林哲夫の文画な日々2
by sumus2013
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乳と卵

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しばらくブックオフに御無沙汰していたのだが、いくつか文庫本を求める必要があって、ここ十日ぐらいの間に近隣のブを巡回した(五条、太秦、久世橋、四条河原町)。文庫本と画集や図録の棚をまずチェックし、ついでに一〇五円均一の単行本をざっと眺める。たいていは眺めるだけ。その日はふと手がのびた。それがこちら川上未映子『乳と卵』(文藝春秋、二〇〇八年二月二五日、装丁=大久保明子、アートワーク=吉崎恵理)。

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ぴらりとめくるとサイン入り。画像検索すると、なにしろタレントなのだから、サインなんぞぜんぜん珍しくないようで、たくさんアップされている。ちょっとがっかりだが、それでも、ないよりはあった方がいいだろうと、この一冊を引き抜いたことを喜ぶ。

せっかく買ったので飛ばし読みした。う〜む。あられもないところが女西村賢太か。表題作とともに収録されている短篇「あなたたちの恋愛は瀕死」に新宿の紀伊国屋書店が登場しているので、そこを少し引用しておこう。

《それに比べて本屋というのは、どうしてこんなに人の気持ちをめいらせるものなのか女は理解できなかった。すべての階の、すべての棚を、どれだけ見つめて歩いてみても何ひとつ手に取るものがない。へんな匂いがするし、どこまでも平坦で、まるみはないし、人々はなぜだか無理矢理にこんなところに集まって、無理矢理に本を手にとっているように見える。ひとりとして楽しそうな顔をした人がいないし、みんな苦しいような顔をして一冊一冊を重たそうに検分している。蛍光灯の安っぽい光のしたでみんなが一律に、高速で年老いてゆくように見えて、女はぶるりと身を震わせた。》

巨大な新刊書店でこんな感じを受けるときがたしかにある。むろんそれは本屋の問題ではなく、そう感じる人間の問題なのだが。「へんな匂いがするし」のところ、先日の井伏鱒二と永井龍男の対談に出ていた「インキの匂いを嗅いだな、印刷のね」を思い出した。本てクサイものなのだ。

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by sumus2013 | 2014-12-16 20:33 | 古書日録 | Comments(0)
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