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若冲筆塚森銑三に「若冲小録」という文章があって、そこにこの碑文の引用がある。それが参考になった。昔、知っていればなあ、と思っても後の祭り。ただしその引用文にもいくつか誤りがある。実物とつきくらべてみて分った。 そんなわけでテキストの方はほぼ確定できたが、文意がどうしてもはっきり取れないところがある。例えばこのくだり。 初置石像肆頭 有来請画者 輙使其出一鋪資 既而厭塵土 剔顛毛 実際には写真のように一文字アキはないが、いちおう切りのいいところでアキを入れた。石像とは五百羅漢そのものか、それに似た若冲の関係した作品であろう。画を注文に来る者があると、そのたびにそれを出させて……一鋪……ひとしく(ひとつ?)敷き(?)資す(?)、すでにして塵土を淮ゐし顛毛をえぐるのに……(無理矢理読んでみました)。使其出一鋪資……ここをどう解すればいいのか。 さっそくに御教示いただいた。まったく見当外れだった。 一鋪の資に出さしむ。すでにして塵土を厭ひ顛毛を剔る。 素晴らしい。塵土は世間、顛毛を剔るは「剃髪す」である(!)。厭を壓と同じと読んだのがバカだった(同じ意味もあります、言い訳がましいですが)。絵を求めに来た者に石像を売りつけて店(枡源という八百屋)の経営資金にしたという意味になるのか。剔顛毛(剃髪す)のあとにつづけて《縛菴石峰》(石峰寺に庵を結ぶ)とあるのもそれですんなりと意味がとれる。深謝です。
by sumus2013
| 2016-09-18 18:08
| 雲遅空想美術館
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Comments(2)
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