林哲夫の文画な日々2
by sumus2013
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創作時代

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『創作時代』第二年第八号(文藝聯盟社、発行兼編輯人=中口秀人、一九二八年八月一〇日)《表紙及びカツト……澤壽郎・白土直哉》。

しばらく前にこんな雑誌がありますと某書店さんに見せてもらった。作品社の小野松二が寄稿しているので教えてくださったのだ。「「1928」に就いて」と題して小野が編集していた同人雑誌について記している。1928』の詳細は『サンパン』に連載した拙稿「小野松二と作品社」のその一およびその二に書いているのでここでは省く。手短かに言えば小野と京都大学の文科(小野は英文科撰科卒)でいっしょだった五人の仲間そして在学中の一人が昭和三年三月に創刊した同人雑誌である(小野と同時に英文科の撰科を卒業した者に寿岳文章がいるが、ここには参加していない)。

《我々も亦、嘗ては京大予科の学生であつた時の友情と、文学的情熱によつて、お互にお互の自由を尊重しながら、お互に自由にその翼を展さうとしてゐるのである。》(「1928」に就いて)

撰科でなく「京大予科」とあるのが気になるが、まあこだわっても仕方がない。小野の原稿は同人雑誌の在り方を批判的に書いたもの。

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ただし『創作時代』の編集者の希望はそれとは少し違っていたようだ。同年、この誌名をめぐってちょっとした事件が起こっていた。
1928』創刊直後に『一九二八年』という紛らわしい名前の別の雑誌が取次の登録を先に済ませてしまったため1928』は取次に扱いを断られたというのだ。

《僕に与へられた問題には、もう一つ「1928」の編輯、経営、傾向、抱負等の「等」が残つてゐる。この「等」でもつて本誌の編輯者は僕に何をいはせようとしたのか。聡明な彼は、或は僕に「1928」が創刊されて間もなく、わざわざ「千九百二十八年」と改題した雑誌をやつつけろといふつもりだつたかも知れない。併し彼は「1928」の相手としては余りに反響のない傍流的な雑誌であることが明らかになつた。だから今まであまりにも問題にしてゐたことが寧ろ大人気なかつた位に思つてゐる。はじめから黙殺すべきだつた。(病床にて)「1928」に就いて)

この文章は様々な内容を含んでおり『サンパン』連載その二に書いた文章の訂正を迫るものがある。例えば『千九百二十八年』というタイトル。拙稿では第五号のタイトル
『一九二八年』を採用しているが、第一号は
千九百二十八年』という表記だったのかもしれない。改題した》にもひっかかる。改題ということはそれ以前は別の名前で出ていたということだ。

また(病床にて)とあるのも気になる。小野は十代のときに肋膜炎を発しており、何度も入院、療養していたようだが、昭和三年にも病臥していたのである。

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『創作時代』の目次。「同人雑誌の経営・編輯・傾向・抱負」特集は参考になりそうだ。他には稲垣足穂が「八月の朝のちよつとした話」を寄稿している。カナブンは所蔵。



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by sumus2013 | 2015-06-14 21:21 | 古書日録 | Comments(0)
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