林哲夫の文画な日々2
by sumus2013
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詩集 瓔珞

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金田弘『詩集[瓔珞]』(書肆季節社、一九九四年一月一日、装画=坪田政彦、編輯=堀越洋一郎、装訂=政田岑生)を頂戴した。やはりひと味もふた味も違う。

《昨年の暑い夏、まだ私が『會津八一の眼光』を書きなやんで、悪戦苦闘してた時分のことだ。書肆季節社の政田岑生氏が揖保川のほとりの陋屋をたずねて来られると、いきなり私の旧著を出せ、と強要された。
 固辞したが、それでも許さぬという。押しこみ強盗が可憐な乙女を恫唱するがごとき風情である。やむなく、若い日に羊歯三郎とHALF&HALFの名で出した詩集『かるそん』を復刻していただくことにした。
 これが出来上がると、今度はさらに、旧稿をすべて差し出せと迫る。あわれ、ふたたび落花狼藉の次第となったのが、今回の詩集である。むろん凌辱のなに得もいえぬ恍惚の生じたるところも正直に告白せねばなるまい。》(後書)

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カバーの折りが一風変わっている。見返しと同じ種類の紙なのだが、ふつうはもっと厚手のものを一枚で使うところ、薄めの紙の長辺を深く折返して(ようするに厚みを倍にして)使用している。これは真似したくなる仕立てではある。

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口絵に坪田政彦のオリジナル銅版画。書肆季節社にはしばしば見られる手法。版画用紙ではなく敢えてパミスという書籍用の上質紙を使ったところもヒネリが利いている。

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扉の組み。この文字の大小の取り合わせの感覚は政田岑生ならでは。

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目次。漢数字を使っているのが珍しいかもしれない。

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本文組み。天のスペースを極端に詰めてあるのに「おお」と思う。ときおり見かけるスタイルだが、普通はもう少し下に配置するだろう。

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そして一九五〇年代の詩については上のような一風変わった組み方をしている。元の詩が横書きだったためだろうか。あえてタイトル縦組、本文横組という変則な手段に出た。これもいつか真似したい手法である。

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著書目録、奥付、そして正誤表。奥付によれば印刷は東洋紙業高速印刷株式会社による。オフセットだろうが、文字も印刷もけっこう粗い。ワープロから出力したダイレクト印刷のような風合いである。東洋紙業高速印刷は昭和二十一年に東洋紙業の謄写印刷部門として発足し昭和六十一年(一九八六)には電子組版システムの全工程を完成したとホームページの沿革に出ている。政田は必ずしも活版にこだわっていたわけではないようだ。その意味でもたいへん興味深い詩集である。

関係者の方より印字に関して以下のような情報を頂戴した。

《[瓔珞]の本文等はOASYS 30で、ノンブルはMac+Apple Personal LaserWriter 300 で印字したものを東洋高速で面付して使っています。》


書肆季節社の註文はがき

鶴岡善久詩集『小詩篇』

政田岑生から竹村晃太郎に宛てた葉書

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by sumus2013 | 2017-01-09 20:40 | 古書日録 | Comments(0)
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