林哲夫の文画な日々2
by sumus2013
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夢を孕む女

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山田一夫『初稿夢を孕む女 山田一夫モダニズム小説集 壱』(書肆盛林堂、二〇一五年六月二八日)。

書肆盛林堂

書名:『初稿 夢を孕む女 

―山田一夫モダニズム小説集 壱 ―』
著者:山田一夫
編者:善渡爾宗衛・小野塚力
企画:善渡爾宗衛
挿画:玉川重機
協力:松本完治・山下陽子・カトウジン・櫛木千尋・矢口悟・井村君江
刊行部数:200冊
判型:A5判
総頁数:約450頁
予定価格:4,500円
発売日:6月27日


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山田一夫は生田耕作の執念で甦った作家の一人。山田一夫と生田耕作の関係は本書の解説の一つとして収録された松本完治「京洛四時〈風流生活〉のデカダンス」に詳しい。松本氏によれば生田は晩年の山田一夫を訪問している。

《先生が訪ねてみて驚いたのは、一代の富者であったはずの山田一夫が、金閣寺近くの平屋建て棟割り長屋の一軒に、それも家具らしいものもない古びた畳二間だけで、同年輩のご夫人と侘び住まいをしていたことだった。作品に窺えるかつての豪奢な暮らしぶりからは想像もできぬ落魄ぶりに胸を打たれ、当時七十五歳頃の山田一夫の姿に、《巨万の遺産を一代にして風流三昧に蕩尽しつくした当世艶隠者の墨絵のような残像を目のあたりに見て、西鶴作中の世界に迷い込んだが如き思いにさそわれた》という。
 いわば、山田一夫が生涯に残した約三十篇余りの名品は、そのほとんどが自らの豪奢な暮らしぶりや見聞から筆を執ったものだけに、巨万の富が蕩尽しつくされるなかで絞り出された燦めくような残滓であると言えるだろう。逆に言えば、巨万の富を風流三昧に蕩尽しつくさなければ生み出し得ない究極に高価で稀少な逸品とも言えようか。》

山田一夫は芥川龍之介をアイドルとしていた。本書口絵に出ている『夢を孕む女』(白水社、一九三一年)の装幀がまさに芥川本かと紛う意匠になっているのもむべなるかな。本書には「澄江堂の藝術」という山田の論考も収録されている。今気付いたが、昭和六年と言えば江川正之(頴川政由紀)が白水社の文芸出版の牛耳を執って好き放題の本を出していた時期ではないか! さすが江川としか言いようがない。

山田作品、じっくりと味わいたいので、性急な感想は述べないでおこう。とにかく盛林堂さんには驚かされてばかりである。しかも「壱」である。「貳」?も出るわけだ。


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by sumus2013 | 2015-07-04 20:58 | おすすめ本棚 | Comments(0)
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