林哲夫の文画な日々2
by sumus2013
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ヤスオ国吉氏洋画展覧会

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国吉康雄は一九三一年に病父を見舞うために帰国した。一九〇六年に渡米して以来だから二十五年ぶりのことだった。帰国歓迎会も催され、二科会の会員にも推され、個展も東京、大阪、岡山で開かれた。その大阪展のパンフレットがこれである。

「母國訪問記念 ヤスオ國吉氏洋畫展覽會」昭和六年十二月十八日(招待日)から二十一日まで大阪堺筋の白木屋七階で開催。主催は大阪毎日新聞社。紹介文の筆を有島生馬が執っている。

《君の画風を一瞥するとアメリカ画派といふやうなものは少しも感じられない。純然たるフランス画派の一支流である。試みに米国にはアメリカ画派といふものが存在するか否かこれを君に質したら、君は「さういふやうなものはまだ出来てゐません。皆斉しくフランス画派の影響を強く受けてゐるのです。第一米国には継承すべき伝統などといふべきものはありません。ですから今はフランスの支配から脱逸し、米国のものを創らうと藻掻いてゐるのです」と。これはわが国の現状と少しも異ならない。》(有島生馬

わが国の現状と少しも異ならない」とはどういう意味だろうか、日本にも伝統を認めないという態度か。油彩画に限定すればたしかにそうかもしれないが。

国吉には帰国によってある心境の変化が生じたようだ。

《1931年に日本へ一時帰国した後の国吉の作風は、対象の表面に潜む情感をより現実的な手法で表現するリアリズムへと向いました。物憂い雰囲気の女性像や、さまざまな静物を主題としたこの時期の作品からは、ユーモラスとみなされる要素は消えています。また、日本を意識する必要がなくなったのか、日本的なものも描かれなくなります。》(菊川雅子「ユーモアとアイデンティティー」『国吉康雄美術館館報』13号より)

そして何より帰国後すぐに妻キャサリン(一九一九年結婚)と離婚している(三五年にサラ・メゾと再婚)。遠くない将来には日米戦争も待ち受けている。これから国吉の苦しい日々は始まると言っていいようだ。



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by sumus2013 | 2014-04-25 21:23 | 古書日録 | Comments(0)
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