林哲夫の文画な日々2
by sumus2013
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風とともに生きる

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10日(月)、ユニテさんで催された「風とともに生きる インドの吟遊詩人バウルを聞く」に参加した。今、個展をしておられる装幀家でインド大好きの矢萩多聞氏による企画である。

パフォーマンスしたのはショッタノンド・ダス氏。演奏の前に、その奥方で日本人のホリ・ダシさんと矢萩氏のトークもあった。バウルとは何かということが中心に語られたのだが、吟遊詩人というだけで、あまりはっきりしたことは分らなかった。日本人のバウルは彼女だけだというのは印象に残った(外国人は多いそうだ)。当日のチラシにはこのように書かれている。

《現在のインド東部とバングラデシュ地方にまたがるベンガル地方には、ヒンドゥ教、イスラム教、仏教の影響を受けつつも、それらには属さず、町や村を転々として、うたい、踊ることを修行とする人たちがいます。彼らが大事にするのは、まるで恋人を愛するかのように愛する「心の人」が宿る場所としての人体。
バウルは音楽や詩だけでなく、こうした既成の習慣からの脱却という点においても賞讃を受けています。》

これを読んでもあまりよくは分らない。インドにはカーストというものがある。この説明からするとカーストから離れた集団あるいは個人なのだろうか。宗教団ではないが、各地にグル(導師)がいて、ダス夫妻もいろいろなグルに師事したそうだ。吟遊詩人と聞くとイメージがついヨーロッパ的になってしまうが、門付とか托鉢とか虚無僧とか(あるいは瞽女)などにも通じる、そういったアジアにおける道の者の一種であろう。下記のサイトが分りやすく説明してくれている。

バウルという生き方――ベンガル地方の「もうひとつのライフスタイル」
村瀬智 / 文化人類学

《バウルはカーストやカースト制度をいっさいみとめない。またバウルは、偶像崇拝や寺院礼拝をいっさいおこなわない。彼らの自由奔放で神秘主義的な思想は、世間の常識や社会通念からはずれることがあり、人びとからは常軌を逸した集団とみなされることがおおいのである。実際に、ベンガル語の「バウル」という語は、もともと「狂気」という意味である。そしてその語源は、サンスクリット語の“vâtula”(「風邪の熱気にあてられた」、「気が狂った」)、あるいは“vyâkula”(「無我夢中で」、「混乱した」)に由来するようである。》

《このような、バウルという語の語源や中世の文献での使われ方、そして現代での意味合いやイメージを考慮して、ベンガルのバウルのことを、「風狂の歌びと」とでも名づけておこう。》

世捨て人ながら托鉢のような暮しは人々に尊重され世の中には組み込まれているようだ。

ショッタノンド・ダス氏の演技は下の動画でご覧いただきたい。今回は六種類の楽器を取り替えながら演奏した。三種類を同時演奏からはじまる。下の動画で右手に持っているのがエクタラ(一弦琴、右手で持ちながら人差し指だけを使って弦をはじく)、左手で演奏するのがドゥギ(小太鼓、叩き方を変えて色々な音色を出す、ドゥ〜ンという間延びしたような特徴的な音が気に入った)そして右足先に付けた鈴(グングル)。奥さんはコロタール(小さなシンバル、おりんのような音色)をずっと鳴らしてリズムセクション。とくに聞き物だったのはアノンドホリ(太鼓の胴から出ている弦をピックで鳴らす、ギターのような音色)の早弾き。胴を左脇にかかえ左手で弦を緊張させておいて右手に持ったピックでかき鳴らすのだが、左手の力具合で音色を変化させる。もちろん歌と踊りも加わって最後は参加者みんなで踊ることに。お代は喜捨でした。
他にもバウル関連のさまざまな動画がアップされているが、次のドキュメンタリータッチの紹介は旅するバウルの雰囲気をうまく伝えていると思う。演奏も高度だ。

ユニテではギャラリースペースで演奏が行われ、隣の喫茶スペースには来場者のお子たちが五、六人。演奏中もけっこうにぎやかに騒いでいた。そんなときショッタノンド・ダス・バウルは演奏しながら目玉だけでギロリと隣を睨んだ。迫力だった。

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by sumus2013 | 2016-10-13 21:06 | おととこゑ | Comments(0)
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