない本など、ごめんである。》

ふ〜む、ゆまりとはよく言った。

ゆ-まり【尿】〔名詞〕(「湯まり」の意。「まり」「まる(排泄スル)」の連用形)小便。にょう。「ゆばり」「いばり」とも。〓[尸に水+毛]、此れを兪磨里(ゆまり)と云ふ』〈神代記・上・黄泉国・訓注〉》(中田祝夫編『新選古語辞典』)

間村さんには仕事ももらっているし、上京するたびにモー吉でお付き合いさせてもらっている(そういえば最近すっかり御無沙汰だ)。『spin』創刊号ではインタビューも。しかしここに書かれたようなこだわり装幀論は(断片的には聞いていたにしても)初めてだ。Macアレルギー以外は同感する部分多し。以下、過去記事の一部をリンクしておく。ゆまりの「匂ひ」をかいでいただければ……?

spin 01 創刊号
珈琲漫談・山猫軒にて 間村俊一+内堀弘+林哲夫
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光文社文庫版『神聖喜劇』

間村俊一句集『抜辨天』(角川学藝出版、二〇一四年二月二八日、著者自装、寫眞=港千尋)

季村敏夫『膝で歩く』(書肆山田、二〇一四年八月八日、装幀=間村俊一、写真=鬼海弘雄)

勝見洋一『餞』(幻戯書房、二〇一一年八月一四日、装幀=間村俊一)

水原紫苑の歌集『あかるたへ』(河出書房新社、二〇〇四年一一月三〇日、装幀者=間村俊一)

山上の蜘蛛ー神戸モダニズムと海港都市展

間村俊一『句集鶴の鬱』(角川書店、二〇〇七年、著者自装)

港千尋『文字の母たち』(インスクリプト、二〇〇七年、装幀=間村俊一)

坂崎重盛翁の新著『神保町「二階世界」巡り及ビ其ノ他』(平凡社、二〇〇九年、装幀=間村俊一)

小沢信男『東京骨灰紀行』(筑摩書房、二〇〇九年、装丁=間村俊一、写真=矢幡英文)

郷里の書棚から「間村俊一」装幀本


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by sumus2013 | 2017-02-02 20:27 | おすすめ本棚 | Comments(0)
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