林哲夫の文画な日々2
by sumus2013
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雨障

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『月刊百科』no.350(平凡社、一九九一年一二月一日)を何冊か頂戴した。なつかしい(最近この言葉を使い過ぎか)。ちょうどこの時期『月刊百科』を購読していた。B5判で表紙も楽しく、百科事典の増補という編集内容も気に入っていた。その後A5判になり性格もかなり変ったので購読もいつのまにか止めてしまった。さらに倉庫整理でバックナンバーがたくさんあったのも処分した。ということで「なつかしい」という言葉がつい口をついて出る。

この号の表紙は「ヨーロッパ民衆版画を読む」というシリーズでとくに好きだった。解説は坂本満。フランスのエピナール版画より「フォンテヌブローの別れ」。ナポレオンがエルバ島へ落ちて行く前に親衛隊の兵士たちとの別れを惜しんでいる場面(国定忠次の赤城山だ)。十八世紀末からストラスブールで営業していたジャン・シャルル・ペルランの発行である。

《名彫版師フランソワ・ジョルジャンの作品で、一八二九年から三五年までの間の、彼の彫ったナポレオンもの数十点中の第一作らしい。》(坂本満


他に『月刊百科』で好きだったのは「百科プロムナード」というウンチクを傾けてワンテーマを説明する連載だった。この号は十二月なので「時雨」が取り上げられている。今は梅雨だから、時雨の解説は引用しないが、万葉集にある雨の歌を数え上げたリストが興味深いので紹介しておこう。四季の分類は略して合計数だけ引く。

雨   六三
雨霧 あまぎり  一
雨隠り あまごもり  三
雨障 あまつつみ  四
雨間 あまま  四
雨夜 あまよ  一
小雨 こさめ  七
長雨 ながめ  三
村雨 むらさめ  一
暮立雨 ゆうだちのあめ  二
春雨 はるさめ  一八
時雨 しぐれ  三七

《「梅雨」「五月雨」や「秋雨」のないもの、意外です。歌意の検討をぬきにいえば、雨六三のうち夏一〇、秋九と多いのは、二つの雨季を反映するのでしょうか。また「長雨」には、「卯の花を腐[くた]す霖雨[ながめ]」(四二一七歌)、「秋萩を散らす長雨」(二二六二歌)と詠む歌があります。「雨隠り」「雨障」(雨障[あまざわり]とも)は雨に振りこめられ家にいること、「雨間」は「晴間」と同意といわれ、雨季に適した言葉です。
 「村雨」「暮立雨」は通り雨、にわか雨です。
   暮立[ゆふだち]の雨ふるごとに春日野の尾花が上の白露思ほゆ
                          (二一六九)
のように、夕立の本来は夕方に雨・風・波などがにわかに生じることです(夏とはかぎらない)。「春雨」が多いのは、降るごとに芽吹きの進む季節への思いが強いからでしょうか。》(五十嵐謙吉)

というような具合である。おや、万葉時代に「梅雨」はなかった……?

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by sumus2013 | 2016-06-29 21:41 | 古書日録 | Comments(0)
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