林哲夫の文画な日々2
by sumus2013
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おとうさん

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『おとうさん』日本童詩研究会・きりん編集部編(理論社、一九六二年八月)。これも某店の均一にて。『きりん』に寄せられた文集や投稿から竹中郁、坂本遼らが選んで発表されたものを星芳郎が「おとうさん」と「おかあさん」に編集し直した。その「おとうさん」の巻。いくつか引用してみる。いずれも全文。


  し 
            一年 ふちうち じゅんいちろう(広島県)

しししししし
しししししし
しをかくのがきらい
しししし
これでもしですか
おとうちゃん
         



  あるいてこい
            一年 うらかわ ゆりこ(貝塚市)

うちのおとうちゃんは、
しんぶんよむとき
「しんぶん、あるいてこい。」
といいます。

たばこのむとき
「たばこ、あるいてこい。」
といいます。

そしたら
おかあちゃんが、とりにいきます。




  あし
            二年 内田信也(京都市)

おとうさんは
ぼくの
おなかの上に
あしを
のせてねる
ぼくが
おこると
うるさいって
おこる
ぼくがおとうさんの
あしこそばすと
こそばいと
おこる
ほんだら
あしおろし




  口ぶえ
            五年 万代陽子(京都市)

すった たばこを
下において
ためいきを
ついた父。
ひざを なで回す。
それが、
父のくせなのだ。
父の口びるから
歌ごえが、
かすれた
音のない口ぶえ。
父はもう
口ぶえが
ふかれないのかな。




  テレビ
            五年 林真千子(神戸市)

私は テレビがほしい。
でも お金がない。
ゲップだったら 買えるだろうか。
父の月給少ないし
ゲップ〓一ケ月、三千円やし
やっぱり 買えない。

きのう、父が
「買おうか どないしょう」といった。
「お金のことも 心配やからなあ」といった。
「テレビ買わんと 電気ガマ買おう。」といった。
その時 なみだが出てきた。
上を むいていた。
父に みつかってしまった。
「そんなにテレビがほしいんか。」といった。
みんなが 学校で テレビの話をするとき
話にのれない。
『あーあ、テレビなんてなかったらいいのに』




  父父父父
            六年 森松真一郎(大阪市)

やきゅうしてかえってきたら
「このごろべんきょうせえへんな、
はよしなさい」
ーーほんまにしようがないやっちゃーー
おしっこしにおりてきたら
「はよせえ!」
ーーいまごろの子はだらけとるーー
水のみにいったら
「まだせえへんのか!」
ーーほんまにせいへんやっちゃ
どつきこましたろかーー

ことばでいいつける父
心がうごいて目でしかりつける父
テレビのやきゅうから目がはなれた父
ほほぼねがさがってめじりにしわができた父


……ふちうち君の「し」は凄い。一年生は天才だ。五年、六年となると、詩の骨骼というものを理解している。ランボーが「金利生活者になるんだ」を書いた年齢だから当然とも言えるわけだが、ランボーの作文も「おとうさん」に加えてもいいかもしれない、などとふと思った。


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by sumus2013 | 2016-06-19 20:40 | 古書日録 | Comments(2)
Commented by akaru at 2016-06-20 23:49 x
「あるいてこい」は昔、足立巻一先生が隣の小学校に講演に来て下さった時に朗読して下さいました。「し」もたしかよまれたかと。懐かしいです。
Commented by sumus2013 at 2016-06-21 07:59
こどもたちの表現には驚かされますねえ。
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