林哲夫の文画な日々2
by sumus2013
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国民須知

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樋口譲『国民須知』(公益堂、一九〇一年七月一五日)。いつも珍しい資料を提供して下さる某氏よりお借りしている。編集兼発行者の樋口譲がいかなる人物かは不明。「例言」の肩書きに《大阪上福島の僑居に於て/旭涯漁夫》とあり、奥付には大阪市北区上福島中三丁目二千三百八十一番屋敷の住所。これは公益と同じ所番地である。

巻頭文は関新吾(1854-1915)。岡山出身のジャーナリスト、官僚、政治家。太政官として官報の編集に当たり、内務省に移って各地の書記官を勤めた後、明治三十年、福井県知事に就任。三十二年の退官後は大阪朝日新聞社に入っている。この本の発行された時期がそうである。三十八年には山陽新報社の社長に転じた。「序」は濱田健次郎(1860-1918)。内閣官報局時代に送り仮名法の制定に尽した官吏。大阪商業会議所書記長も勤めた。両人とも官報と関わりがある。樋口譲もそうだったのか、または新聞記者か(旭涯漁夫の旭は朝日に通じる)。

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内容はポケット版「ニッポン何でも事典」、明治三十四年における『現代人の基礎知識』といったところ。参考までに目次を掲げておく。

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面白い項目がズラリ。どこを紹介すればいいのか迷う。とりあえず人口。

人口総計 43,228,863

内 男  21,823,651
  女  21,405,212

台湾人口  2,660,122

東 京 1,425,366
大 阪 811,855
京 都 351,461
名古屋 239,152
神 戸 214,119
高 松  34,416


平均的な体格も記されているが、成人の数字をざっと平均すると男は身長160センチ・体重52キロくらい。女は147センチ・45キロあたりであろう。現在の日本人の平均からすれば男女ともに身長は10センチ、体重は女子で7キロ、男子は10キロ以上少なかったということになる。

他には軍艦がリストアップされているのが目につく。明治三十四年発行ということは大日本帝国はちょうど明治二十九年から三十八年にかけて推進された「六六艦隊計画」と称する海軍力増強の最中であった。

本計画の推進によって帝国海軍の海軍力は従前の4倍以上に達する空前の大拡張を遂げ、イギリス、フランス、ロシア、イタリアに次ぎ、アメリカ合衆国とドイツを凌駕する世界第5位の大海軍国に躍進させるものであり、その実行により明治35年度にはイギリス、フランス、ロシアに次ぐ世界第4位の海軍力を持つこととなった。》(ウィキ「六六艦隊計画」

本書には戦闘艦として、富士、八島、敷島、朝日、初瀬、三笠、扶桑、鎮遠の八隻が上がっている。鎮遠のドイツ以外はすべてイギリス製である。巡洋艦は二十隻。製造国別ではイギリスが十、フランスが三、アメリカ二、ドイツ一、横須賀が四隻。日清日露、欧米に大枚はたいて清朝とロシアを叩いたわけだ。この海軍力偏重が太平洋戦争でのつまづきへとつながるのだから何とも愚かしい。

このなかでは敷島が排水量15、088トンと最大の戦艦だった。現在の自衛艦の規模でそれに匹敵するのは護衛艦「ひゅうが」13,950トンあたりだろうか?  「ひゅうが」「いせ」はヘリコプター搭載型なので航空母艦に近いのだろう。このタイプではさらに巨大な「いずも」19、500トン(自衛艦の中では過去最大)があり同型の二番艦も平成二十四年度の予算に計上されている。

もうひとつ、西洋料理の紹介欄に「かれー」と「らいすかれー」の作り方が出ているので紹介しておこう。

《かれー 先ツ玉葱ヲ小サク刻ミにんにくヲ小シ加ヘ之ヲ油ニテ煎リかれ粉ヲ適宜ニ入レ而シテ後牛肉すーぷヲ加ヘ暫時煮タル上醤油砂糖、饂飩粉ヲ交ゼ其上牛肉或ハ鶏肉ヲ小サク切リタル者ヲ入レ克ク煮テ用フベシ

らいすかれー らいすかれーハ前法ニヨリテかれーヲ製シ飯ノ上ニ乗セ焼タル玉子ヲ加ヘテ用フルナリ》

これはもうほぼ日本料理と言っていいものになっている。

元号と干支と西暦が一目で分るカレンダー付き。

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by sumus2013 | 2014-10-13 21:20 | 古書日録 | Comments(0)
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