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阿羅野内容は活字本でも容易に読めるが簡単に説明しておくと、貞享五年(元禄元年=一六八八)九月半ば深川芭蕉庵にて興行された連句「雁がねの巻」(本書には「深川の夜」の題がある)すなわち芭蕉と越人の対吟、その他が収められている。ここで芭蕉に対した越人とはこういう人物である。安東次男『風狂始末』(ちくま学芸文庫、二〇〇五年)による。 《越智氏、通称十蔵、槿花翁・負山子とも号す。明暦二年(一六五六)北越の生れ、流浪して名古屋に到り、野水、杜国、重五らの庇護を受けて染物屋を業とした。延宝・天和の交か。俳諧は荷兮に学び、入集は『春の日』(荷兮編、貞享三年刊、七部集の第二集)の十句が初見。貞享元年『冬の日』興行のとき名古屋連衆に付して直門に移ったと思われるが、芭蕉に親炙したのは貞享四年十一月、杜国の謫居を慰めるべく、鳴海から三河伊良胡崎に案内して以来のことである。》 安東によれば越人は『阿羅野』のホープだった。実際、芭蕉と見事な掛け合いをしていて驚かされる。まあ、それはどうでもよろしい。興味を惹かれるのはこの蔵書印である。
by sumus2013
| 2014-09-29 20:58
| 古書日録
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