林哲夫の文画な日々2
by sumus2013
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LEONARDO

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書棚整理中になつかしきルートヴィッヒ・ゴールドシャイダー『レオナルド LEONARDO PAINTINGS AND DRAWINGS』(PHAIDON PRESS, 1969)を見つけた。なつかしき、というのは一九七八年頃に阿佐ヶ谷駅北口すぐの千章堂で購入したものだとはっきり覚えているからだ。北口のアーケードを入ってすぐ、当時はまだ静かな、というか、ややうらぶれた感じが漂っていたように思う。現在はまったく変ってしまっているようだが。この画集がいくらだったか…とにかくシンとした店内で店主の目を気にしながらかなり長い間躊躇した末に買ったのだからそれなりに高価だったのだろう。とはいえそう珍しい本でもなく、ただただ貧乏だったのである。

ゴールドシャイダー(Ludwig Goldscheider, 1896 – 1973)はウィーン生まれ。出版人、歴史家、詩人、翻訳家。一九二三年にパイドン・ヴェルラグ(Phaidon Verlag)をベラ・ホロヴィッツ(Béla Horovitz)らとともに設立し、高級な美術書、建築書を出版することでヨーロッパ中に知られていた。一九三八年、オーストリアにナチの影響が及ぶに至ってイギリスへ移住。新たにファイドン・プレス(Phaidon Press)を興しゴンブリッジ『芸術の物語 The Story of Art』をはじめとする多数の美術書を刊行した。以後三十五年間にわたってゴールドシャイダーは著者、編集者、デザイナーとしてファイドン・プレスとともに歩んだのである。(英文ウィキによる)

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本書はレオナルド作とみなされる作品(素描、彫刻を含む)を網羅して掲載している。ヴァザーリをはじめとする主要な評伝も収められている。

《秩序だった伝記と作品図版の註釈は読者に対してレオナルドに関する論争の迷路を通り抜ける道を教えるだろう、もし読者がなるだけ遠くまできわめたいという情熱と好奇心をもっているなら。実際のところ、図版、ヴァザーリによる伝記やその他の伝記的な記述は誰にでも本書によって自分自身のレオナルドについての本を書き上げることを可能にする。》(序文)

というくらいアール・アバウト・レオナルドの情報が詰まった一冊。このくだりを真に受けて小生も当時、レオナルドについての論考のようなものをこの画集と二、三の和書を参考にして執筆したような記憶がある。杉浦明平訳『レオナルド・ダ・ヴィンチの手記』(岩波文庫)も読んだが、どんなものだったか。現在では手稿の完全な解読が進んでいるようだからまた違った解釈ができるかもしれない。レオナルドに関する新しいエビデンスはそうそう現れないにしても今日ではエビデンスの掘り下げ方は微に入り細にわたっている。例えば「岩窟の聖母 Madonnna of the Rocks」の下に別の絵が隠れていたことが赤外線検査で発見されるとか、そういうレベルらしい。

《本書の初版は第二次世界大戦の始まった頃に準備され、一九四三年に出版された。それは本書よりもやや大きな判だった。次の刊行において判型は変わったが、図版のサイズは同じであった。図の選択も二十五年間に版を重ねるごとに少しずつ変更された。本書はおそらく最終的な決定版となるであろう。》(序文)

編輯内容や図版のチョイスはさすがに自負するだけのことはあるが、昨今のみょうにクリアーなデジタル印刷からすれば図版はやぼったく見劣りする。ただしカラーのグラビア印刷らしい独特の味わいは捨てがたく、結局のところ「何とも懐かしい」という感想をつい洩らしてしまう。

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by sumus2013 | 2015-08-09 21:22 | 古書日録 | Comments(0)
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