林哲夫の文画な日々2
by sumus2013
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パリ改造計画

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『BRUTUS』第五巻第十九号(マガジンハウス、一九八四年一〇月一五日、表紙タイトル/デザイン=堀内誠一、写真=田原桂一)。パリの裏・表を取材した、おそらくこれ以前にはほとんどなかった(戦前いろいろ出ていたパリ裏面本以来?)リアルなパリ案内になっているようだ。

冒頭の言葉はガタリ。シラク市長によるパリの再開発をパリ破壊だと糾弾している。

《アーティストや知識人とはまったく違う人々、アウトサイダーはこの情況を楽しんでいるのだろうか? ちょっとした空間さえあれば、それを開かれたものにしてしまう彼らの力、それさえもうおしまいだ。レ・アールがまだ巨大な穴ぼこだった頃には、あの穴の中に素晴らしい文化活動があった。その穴も、ガラスとアルミの建物で塞がれてしまった。
 最悪なのは、犬の糞を処理するために登場したオートバイ・ロボット人間だ。まるでSF映画。清潔さと安全、というやつだ。
 こんな愚かさとは無縁に生きているように見える移民労働者たち。彼らの植民地的地区、例えば黒人街には希望が見えているのか。これさえいつまで残るかわからない。犬の糞を洗い流すように、移民も洗い流されようとしているのが現実だ。》

そして最後に権力の手が及ばずに残っているのは地下世界だけだと続ける。パリの地下には300kmもの地下道、カタコンブ(地下墓地)が眠っており、今でもカタフィルと呼ばれる地下墓地マニアが暗黒の都会を求めて骸骨の間をさまよっているらしい、と書き、こう締めくくる。

《国家権力の都市パリ、古くなって活動を停止した「機械」パリ。パリはもう死んでいるのだ。死者たちの迷路から何が生まれてくるのか、私にはわからない。》

ガタリのここで述べていることは半分当たっているようで、半分は的外れではないだろうか。パリは三十年を経て国家の規制にもかかわらずますます異邦人たちの街となっているように思うし。下はこの雑誌に掲載されているパリ市内の移民たちの居住区域を示す略地図。

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ポルノとゲイカルチャーもかなり熱心に紹介されている。当時売り出し中だったアーティストたちも何人か紹介されており、ジャン・ピエール・レイノー(白タイルみたいな作品で知られる)も出ているが、たぶんピエール・エ・ジルが最もビッグになったデュオだろう。当たり前ながら二人がめちゃ若いのに驚く。

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個人的にはジャン・シャルル・ブレという画家が思い出深い。

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この雑誌発行より七年後になるが、一九九一年に銀座の佐谷画廊でブレの個展を見るチャンスがあって、それはかなり印象的な作品群だった。探してみるとその案内葉書を保存してあったのでここに掲げておく。

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もうひとつ美術関係で伊東順二(ウィキで経歴を見ると一九八〇年に早稲田の修士課程修了、パリ大学などで政府給費留学生として学んで、八三年に帰国している)が『art press』というカトリーヌ・ミレーの編集する美術雑誌を紹介していた。ミレーがフランスでのニュー・ペインティング紹介に影響力をもったこと(「バロック・81」展)、西武美術館でのフランス現代美術展の企画をしていることについてなど。

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彼女の経歴をネットで調べるとウィキに写真も載っていた。

Catherine Millet
http://fr.wikipedia.org/wiki/Catherine_Millet

二〇〇一年に『La Vie sexuelle de Catherine M.』(Seuil, 2001)という自伝を発表してなんと二〇〇五年末までに二百五十万部以上を売ったそうだ。


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by sumus2013 | 2014-08-23 22:14 | 古書日録 | Comments(0)
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