林哲夫の文画な日々2
by sumus2013
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村上朝日堂月報

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「村上朝日堂月報」、これは古本関係のクリアファイルに入れておいたもの。目下、村上春樹の本は一冊も持っていない。昔、均一で買ったときのものだろう。それが村上朝日堂シリーズのどの本だったのかも分らないし、興味もないが、この二つ折りの栞が好きなので本は売っても栞は残しておいた。

「安西水丸が死んだよ」……三月末に新潟へ出張しているとき、携帯電話のメールにこの一行が入っていて「まだ若いのに」とちょっと驚いた(でも実際はそう若いわけでもなかった)。そのときすぐに思い浮かんだのがこの月報なのだった。

そんなこともあって『週刊朝日』の安西水丸追悼号を買おうと思っていた。のだが、つい買いそびれてしまった。そこで図書館へ寄ったついでにざっと読んでみた。村上春樹の追悼文「描かれずに終わった一枚の絵 安西水丸さんのこと」にはこの月報の浴衣で並ぶ二人のイラストが使われていた。

偶然にもそこには村上が新潟県村上市で開かれるトライアスロンに参加した後、応援に駆けつけた安西と二人で〆張鶴の蔵元を訪れ〆張鶴を心ゆくまで飲みながら温泉につかるのが至福の時だったという話も書かれていた。

「描かれずに終わった一枚の絵」とは村上が近刊の著書『セロニアス・モンクのいた風景』の表紙画としてモンクの絵を安西に依頼したことをさしている。死ぬ数週間前だった。

《水丸さんは「いいよ、やりましょう」と快諾してくれ、ついでにニューヨークでモンクに会ったときの話をしてくれた。1960年代後半、彼がニューヨークに住んでいたとき、あるジャズ・クラブにモンクの演奏を聴きに行った。いちばん前の席で聴いているとモンクがやってきて彼に煙草をねだった。水丸さんは持っていたハイライトを一本彼に進呈し、マッチで火もつけてあげた。モンクはそれを吸って、「うん、うまい」と言った。「モンクにハイライトをあげたのは、たぶん僕くらいだよね」と嬉しそうに水丸さんは電話で語っていた。
 水丸さんの描いたセロニアス・モンクの絵を見ることなく終わってしまったのは、悲しく、また心残りだ。その絵の中でモンクはあるいはハイライトを吸っていたかもしれない。その絵を失ったことを、僕は心から惜しく思う。人の死はあるときには、描かれていたはずの一枚の絵を永遠に失ってしまうことなのだ。》

当たり前のことを上手に書くなあ……。






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by sumus2013 | 2014-04-15 20:18 | 古書日録 | Comments(0)
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