林哲夫の文画な日々2
by sumus2013
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白紙ふたたび

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ジャン・コクトオ『白紙』(堀口大學訳、第一書房、一九三二年八月一五日)。ホリデイ叢書の一冊。『白紙』についてはこれまでも何度か取り上げた。

ジャン・コクトオ『白紙』

キャルト・ブランシュ

第一書房にしては版面がなかなか面白い。判型もタテ157ミリと四六判より天地は短く、正方形に近いサイズである。前書きで堀口はこう書いている。

《長谷川巳之吉が云ふ
 ーーコクトオを訳すことは無駄だからおよしなさい。コクトオのよさは日本人には分りません。コクトオの本ばつかり出してゐたんではあなたも私も破産します。」
 その長谷川君の手で今度また白紙が出る。》[太字はママ]


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文学・美術・音楽・演劇などに関して面白い話が詰まっている。コクトオがちゃっかり自分たちの出版社人魚書房の宣伝をしているページもある。

《人魚書房が、ラウル・デュッフイの絵入り本のマラルメの戀歌の近刊を予告してゐる。》《同じこの人魚書房から、近く出版される筈のもの、ブレエズ・サンドラルとフエルナン・レエヂエの世界の終りと、マックス・ジヤコブのシネマトと、アンドレ・サルモンのプリカッズと他に楽譜が二三。ストラヴインスキイのラグ・タイムはピカソの表紙を飾つて。次いで出るのがエリック・サティのソクラテス。》

「シレーヌ」という出版社について

一九一九年五月十二日の記事はマチスの展覧会。

《ベルネエム・ジュウヌ画廊で目下開催中の、アンリイ・マチス近作展覧会はなかなか面白い。これで見ると、以前日向であばれてゐた野獣[フオヴ]が、音なしいボンナアルの小猫になり変つたかたちだ。》

同じく五月十九日。パラアドが再演されたことについて。

《こんな次第で、日曜日、名作曲家ガブリエル・フォレを喝采した聴衆は、敵意も示さず、我慢してパラアドを聴いてくれた。ところがこのパラアドたるや、二年前の千九百十七年には、世間から完全に呪はれて、僅にポオル・スウデイ氏が、作曲をしたサッティと、装飾をしたピカソと、脚本を書いた僕と、この三人は、独逸人でもなく、と云つてまた罪人でもないと云つたのが、あの当時の最大の讃辞だつたのだ。》《パラアドと、それからこの秋に上演される筈のソクラテスとが、新しい時代と、わが国産の音楽を準備する。》

Picasso and Dance. Parade, 1917


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これはまったく同感。

《然るに、詩といふは、実は遠大な地口だ。詩人は世界の綴り字[ジラアノ]を綜合したり、分解したり、裏がへしにしたりする。だが、この事を知つてゐる人は少ししかない。その理由は、一つの面から他の面へ飛躍する身軽さを持てゐて、その間に介在する美妙な関係の電光石火的な妙諦を味ひ得る人が極めて少いからだ。》

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ホリデイ叢書の広告。右頁はすべて新刊となっており、国会図書館で確認できた。左頁は「近刊」……これらのタイトルが出版されたのかどうか。『左手神聖』と『艶文蒐集』は刊行されている(ホリデイ叢書ではヒットしないが共に一九三二年刊)。『アポリネエル詩抄』は既刊書である。それ以外は?

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by sumus2013 | 2016-07-19 17:28 | 古書日録 | Comments(0)
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