林哲夫の文画な日々2
by sumus2013
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胡桃の中と外

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『澁澤龍彦全集月報別巻2』(河出書房新社、一九九五年六月二六日)より「東大寺お水取り見学の折、寧楽美術館で 松山俊太郎(左)と(1984年3月)」。

別巻2の月報は澁澤龍彦の担当編集者だった平出隆インタヴュー。インタヴュアーは巖谷國士。晩年の澁澤邸へ通った平出さんの回想がなかなかに楽しい。初対面の印象。

《巖谷 最初の出会いはどんなでした?
平出 かわいた感じで、ずっとその印象は続きますけれども、カッカッという笑いでとても助かったというか、こちらの怯えがとりあえず飛んだというような……。》

《巖谷 階段を降りてきたときには……。
平出 ただの眠そうな人だった(笑)。
巖谷 その落差は大きい。
平出 大きいですね。部屋の空間は伝説通りでも、もうそんなにいろいろな人は跋扈していなかったし。
巖谷 空間だって、わりとシンプルじゃないですか。写真なんかでゴテゴテと極彩色に見せたりしてるけれども、じつはわりと落ちついた内装でしょう。僕なんかは、戦前の洋館というイメージで見ていましたね。
平出 そうですね。懐かしい感じもありますね。
巖谷 ただ、骸骨が置いてあるとか……。
平出 ムササビがいるとか……。むしろ、どうやって掃除するのかなとか(笑)、そういうふうに見ていました。》

もうひとつ傑作なのは夫人との口喧嘩。

《平出 奥さんとの論争は、よく見ましたね。一度すごい論争があったんです。それも、「スーパーマーケットとデパートメントストアは違うとは言えない」という。
巖谷 どういうことですか、それは(笑)。
平出 名辞と実体について雑談していて、スーパーとデパートは違うとは言えないと、澁澤さんが言ったんです。そうしたら横から奥さんが猛然と、「だって違うじゃない!」と(笑)。スーパーはレジがこうなってるけど、デパートはこうこうだと、どこまでもリアルに。
巖谷 構造の違いを言うわけだ。
平出 実際的でしょう、奥さんは。澁澤さんは「その構造だって変るかもしれないじゃないか」と言って、この論争が一時間ぐらい、二人とも本当に激昂して。
巖谷 編集者の前で。
平出 他人はいないも同然。結局それがどうおさまったかというと、二人ともぐったり疲れはてて(笑)。
巖谷 両者譲らず?
平出 まったく譲らず。あれを録音しておけば澁澤哲学の骨格がすべてわかった。》

たしかに、十七歳で敗戦を迎えた澁澤にとって戦後の構造(政治体制)が変っても本質は変わらないという思いがどこかにあったのかもしれない。

***

新潟出張のためしばらくブログを休みます。






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by sumus2013 | 2014-03-21 21:20 | 古書日録 | Comments(0)
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