林哲夫の文画な日々2
by sumus2013
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銀河鉄道

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『ひととき』二〇一四年一二月号(ウェッジ、二〇一四年一一月二〇日)に内堀弘さんが「古書もの語り」というエッセイを連載しておられるというのを昨日初めて教えてもらい、その一冊を頂戴した。第三回の「『銀河鉄道の夜』」。『岩手軽便鉄道沿線名所図絵』(大正十四年、一九二五)という薄い冊子を紹介しておられる。

《机の上で開くと折りたたまれた絵地図がパノラマのように長く広がって、最後に絵はがきが一枚、パラッと床に落ちた。そこに、小さな蒸気機関車が客車を引いて鉄橋を渡っている写真がある。「これが銀河鉄道か」、私は眼を近づけた。》

小生も思わず眼を近づけた。アニメのイメージとはかけ離れているように思われ「へえ〜」と声が出た。検索してみるとボールドウィン形式と呼ばれる可愛らしい蒸気機関車のようだ。

ボールドウィン形式

「銀河鉄道」のモデル

生前は無名だった宮澤賢治、『銀河鉄道の夜』の刊行も歿後八年経ってからだった。

《昭和十六年に初版が出て、私が持っている第三版は昭和十九年の三月とある。戦争一色に染まった時代に、こんなに豊かで不思議な物語が版を重ねていた。
 鉄橋を渡る軽便鉄道の向こう側に空が見える。夜の車窓に、きっと星空は一瞬広がったにちがいない。》

****

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高橋輝次さんより『塔の沢倶楽部』第八号(箱根塔の沢福住樓、二〇一四年一二月一五日)が届いた。古書目録から入手したという『追悼・氏野博光』(佐藤英知編、こぐま社、一九七六年)を紹介しておられる。氏野博光がどういう人物かは本書を読んでいただきたいが[高橋さん宛に送料160円を同封して申込めば送ってもらえるようです。豊中市緑丘5-2-3。ただし数に限りあり]、次のようなくだりは同感する他ない。

《一方でいろんな人が、氏野氏がけたはずれの「本好き」で、古本漁りにも熱心だったと語っているのを読み、その点でぐっと親しみを覚えたのも事実である。
 例えば、河出時代の部下で、倒産後、日本評論社へ移った清水長明氏は、河出をやめてからも、よく古書店でばったり顔を合し、そのあと、たいてい本のことから話が始まったという。清水氏はこうも書く。
「本に接する態度も敬虔そのものである。チリ紙でホコリを拭いとり、表紙のしわをのばし、消しゴムでよごれを丹念に消す。いつも自分の選んで手にした本はいとし子のように愛惜された」と。私も古本好きながら、ここまで丁寧に本を扱ってはいないなぁ、と反省する。》

そういう編集者が本を作っても倒産するときにはするものだ。河出は戦後ほぼ十年ごとに危機を迎えたらしい。昭和三十年、四十三年、五十二年、六十一年、そして平成十年。『サラダ記念日』や『蹴りたい背中』などのヒットでその都度なんとかしのいだというのだから、文芸出版など、いつも言うけれど、バクチみたいなものであろう。





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by sumus2013 | 2014-12-18 20:06 | 古書日録 | Comments(0)
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