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親なき家の片づけ日記著者 島利栄子 装幀 林 哲夫 発行所 みずのわ出版 http://www.mizunowa.com 232×190mm 両親が暮らしていた家で親の遺品と向かい合いながら、どうしようどうしようと片づけに悶々としつつ、自分を確認した歳月だったように思う。千葉県八千代市から長野県筑摩郡筑北村坂北まで、月一回、帰省する時間を作るのは、意外と大変だった。 が、帰らないではいられなかった。自分にとってどうしても大事なことであり、避けては通れないことだった。親とは? 故郷とは? そして自分自身は何物なのか、結局は自分探しになってしまう。が、そんな時間がとても大事なものに思われた。》(序章より) う〜ん、誰もが通る道だが、たしかに親の家を片付けるのは大仕事だった。島さんは昭和十九年生まれ、小生より十一歳上。この日記がちょうど十年前の記録だとすれば、ほぼ同じ年代に両親を亡くしたわけだ。他人事ではない。これから、という方々にはぜひお勧めしておきたい一冊である。 判型を見てもらえばわかるように片付け日記だけでなくプラス写真集にもなっており(本文写真はほぼすべてカラー)、そうなるとかえって表紙にどの写真を使うべきか迷ってしまった。面白い室内写真も多かったのだが、やはり書店の店頭に並ぶのだからデザイン的に目をひくものにしたい。その上に「片付け」という内容を表現した写真であって欲しい……となると限られて来る。半日悩んで(あまり悩まないタイプなので半日はかなり悩んだことになる)この食器棚にした。著者の島さんには「これしかない」と言ってもらえてひと安心。
by sumus2013
| 2015-01-13 21:45
| 装幀=林哲夫
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