林哲夫の文画な日々2
by sumus2013
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奥一男宛葉書

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神戸市葺合区の奥一男という人物に宛てた新潟市白山浦の小木曽均という人物からの葉書二枚。文面は連続している。昭和二十四年のようだが、消印がはっきり読めない。

《神戸は美しいところだった。六甲登山口のエクランという小喫茶店のビールの味も忘れられません。》

エクランは神戸商業大学(現神戸大学)が上井筒から六甲台へ移転した昭和九年に開業したという。神戸の震災後も営業していたようだ。



小木曽均には歿後出版された『比島スケッチ集』(元比島日本語教育要員の会、一九八九年)があるようで、小木曽の歿年は一九五五年とされている。以下の三枚は昭和二十五年一月十六日消印、自筆の絵入り葉書。玄人とは思えないにせよ、素人としてはかなり描き慣れている。新潟から阿佐ヶ谷へ転居したということだろう。

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《実存哲学とハどんな意味ですか。昨夜マニラの戦友と焼酒を四合程やりました》とあるので『比島スケッチ集』の著者とみて間違いない。



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《今年も少し絵をかいて、小説をかいて、読んで暮しませう。》とは何ともいい年頭の挨拶ではないか!


他には、奥宛のこんな貴重な葉書も残っていた。

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『日本古書通信』の誌代切れのお報せ。古書通信社の住所が東京都台東区上野広小路松坂屋内となっている。八木書店の沿革を見ると戦後の『日本古書通信』復刊は昭和二十二年、松坂屋古書部の閉鎖は二十八年だから、おおよそその間、とくにこの紙の変質具合からして二十四年頃までの葉書だろうか。

もう一枚、こちらも珍しい雑誌『蒐集時代』(蒐集時代社)創刊の案内葉書。
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『蒐集時代』は昭和十一年に第一輯が伊藤喜久男編で出ている(発行は粋古堂、少なくとも三輯までは刊行)。これはそれを昭和二十三年に復刊したもののようだ。伊藤は『旅の趣味』という雑誌を戦前から戦後にかけて発行し、趣味的な単行本を何冊も上梓している。

趣味の問屋   1936
東京附近 登山とハイキング 大村書店 1937
東京近郊神社仏閣蒐印道案内 河内書店 1940
東京蒐集家番付 旅の趣味会 1940
郷土玩具集   旅の趣味会 1941
晴風小伝と印譜 旅の趣味会 1942
藏書票作品集  旅の趣味会 1943
昭和藏書票誌  旅の趣味会

ごあいさつ 1〜4輯 旅の趣味会〜蒐集時代社 1942


奥一男はかなりの書物狂とみえる。

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by sumus2013 | 2014-04-09 20:21 | 古書日録 | Comments(4)
Commented by kat at 2014-04-10 14:10 x
懐かしい神戸の地名に出会いました。
震災時に永峰山に住んでいました。
近くの杣谷は、ハイキングに絶好の道が続きます。子供と良く歩きました。
今頃は、大きな山桜と桃が、満開でしょう。杣谷を愛した古人に出会えて嬉しい事でした。
Commented by sumus2013 at 2014-04-10 20:10
古人の葉書を楽しんでいただけたようで何よりです。
Commented by sollers at 2014-04-28 13:15 x
一篇一篇に漂う上質なセピア色の物語を堪能しています。ネットは玉石混淆だと言われますが、宝玉に出会った思いです。
他人には教えたくない密かな楽しみが、また一つ増えました。ますますのご活躍を。

Commented by sumus2013 at 2014-04-28 20:08
お楽しみいただけたようで、小生としても嬉しい限りです。小木曽さんの葉書はほんとにいろいろ考えさせられる内容です。文章も上手です。
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