林哲夫の文画な日々2
by sumus2013
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植草甚一関連資料

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「植草甚一スクラップ・ブック」展ちらし。そして『世田谷文学館資料目録3 植草甚一関連資料』(世田谷文学館、二〇一五年四月二五日)。

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植草甚一が瀧口修造とともに日本でも稀有なシュルレアリストだということはこれまでも何度か述べたと思うが、この図録を見ると改めてその思いを強くする。昭和初期、すでにエルンストのコラージュに洗礼を受けていたと本人も書いているし、戦後はジャック・プレヴェールにも魅了されていた。それが素直に頷ける。むろん植草甚一自身の作品へと見事に変容しているのは言うまでもない。

コラージュというやつは、

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植草は最晩年に古本屋をやろうとしていた。正確にはそういう計画を立てて楽しんでいたと言うべきかもしれないが。一九七九年、入院中に書かれたメモが残っている。

《晩年、植草甚一は古書店を開くことを夢想していた。入院中のメモやノートの中には、関連する記述が散見される。店名は「UEJIN LIBRARY」、「ぶらり書房」等と変転し、最終的に「三歩屋」の名で、下北沢に開店することを「面会謝絶のジャズ」に書き残している。》(資料目録解説より)

会場には「三歩屋」が再現展示されているそうだ(!)。植草の著書の中から書評のさわりを拾い集めて『三歩屋新入荷本リスト』No.01まで用意されている。これがなかなか読ませる。やはり植草は読み巧者だし書き振りにも非凡なものがある。

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例えば

《ロリータ V. ナボコフ
実際に一九五五年九月に本になったときは、すこしも反響がなかったのさ。そうしたら十二月になってイギリスのサンデー・タイムズが一流作家や批評家たちに、その年の面白い本は? というアンケートを出したところ、グレアム・グリーン一人だけが「ロリータ」をほめたんだね。》(ポーノグラフィ始末記)

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Lolita, 2 Volumes
Nabokov, Vladimir
Paris: Olympia Press, 1955. First Edition.

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G. P. Putnam's Sons, New York, 1955.


《サブウェイ・パニック ジョン・ゴーディ
おとといニューヨークで一緒に遊んだ朝日新聞の工藤宜さんと食事をしているとき、「サブウェイ・パニック」の話を持ち出して、地下鉄で揺れたかいときいた。そうしたら思い出せないなあと言うんだ。朝日の特派員として三年も暮らしながら思い出せないとなると、揺れなかったことの間接的な証拠になるだろう。そうして「サブウェイ・パニック」の作者のゴーディは、地下鉄に乗るのがきらいな男だった。それで揺れるもんだと独りぎめにしたんだろう。》(植草甚一自伝)

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The Taking of Pelham One Two Three
Godey, John
Putnam, New York, 1973.


これは少し補足すると、植草自身は地下鉄に乗ってその揺れが少ないという印象をもっており、ゴーディの描写に納得できないものを感じたのである。引用につづけて《こんど行ったときの宿題が一つふえた。》としている。

《なぜぼくらはヴェトナムへ行くのか? ノーマン・メイラー
なぜぼくらはベトナムへ行くのか」から話をはじめたいので読みだしたのだが、まったく厄介な作品ときている。銀座のイエナ書店で、この本が目についたときは、安っぽい造本のうえに、カバー・デザインが下手クソなので、二千円ちかく出して買う気になれなかった。けれどアメリカで話題になっているし、どんな調子の文章なんだろうと、五分ばかり腰を落ちつけて読んでみると、ははあ、やってるな!という気がしてくる。さしずめヒプスター調だといっていいだろう。》(ぼくは散歩と雑学が好き)

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Why Are We in Vietnam?
MAILER, Norman
Putnam's (1967)
Hardcover First Edition


などなど……。三歩屋、のぞいたみたかった。

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by sumus2013 | 2015-05-05 21:02 | おすすめ本棚 | Comments(2)
Commented by sumus2013 at 2015-05-06 11:10
ぜひ見てきてください!
Commented by 岩田 at 2015-05-07 13:05 x
見に行きます♪
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