林哲夫の文画な日々2
by sumus2013
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海鳴り 27

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『海鳴り』27号(編集工房ノア、二〇一五年六月一五日)が届いた。杉山平一の詩「風の子」、杉本秀太郎の詩「夏の終り」(詩集『駱駝の卵』より)が掲載されているのが目についたが、まず山田稔さんの「形見分け」から読む。松尾尊〓(たかよし)が中野重治からもらった原稿用紙について。次に天野元「自転車を押す先生」。天野忠の経営していた古書店が出てくる。

《父が古書店をはじめると、母に言われて時々弁当を店まで運んだことがある。(まだ自転車は家にはなかったように思う)。北大路通りに出て電車道をまっすぐ西に歩いた。店に着くと、父が小さな声で「お疲れさん。ありがとう」とか言ってくれた。その店の細い土間に自転車があったような気もするが、自信があるわけではない。父は、仕入れた本を荷台に積んで店まで自転車を押していたのだろうか。》

河野仁昭『天野忠さんの歩み』(編集工房ノア、二〇一〇年)によれば天野忠が昭和二十三年から二十六年の初め頃までやっていたリアル書店は京都市上京区北大路新町電停前にあったそうだ。煙草屋の店の半分を借り受けたとか。北大路新町というバス停が現在もある。大谷大学を西へ、紫明小学校を過ぎてすぐ。河野前掲書によれば

《古本市へやってくる同業者たちはたいてい自転車であったが、天野にはそれがなかった。落札したり競り落とした書籍を、彼は風呂敷に包んで満員電車に乗り込んで店へ持ち帰っていた。車中で鑑札や金が入っている財布をすられたこともあるという。》

この「古本市」というのは旧古書会館(中京区東洞院通六角上ル)だったのだろうか? また本家勇の天野忠を題材にした「自転車」という詩にはこう書かれているという。天野の手作り詩集『電車』について。

 家から店に通う自転車を買う
 資金をつくる為にと
 出した謄写盤刷りの詩集だ
 原紙切りから印刷製本と
 それこそ手作りの詩集である
 彼が自転車を買ったのは事実だが
 店には相変わらずのんびりと
 下鴨の家から電車で通っていた

なんとも天野忠らしいな……と思う。

巻末、涸沢さんの「大谷さんの『余生返上』」も読ませる。杉山、杉本、松尾、そして大谷晃一と追悼特集のような『海鳴り』である。

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by sumus2013 | 2015-06-09 21:15 | おすすめ本棚 | Comments(0)
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