林哲夫の文画な日々2
by sumus2013
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原色日本壜圖鑑

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びんの本を読んだので手近にあるびんの写真を撮ってみた。これら以外にも何十本かは持っているものの、そう古いびんはない。ということで庄司太一氏の著書をもうひとつ。『原色日本壜圖鑑』第〇巻〜第三巻の四冊合本。第〇巻はかつて紹介したことがある。

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庄司太一『原色日本壜圖鑑 第〇巻【はじめに】』

上記の時点ではまだ第二巻までしか出ていなかったが、平成二十四年十二月に第三巻が刊行されており、そこでは明治三大売薬びん、特に山内資生堂の「神薬」について詳しく説かれている(第三巻は上篇のみ)。著者の言う「明治三大売薬びん」とは守田治兵衛の「寶丹水」、岸田吟香の「精錡水」そして資生堂製「神藥」なのだそうだ。

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《これらの賣藥が後にも觸れるやうにどれもが洋藥の流れを汲むものであり、また當時としては珍しいガラスびんのイラスト入り廣告によつて新聞紙上を賑はしてゐたからなのである。しかもそこに描かれたびんのイラストは、我が國における初期賣藥びんの姿を知る上でも貴重な資料といへるのである。》

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《「神藥」といへば、明治、大正、昭和の長きに亘つて、それも多くの製藥會社によつて全國的に製造販賣されてゐた賣藥であつた。しかもその元祖とでも呼ぶべきものが、「東京本町資生堂」製の萬能藥「神薬」であつたといへるであらう。とはいへ今回の調査では、既に明治五年に「本町資生堂」の全身とも謂ふべき「西洋藥舗會社資生堂」において「神薬」が創製販賣されてゐたといふ證據が見つかつてをり、これについてはまた後に詳しく述べることにしたいと思ふ。》

びんの実物や諸種の先行著作物はもちろん新聞広告や効能書のちらしまで実によく調べられている。薬品史、広告史、工業史がないまぜになった多面的な描述から明治の側面がくっきりと浮かび上がってくる。労作。

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by sumus2013 | 2015-09-19 20:44 | おすすめ本棚 | Comments(0)
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